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わたしと貝殻 | 出会い編

わたしには大人になってからできた趣味があります。それは貝殻拾いです。貝殻拾いというと小さな子どもがやっているイメージでしょうか? 
いえ、決してそんなことはありません。むしろ、いい年した大人が多いです。あ、いや、大の大人が本気になって浜辺を這いつくばる姿は、ある意味無邪気な少年少女のままなのかもしれません。

そして、貝殻収集用のXを始めて知ることになるのですが、それなりの人口を抱える世界でもあります(何の世界も奥が深いですね……)。

今回はどうしてわたしが貝殻収集の世界に足を踏み入れることになったのか、貝殻と界隈(通称・貝隈)の魅力、今後の遠征妄想などを数回に分けて語りたいと思います。

貝殻の美しさに気づく

わたしが貝殻の美しさに気づいたのは33歳の時でした。
もちろんそれ以前、小さな頃から海に出かけると一目散に浜辺に駆けていく子どもでしたし、年に一度の家族行事である潮干狩りが何よりも大好きだったので、貝殻との接触は十分にありました。でも、まだその美しさに気づいていなかったんですよね。

それがなぜ急に33歳にもなって貝殻の美しさに気づいたのか。


ですね。

なんだそんなオチか、つまらないなと思いました? ちょっと待って、もう少しで終わります(笑)

33歳の春、わたしは恋をしていました。SNSを通じて知り合い、4ヶ月目に初めてデートをすることになるのですが、2人で島に出かけました。そこで海辺を散策するのですが、なんてことない貝を拾ったわたしに彼が言ったのですね。

「かわいいね。お風呂に飾り」と……。

恋する人間の感受性って素直なんです。好きな人にダメと言われたら全部がダメに思えるし、いいねと言われたらもうバラ色になっちゃうでしょう? 
彼の言葉で胸がいっぱいになったわたしは、貝殻を握りしめてしあわせな気持ちで家路につきました。

その時に拾ったなんてことない貝

貝殻の魅力

そうして、その思い出の貝殻を時々手にとって眺めているうちに、単純接触効果でしょうか? 本当に美しいなと思うようになっていったんです。

数学的なことは何も分からないけど、その構造や螺旋からは幾何学的な美しさを感じるし、模様もひとつとして同じものはありません。
そして、なんといってもその種類の豊富さ!

として知られている軟体動物は、海にも、川や池・湖にも、陸上にもすんでいて、生きものとしても私たちにとても身近な存在です。その種数は10万種以上で、動物の中では昆虫の次にたくさんの種が知られています。分布も寒冷な海から、熱帯の森林にまで及びます。殻は化石に残りやすいので進化や、過去の地球のようすを知る手がかりにもなります。貝を語れば、地球を、環境を、歴史までも語ることができるのです。

大阪市立自然史博物館

というわけなのです。
どうですか? だんだん貝殻が気になってきたでしょう?

さて、長くなってきたので今回はこの辺にしたいと思います。
次回は貝殻界隈のことや思い出の遠征旅行について話せたらなと思います。

では、また。

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