日常
おいしい珈琲が250円で飲める世界に生まれて幸せだと思った。
先輩はブラックは飲めないと言う。ミルクたっぷりで砂糖を入れなきゃと。それはもはやコーヒーではない。
コーヒーにミルクを入れたらカフェオレで、エスプレッソにミルクを入れたらカフェラテになることを、学生時代のアルバイト先で知った。
アルバイト先には、カフェラテしかなくて、お客さんが「カフェオレください」と言った時には、カフェオレはなくて、カフェラテしかないことを伝えると、それでいいです〜と何の違いもわかってなさそうに言った。
色も味もたしかに似てる。
でも、同じものではなかった。
夜風が涼しくて、秋が来たと思った。とても早かった。もう長袖が通せるくらいの気温だ。あっという間に十月。一日が一瞬で終わっていく。私は、毎日を大切にできているだろうか?
『アバウト・タイム』を観た。タイムトラベルの能力を持つ主人公。失敗したことを巻き戻して、やり直していたティムは、愛おしい日常を繰り返すことに使うようになっ。やり直した日常に完璧はない。大切な人と共に過ごす時間は何があっても大切に過ごしたい。
恋人には特別甘えてしまう。甘えというよりかは我儘かもしれない。昔は何も言えなかった。甘え方がわからなかった。本当の意味で気を許していなかったし、大切な人と思っていなかったのかもしれない。