今度こそNDフィルターで失敗しない(最強のNDフィルターのビデオ検証)
まずはビデオをご覧ください(登録も是非お願いします)
NDフィルターのクオリティで後悔された方、少なく無いと思います。自分もまたその一人です。DSLRやミラーレス以前のビデオカメラはNDフィルターが内臓されており、当時は製品を見極め方のための情報やそもそもクオリティの高い製品が少なかったと言うこともあります。現在は逆に高級品から安価なもの、濃度可変式NDなど数多くのNDフィルターが発売されていますが、いまだ満足しきれていない方も多いかと思います。自分自身は20枚ほど各社各濃度を購入、そして可変式NDも3-4社ほど使いましたがどれもクオリティがイマイチで、赤や緑の変色、コントラスト抜けなど色々と思うようなクオリティがです悩みました。そして可変式については諦めることにしました。
可変式NDを諦めた理由
1、色味の変化が激しく、ポストで対応しきれない。
2、アップステージ照明、逆光が基本の欧州系スタイルではコントラストが激しく抜ける。
3、シャープネスがあからさまに落ちる可変式NDも少なくない。
4、落とした光量を数字で確認、記憶するのが難しい。
今回このノートでは自分が2年ほど使っているNDフィルターを紹介したいと思います。Breakthrough Photography社のx4NDシリーズです。このフィルターはクオリティの面では最高級の部類に入ると思います。まず色変化が最小限に抑えられていること。シングルフィルターで正確な光量落ちが期待できる(あまり知られてないですが一部の製品では実際変化する光量が正確でない)逆光でシャープネスが落ちたりフレアが出たりすることもほとんどない。(乱反射のコントロールが正確にされている)落下による耐久面でも優れていることや吹き傷の耐性もあってフィルター表面に傷つきにくい。そして価格もそこそこに抑えられていると思います。
写真は2年以上現場で活躍中のマイフィルター。落としたこともあるのですが傷もつかず壊れず耐久性も凄い。
検証方法
-快晴の正午前後(シャドーの変化が少なく日差しの強さが一定のため)
-露出はf値、ISOは一定、シャッタースピードでのみ変化に対応
(f値、ISOを変えると色味変化が起こる)
-自然光の変化を避けるため検証はできるだけ素早く撮影を行う
機材:
カメラ: GH5s
レンズ: Canon85mm/f1.4 IS(Metabones Speedbooster x.64)
検証結果
思った以上に色変化が少なかったことに驚きました。一般製品は各濃度間のフィルターの色味の変化は最小限に抑えられていますが、このNDフィルターはNDなしの色味からほとんど変化がないように思われます(誤差の範囲)そして、NDフィルターにとってタフな検証であるフィルター重ね。−3と−6を重ねた場合でもほとんど変化がないことがわかります。そして最後のSide by Sideの比較でもほとんど変化が見受けられませんでした。あえて言うなら−10フィルターでは若干赤に転んでいますが昨今の10bit 422撮影ではほとんど問題ないレベルと言えるのではないでしょうか。
唯一の難点といえばx4NDシリーズは3ストップ、6ストップ、10ストップ、15ストップの4枚フィルターのみと言うこと。1ストップ、2ストップフィルターも是非とも発売してもらいたいところです。