2024 京都牝馬S

京都牝馬ステークスの枠順確定前の全頭診断です
注:個人の主観が多く含まれています


年度別に軽くチェックをしておく.

2023:ララクリスティーヌ
ウィンシャーロットが好発からそのまま残して2着,ロータスランド康成がインを突いて最後方から上がり最速3着と,インが残っていることが伺える.阪神開催の3日目であり,京都7日目である今回とは大きく馬場が異なる.
2022:ロータスランド
2023と同様小雨だがインが効いており,先行ポジションから上りを使ったロータスランド,スカイグルーヴ,タンタラスに展開が向いた.ここで注目したいのは,ロータスランドが状況によって先行,追い込み脚質を選択できる操縦性の高い馬であるということ.
2020:サウンドキアラ
京都開催7日目と,今回と同条件の舞台である.ただし,改修後の差異は多少なりとも存在している可能性は存在する.重馬場で行われ,騎手たちが軒並み内を避けていることから,インが効いていないことがわかる.外枠からマクリを見せたサウンドキアラが差し切ったが,先方にいた穴馬も4番人気ビーチサンバが差し切れず,残っている.馬全体がインを避けて外回しをするぶん,ロス少ない先行勢がしぶとく粘る展開となった.
2019:デアレガーロ
京都開催7日目と,今回と同条件の舞台である.ただし,改修後の差異は多少なりとも存在している可能性は存在する.良馬場で行われ,騎手たちは別段インを避けているわけではない.1,2着は中団から早い上がりを使えた馬に占められているが,2番手で競馬をしたアマルフィコーストが残っているのが異質といえる.京都競馬場の下り坂の形態上,長くスパートを刻める先行馬に向く場合があり,今回はそれがハマったといえる.ここから言えるのは,どの脚質の馬にもチャンスがあり,脚質を重視して消し馬を作るのは危険だということ

先週の京都競馬場の傾向

先週の京都記念では,1,2着馬含む多くの馬がインを避けて回しており,3着バビットのみがインを突いて伸びていた.このことからも,
ロス多くも,馬場の良い所を走る外回しの中団~後方馬 vs
ロス少なく,馬場の悪い所で粘る先行馬
という構図が見えやすい.

  1. ムーンプローブ
    2023のG2フィリーズレビュー2着馬.前傾ラップでハイペースの中,上り最速のジューンオレンジともに展開の恩恵を受けた.2勝クラスを突破しているエコロアイ,トラベログなどが前目の位置から沈んでいるのを見るに,前には展開が向かなかったことが確認できる.4番手から粘り切ったシングザットソングはハイペース耐性が高いと評価できる.
    前走:阪神1200m稍重タンザナイトSは直線でごちゃつき,進路が詰まったので判断は下しづらい.
    前々走:東京1400m良オーロCは経験少ない左回り+輸送とはいえ,負けすぎ.調教師も敗因不明と述べている.
    総括:積極的には買えないが,差し展開で怖い一頭.だが最内枠を引いて,内で溜めて最後外からまくり上げるほどの操縦性はこの馬には考えづらいので,消しが妥当.

  2. アルーリングウェイ
    コツコツと勝ち上がり,オープン入りしている優等生.いきなりG3はどうかといった印象.全盛期はエルフィンSで,ママコチャを下している.わざわざ輸送するほど恐らく左回りが得意で,今回の条件は合わないかも.
    前走:東京1400m良オーロCは伸びきれず8着と評価は高くない.
    前々走:新潟1400m信越Sは差し展開が噛み合って3着と評価は高くない.
    総括:右回り&レベル高くなる今回は積極的には買えない.枠も良いとはいえず,消しが妥当.

  3. ドロップオブライト
    重賞初挑戦で,
    前走:東京1200m3勝クラスは強い勝ち方で1着.
    前々走:京都1400m2勝クラスは2着だが,1着は実力馬メイショウソラフネと拮抗しており,オープンクラス上位の実力はありそう.15番枠からロスの多い競馬をしたぶん,評価できる内容.
    総評:夏を超えてから充実しており,穴を開けてもおかしくない実力はあると見ている.デムーロ騎手が乗りこなせれば.

  4. テンハッピーローズ
    昨年の京都牝馬Sも出走しており,スムーズに直線運べない中健闘している.中団から堅実な差し脚を使えるタイプで,近走戦ってきた相手は申し分ない.調教も多めにこなしているので,久しぶりな面がどうでるか.
    前走:新潟1400朱鷲Sは1着ながらもレベル高い一戦で,後のG3馬ルガルを下している点からも評価できる.
    3走前:安土城Sはママコチャに完敗するも,2着とは差のないレース.
    総評:実力上位で,レース間隔以外の不安な点がない勝ちまで見える一頭で,人気が低そうなので積極的に買いたい.
    (終わりが見えなくなってきたのでこれ以降少々簡潔に...)

  5. ウインシャーロット
    デビューからほぼ馬券内を外したことのない優秀な実力馬.
    昨年の京都牝馬Sも出走しており,好発に恵まれたとはいえ,寄せつけず完勝.
    前走:G2阪神牝馬Sは実力馬相手に差のない競馬をしており,G3なら余裕で通用可能.
    総括:実力上位で,レース間隔と,今の京都で逃げが残りづらい点が不安.ただし,調教で良い時計を出しており,状態面は楽観的に思える.勝ちも見え,なおかつ好発なのでポジションに困ることはなく,確実に上位争い可能で,人気が低そうなので積極的に買いたい.軸向きでもある.

  6. シングザットソング
    叩いて良くなるタイプで,今回馬体重大幅増加で出てきたら危険視.
    3走前:新潟1400朱鷲Sは伸びが悪いが,馬体重+16kgで度外視.
    前走:G3京阪杯は,伸びきれず9着と評価はできない.
    総括:G3級の実力はあるが,おそらく調整が難しいタイプで,休み明けで57kg背負わされる今回は積極的には買いたくない.しかし,人気は低そうなので余裕があれば紐に入れてもいいかも.

  7. スリーパーダ
    前走:阪神1200m稍重タンザナイトSは好発のままインで足を溜め,おそらくイン有利のまま2着に残した.展開に恵まれた感は否めない.
    総括:実力は足りておらず,全てを出し切ってようやく勝負になるかどうかという印象.消しが妥当.

  8. スマートリアン
    7歳馬で,近走振るわない.夏場が得意な印象を受ける.
    前走:G3京阪杯は,伸びきれず10着と評価はできない.
    3走前:G3北九州記念はHペースの中中団から鋭い脚を伸ばしてきて4着と評価できる内容.
    総括:近2走の成績がひどいが,オープンクラスで安定して掲示板内を確保できていて,思わぬ伏兵になるかも.ただ,冬場はあまり得意に見えず,優先度は低いが,余裕があれば買いたい一頭.

  9. コムストックロード
    前走:中山1200mカーバンクルSは伸びきれず13着と評価出来ない.
    昨年の京都牝馬Sも出走しているが伸びきれず,評価出来ない.
    総括:調教師コメントどおり,メンバー手薄な,夏場ならば通用すると思うので買いたい.今回は消しが妥当.

  10. プレサージュリフト
    マイルからの参戦で,先行ポジションから少し後ろになりそう.1600mではスターズオンアースをも下したことがあり,1400mの適性は未知数で,適性があれば実力上位であるといえる.
    前走:東京1600mキャピタルSは2番手からそのまま決着した形だったが,ペースの恩恵もありつつの上り33.0秒は評価できる.
    前々走:府中牝馬Sは好メンバー相手に善戦したが,一歩足りていない印象を受けた.
    総括:人気のわりのといった不安要素は多いが,先行ポジションから堅実な末脚を出すことが出来れば怖くもあり,軽視はできない一頭.

  11. モズゴールドバレル
    マイルからの参戦.3勝クラスからの上り馬で,個人的にはなぜここまで人気しているのかあまり分からない馬.
    前走:東京1600m秋色Sは2番手追走から上り32.5sをたたき出しており,素直に評価したいパフォーマンス.しかし結構なゆったりとした前半の流れで,数字ほどの中身はついてきていない.
    前々走:京都1600m三年坂Sはソーダズリングと善戦しており,内容は充実している.
    総括:1400mへの対応がカギで,今回メンバーが強くなりペースも早くなるため,今までのような好位から早い脚を使う競馬が出来ない展開が予想される.人気もしているので,積極的には買いたくない馬.

  12. ナムラクレア
    G1を目標にしている実力馬だが,前哨戦もしっかりと仕上げてくるタイプ.ただ,調教師コメントではここは仕上げていないと言っているので,どこまで信用するか.
    4走前:高松宮記念や,前々走:キーンランドCを見るに,タフな馬場をこなせる力はありそう.
    3走前:ヴィクトリアマイルでも一線級のメンバーに善戦できており,1400m程度ならば問題なくこなせそう.
    総括:仕上げ100%で来ることはないが,ある程度の実力は持ち合わせてくる.堅実な足を使ってくるので,伸びないイメージが湧かず,馬券確率は十分に高い.相手筆頭.

  13. メイケイエール
    G2実績もあり,G1馬の素質がある実力馬.安定感がなく,軸には不向き.
    前走:スプリンターズSは出遅れからの5着で,気性面の成長も見せた.
    総括:海外帰りで状態面に不安が残るが,1400m実績もあり,相手には必ず入れなければならない.人気だが,切れない一頭

  14. ジューンオレンジ
    フィリーズレビューでは出遅れからの末脚競馬で穴を開けて見せたが,近走は先行競馬で結果を出している.
    前走:シルクロードSは初古馬との重賞対決で,先行競馬にシフトしてからは初めての早いペースでの追走に苦労し,12着.しかし+16kgであったことや,1400mが実績あることを考えれば,度外視可能.調教があまり本数こなしていないのが不安.
    総括:人気ないが,馬券内に絡んでくる実力はある.相手に入れたい一頭

  15. ソーダズリング
    マイルからの参戦で,外枠も相まって,後方からの競馬になりそう.調教でモズメイメイ,サンライズフルートに先着しており,輸送なしのここは本気で来るか?
    前走:中山1600mG3ターコイズSで4着.53kgなのでもう少しやれていい.放牧明けを加味しても馬体重が不安.
    前々走:京都1600m三年坂Sは鋭い伸び脚だが,ゆったりとしたペースかつ斤量にも恵まれているので,当然感は否めない.
    総括:人気だが,このクラスでは実力上位で,馬券に絡んできそう.騎手も武豊で京都巧者なので,うまく乗られたら勝ちもある.

  16. モズメイメイ
    京都の葵Sで好発からの逃げ切りが印象的な馬.ロケットスタートが切れないと,
    前走:京阪杯のように外を回され,伸びる脚もないので沈んでいく.
    総括:外枠なので,よほどのロケットスタートが出来ないと実力が足りていない印象.斤量も恵まれておらず,ここは消しが妥当

  17. ボンボヤージ
    昨年の京都牝馬Sも出走しており,あまり伸びきれず12着.G3実績もあるが,メンバーレバルが手薄だったため,あまり評価は出来ない.
    総括:大外枠が厳しく,積極的には買いたくない一頭.

  18. ロータスランド
    昨年の京都牝馬Sも出走しており,インを突いて残した.しかし,今年の京都開催では内が大きく荒れているのがどう出るか.枠的には,腹をくくってインを突いてくると思われる.
    前々走:京都1400mG2スワンSでは大外枠からインを突いて残しており,今回も同じ展開を見せることになるかも.
    総括:やはり大外枠が厳しいが,インを突いてくることで掲示板は確保してきそう.そこそこ人気だが,相手には入れたい.



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