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サザンガク3DCGセミナー 「“好き”を世界へ発信する」
2024年12月8日(日)14:00~
開催場所:サザンガク
主催:サザンガク、デジタルハリウッドSTUDIO松本
共催:一般社団法人長野県情報サービス振興協会
後援:松本市
協力:デジタルハリウッド株式会社
講師:金森慧さん(CGアーティスト)
参加者:32名(+オンライン視聴者10名)
サザンガクの運営母体である松本市では、「デジタルシティ松本のシンカ」を目指して様々なプロジェクトに挑戦しています。
そんな中で一つ注目したいのが「3DCG」。松本市が民間企業と一緒にデジタルを用いたサービスの実装に挑む「デジタルシティ松本推進機構」のプロジェクトでも、3DCGに関連する複数のプロジェクトが進行中です。
そんな3DCGの分野で世界に挑戦する日本の若者の明るいニュースが10月末に流れてきました!第51回学生アカデミー賞アニメーション部門において、CGアーティストの金森慧さんが、日本作品初となる銀賞受賞という栄誉に輝きました。
そんな金森さんに、母校であるデジタルハリウッド大学を運営するデジタルハリウッド(株)様、そしてサザンガクのお向かいにあるデジタルハリウッドSTUDIO松本様のご協力により、サザンガクへお越しいただけることとなりました!
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講演テーマは「“好き”を世界へ発信する」。
幼少期からサッカー、バスケットボール、スケートボード、書道など、様々なことに挑戦してきたという金森さん。そんな金森さんが夢中になったのが、折り紙と映画でした。
そして高校生の頃から無料で使える3DCG製作アプリ、Blenderを用いて3DCGの製作に取り組み始め、折り紙との共通点を見出したそうです。
デジタルハリウッド大学へ進学後、本格的に3DCGを学び、様々な作品が国内外のコンペティションで評価されるようになりました。
・「舞」: https://youtu.be/4sr8LDdc-uA
・「Tomatoes」: https://youtu.be/J02vtPKA2Mg
・「Unstable Jenga」:https://youtube.com/shorts/RJW85AklDn0
・「後方2回宙返り1回ひねり」:https://youtube.com/shorts/3tZnZ_HpLJI
3DCGの学習を進める上で欠かせなかったというのが、「英語」だそうです。プロが使うソフトウエアは日本語版がなく、操作も解説もすべて英語。3DCGの知識があっても語学の面でついていけず脱落する同級生も多かったとのことでした。
「お母さんにハリーポッターのDVDを買ってもらう条件として勉強した」という英語がとても役に立ったそうです。
そして、会場には金森さんの中高生時代の英語の先生がいらっしゃるというサプライズも!現在は松本に移住され、市内の高校で英語教諭をされているとのことでした。
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金森さんが卒業制作のテーマに選んだのは「折り紙」。英語でも「ORIGAMI」と表現する日本独自の文化です。
折り紙を3DCGで表現することは技術的に不可能とされ、実際の紙では再現不可能な構造が3DCGで表現されることもあったそうですが、折り紙にも造詣が深い金森さんはそれが許せなかったとのこと。ご自身の折り紙への深い理解と緻密な作業の積み重ねにより、誰も成しえなかった折り紙の3DCGでの表現を高いレベルで成し遂げられました。
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・「Origami」(学生アカデミー賞受賞作品):https://youtu.be/X0hyTmlsBUI
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イベント後半では、デジタルハリウッド株式会社 取締役COOの廻健二郎さんにもご登壇いただき、お二人でのトークセッションに。
学生アカデミー賞受賞の舞台裏や今後の展望など、赤裸々に語っていただきました。
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会場には、将来クリエイターを目指す多くの学生、子どもたちの姿もありました。
会場からの「どのくらいの年代から3DCGに触れるべきですか?」という質問には、「3DCGを早く学び始めればいいわけでなく、色々なチャレンジをして、何か一つを極められると良い。何か強みがある人は、3DCGの専門的な勉強を始めればすぐに上達する。」と答えられていました。
そして、早くから勉強するべきなのは、やはり「英語」だそうです。
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セミナー終了後には、実際に折り紙を折ってくださる一幕も。子どもたちの目も輝いていました。
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金森さんは学生アカデミー賞受賞後、「監督」と呼ばれることも増えたそうです。
ご本人は「(監督と呼ばれるのは)違和感しかない」と仰っていましたが、今後に向けて「人と違うことをしたい。」「自分で作品を作りながら人の心を動かそうと考えるのが楽しい。」といきいきと話す姿はまさに、「金森監督」でした!!
金森さんの今後のご活躍が本当に楽しみですね!貴重な機会をつくっていただき、ありがとうございました。
これからも一ファンとして、応援していきたいと思います♪