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映画レビュー

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ネタバレしているので、鑑賞してから読むことをおススメします。
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「名もなき野良犬の輪廻」感想(ネタバレ有)

「名もなき野良犬の輪廻」感想(ネタバレ有)

盛り上がりはツイッター等で知っていたのだが、いかんせん地元でやる気は全く無いらしく、やっと観る事が出来たこの作品。
正直、韓国映画「新しき世界」のヒットが無ければ、この映画は無かったのではないだろうか…、と思わせる作品。

そう、この映画は「やくざと潜入捜査官モノ」であり、手垢のついたその題材をどうするか、という一点だと思うが、
「二人の男の揺れる心情をどう表現するか」に集中、わたしは見事にはまっ

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「フィリップ、きみを愛してる!」感想

「フィリップ、きみを愛してる!」感想

モーリスリバイバルから、LGBTものを再確認していたのだが、たぶん上映時期は自分がうつで、劇場では見られない時期だったかもしれない。
未確認というか、ジム・キャリーとユアン・マクレガーがLGBTものとは正直結びつかなかったのである。
私の中で、ジムは勿論「マスク」からの大活躍(時にはやりすぎな程)、
ユアンは「トレインスポッティング」のイメージなのである(スターウォーズじゃないのよ…、観てないし…

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「君の名前で僕を呼んで」雑感(ネタバレ有)

「君の名前で僕を呼んで」雑感(ネタバレ有)

ネタバレ含む感想は、昨日書いたのだが、やはり作品の持つテーマというか、私などからすれば「眩しい初恋の遠い思い出」を呼び覚まされるというか…。
観た後じわじわくる映画だな、これは。
二人も忘れないかもしれないが、我々も忘れない、そんな映画になりそうだ。

いや、実際は、ラスト電話口でオリヴァーは「君を忘れない」と言ってきた。それは、もう別れの言葉だ。
忘れる。そうやって生きていかなければならない、結

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「君の名前で僕を呼んで」感想 (ネタバレ有)

「君の名前で僕を呼んで」感想 (ネタバレ有)

30年前の映画「モーリス」が4kで上映、何故かと思ったら、ジェームズ・アイヴォリー脚本の「君の名前で僕を呼んで」がアカデミー賞ノミネート、脚色賞受賞、それでか納得。
ポスターでは友情モノだと思っていたので、ノーマーク。
というか、もうあらすじほとんどネタバレですやん、っていう位のポスター。そして、そのまま突き進むストーリー。
歳を取った私が、17歳の少年の心情を思いながら観る事が出来るか、いささか

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映画「眺めのいい部屋」感想 雑感

映画「眺めのいい部屋」感想 雑感

映画「モーリス」を4k画像の美しさで鑑賞し、私の頭の中はイギリスで一杯になってしまった。
今まで観ていた様々な映画も受け付けない、ならば、これを観よう…、
という事で、ジェームズ・アイヴォリー監督「眺めのいい部屋」だ。
原作者も「モーリス」と同じE・M・フォースター。
そして、これ実は、リアルタイム鑑賞済みなのである。
私の記憶では、ダニエル・デイ・ルイスかっこよかった、位の記憶しかなく、「モーリ

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映画「モーリス」雑感 (ネタバレ有)

映画「モーリス」雑感 (ネタバレ有)

もう散々っくら、ツイッターでも呟き、感想も書き、それでもなお私の頭から消えない映画「モーリス」
まったく同じだ、30年前と。人は変わらないし、成長しない。

どちらかというと、クライヴ演じるヒュー・グラントの妖しい美しさが取り立たされやすいのか、ポスターもチラシも、ヒュー推しだ。
確かに、これヒュー様級の美青年で無かったら成り立たない話ではあろう。
でも私は、主人公モーリスを演じるジェームズ・ウィ

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映画「モーリス」感想 ネタバレ有

映画「モーリス」感想 ネタバレ有

つい何気なく呟いた、学生時代に見た英国映画「モーリス」がなんと4Kデジタルで上映していると知り、公式サイトを見ると我が県の上映は無かったものの、隣県の映画館では今週までやっている事を知った私は…、観に行った、やはり。
だって、あの「モーリス」だ。私はリアルタイムで観たのだが、クラスの女子ほぼ観に行ったのではないかという、あの「モーリス」だ。
そして、学生時代でも観た後のモヤモヤ感が3日くらい続き、

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