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夏休み頂きました

私の会社に夏休みという括りはないけれど、8月の大体真ん中に奇跡的に2連休が貰えたので夏休みということにした。

特に何処に行く訳でもないし、何か楽しいことがある訳でもない。長い休みがもらえない大人ってつまらないな、と思う。


お茶碗いっぱいに白米をよそって、卵をぐしゃぐしゃと混ぜた。休みだからソーセージを4本焼いて、ケチャップをかけたら特別なご飯ができた気がした。

高級料理よりも、素朴なご飯が好きだ。

一人でぼーっと健康的とはお世辞にも言えない食事をする朝は、時間の進みを遅く感じる。あっという間に昼が過ぎて、気づいたら夜になる。そしてまた明日、仕事へ行く。

生活の中に仕事があるのか、仕事の中に生活があるのかわからなくなる。

ご飯を食べて、シャワーを浴びて、寝て起きて、仕事に行って、毎日同じことの繰り返しで、仕事のために生きているのか、生きるために仕事をしているのか、自分の意思とは裏腹に私の時間が消費されていく。

仕事は大して楽しくない。
面白くないし、興味もない。

小学生の頃は早く中学生になりたいと思っていたし、中学生の頃は早く高校生になりたいと思っていた。高校生の頃は早く大学生になりたいと思っていたし、大学生の頃は早く大人になりたいと思っていた。

大人はもっと自由だと思っていた。でも、子どもの頃より自分に使える時間は少ないのにお金は凄くかかるし、面倒ごとは多くなっただけだった。


家に一人で居ても暇で映画鑑賞をすることにした。サブスクのなかで唯一契約してる、アマプラを開いてスクロールする。『海街diary』が目に留まって、何年かぶりに観ようと思った。

死で始まり、死で終わる物語だと誰かが言っていた。ゆったりと流れる時間を一緒に味わえる。鎌倉の夏に想いを馳せて、私もこんな縁側があって、女子寮みたいな家に住みたいと思った。ただの会話や仕草、日常そのものが丁寧に切り取られたような映像はとても美しい。ガツンと来る何かがある訳じゃないけど、また観たい作品ってある。そんな感じ。

休みの日は一日が早い。
彼が帰ってくる前にお風呂に入って、ご飯の支度をしよう。冷蔵庫に鶏肉があるから、今日は親子丼でいいかな。

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