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【自分のこと】大雨や濁流に心踊らせる
子どもの頃、父親と大雨が降った後の川によく行った。
わざと道を遠回りして、橋の上から茶色い水がごうごう流れているのを眺める。
なぜだか知らないが心が跳ねる。
一緒に、流れてくる流木の数を数える。水の模様が次々変わっていく。水がうねる。
不謹慎だけど、台風や大雨が楽しみだった。
明日、学校が休みになるかもしれない。
岩に叩きつける雨粒の大きな音。どしゃ降りで水が絶え間なく落ちてくる。遠くの田んぼが霞んで見える。
庭の木が風に煽られている。
何かが動く。何かが変化しそうな感じ。
「テンションが上がる」というのとは違う、目の前の蝶が孵化するのを待つような感覚。
なんだか、あの高揚感にも似ている気がする。
ライブが始まる前のチューニングの音。
会場に入るときのヒヤッとした感覚。
そして会場の明かりが消えるほんの一瞬。
子どもの頃に味わった、あの感覚を瞬間的にでも感じたくて、わたしはライブに行くのかもしれない。
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