見出し画像

英雄は嘘がお好き

UOMOの連載の映画の感想を載せていこうシリーズ
修飾語がとても多い‥。もう少し良い表現が欲しいけど浮かばないの。
あらすじは公式サイトから引用

1809年、フランス。ブルゴーニュに住むボーグラン家の人々は、次女・ポリーヌの縁談がまとまり大喜びしていた。だがその婚約者のヌヴィル大尉は戦争へ駆り出されてしまう。必ず手紙を書くと約束したにも関わらず、待てど暮らせど戦地からはなんの音沙汰もない。傷心のポリーヌは、とうとう病に臥せってしまう。心配した長女のエリザベットは、大尉のふりをして自身で書いた手紙を妹に届けることに。手紙のおかげでポリーヌは回復するが、調子に乗ったエリザベットはヌヴィル大尉の活躍話を次々とでっち上げ、最後は「勇敢に戦って戦死した」ことにしてしまう。
手紙の英雄譚は「英雄・ヌヴィルの銅像」まで建てられるのだった。それから 3年。エリザベットはある日、街を歩くヌヴィルと思しき人物を偶然見かける。以前とは打って変わって貧相な姿になった彼を見て、自分がついた大きな嘘がバレることを危惧しお金を渡して街から離れるよう懇願するエリザベット。しかしその翌日、なんと以前のように華やかに正装したヌヴィルが颯爽と現れたから、さあ大変。かつての恋人の帰還にときめくポリーヌ、噂の英雄に近づこうとする社交界の人々。ヌヴィルはエリザベットの創作した偉大なる英雄という立場を利用し、新たな人生に一花咲かせようと目論むのだった…。


開始からテンポ良くだれることなく
ガンガンに突き進むストーリーが小気味良くて軽く観れた。
歴史物なんだけど歴史の背景を知らなくても
おフランスなのね〜くらいの理解度でも難なく進めるのがよかった。
まあそれでも、歴史的背景知ってる方が
もっと面白かっただろうなあって気はする。
1800年代フランスの状況とイギリスとフランスの関係とか
(って言ってもフランスとイギリスはいつでも仲が悪いけど)
革命後のフランスの階級についてとか
全体的に女性陣の衣装が可愛い。
ハイウエスト切り替えのドレスたちやまとめ髪のバリエーションも多くて
視覚的にもとても楽しい。

ヒロインのエリザベットは頭が良いのだけど
典型的な長女病じゃない?って
長女病罹患者的には思ってしまった
あれこれ気を回して頼まれてもいないのに色々やるんだけれど、
だんだん予想外のことやキャパシティを越えてくると、
私ばっかり!なんなの!ってブチ切れるっていう
わりかし長女気質の人に多い気のする現象です。
(長女といっても上に兄がいる人や一人っ子はあまり発症しない)
それはそれとして彼女が今まで結婚しない理由や
ヌヴィルを最初から嫌っている理由の深掘りが少しある方が良かったかなあ。
でもそれやると前半のテンポの良さ損われてたのかもしれないけど
精神的に自立していたいヒロインが独身であることを
家族や周りの人間が揶揄する表現が入らなかったのは今っぽい
少し前なら必ずあったシーンだと思うし
それとヒロイン役の女優さんのアザを隠さないのはフランスぽい気がした
ハリウッドや日本の映画ならメイクで隠すと思う。

そしてヒーロー役のヌヴィルがザ・フランスの伊達男感満載。
私の中のイメージですが、長野オリンピックのキャンデロロに似てる
キャンデロロのダルタニアン久々に見たくなってしまった
エリザベットとの手紙のレクチャーのシーンで
ちょいちょい人間らしい部分を滲ませていくのが上手い。
エリザベットの無意識の差別を自然に訂正していくくだりとか
そういう部分があるからこそ後半の告白が真実だと受け入れられた。
後、基本的に人を馬鹿にしないところが良い
騙されに自分の元にやってくる人たちに対してもひどいことは言わない
まあ結局、結果的に酷いことはするんだけど
唯一、言葉で貶したのは敵対するエリザベットに対してだけ
最後の選択も最高だったし、彼はあのまま小狡く生き延びて欲しい

ジャンルは一応ラブコメなんだけど
別に人と人は性愛で結びつかなくても良いよね?
という話かなって私は解釈してる。
登場から退場まで出来事の繰り返し方もうまい
そして終わり方がやっぱフランス映画だわ〜ってなった。
この作品は軽めだけどフランス映画特有の
消化できない食べ物を胃に残していく感じ
そこが好き嫌い分かれるところなんだろうけど、私はわりと好きです。
美しき運命の傷痕のラストのゾッとする感じとか
軽い男じゃないのよもその系統

次は上映時間のタイミングが合えば「15年目のラブソング」
合わなかったら「31年目の夫婦喧嘩」かな
なぜか●年目モノというジャンルになってますけど

更新はここにまとめていく予定です


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?