アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜
愛と教養のラブコメ映画講座を履修するシリーズです。
本当は7月にオープンしたサツゲキで、現在上映中の「今宵、212号室で」を観る予定だったのですけど私まんまと時間を間違えてしまい観れなかったのでした。
というわけでとても悲しくなったので、心が優しくなりそうなものが観たいなと思った結果。前回の「イエスタデイ」に続きリチャード・カーティス作品でございます。
イギリス南西部コーンウォールに住む青年ティムは、両親と妹、そして伯父の5人家族。どんな天気でも、海辺でピクニックを、週末は野外映画上映を楽しむ。風変りだけど仲良し家族。しかし、自分に自信のないティムは年頃になっても彼女ができずにいた。そして迎えた21歳の誕生日、一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを父から知らされる。そんな能力に驚きつつも恋人ゲットのためにタイムトラベルを繰り返すようになるティム。弁護士を目指してロンドンへ移り住んでからは、チャーミングな女の子メアリーと出会い、恋に落ちる。ところが、タイムトラベルが引き起こす不運によって、二人の出会いはなかったことに!なんとか彼女の愛を勝ち取り、その後もタイムトラベルを続けて人とは違う人生を送るティムだったが、やがて重大なことに気がついていく。どんな家族にも起こる不幸や波風は、あらゆる能力を使っても回避することは不可能なのだと。そして、迫られる人生最大の選択——。(公式サイトより引用)
観た後に、日々を頑張ろうって気持ちになるとても良い作品です。多分何度も観ることになる気がした。ラブコメ的な恋が成就してやったあ!みたいなカタルシスはないのだけど。人生というか日々の生活に対する眼差しの優しさが全体的に溢れている。前半はメアリーとの恋愛をとてもラブコメらしさ満点で描いていくのだけど、ラブコメのゴール的な部分のフェーズに入ったあとから、ジワジワと様子が変わっていって別の映画みたいになる。例えるならドラゴンボール初期とサイヤ人が出てきた頃くらいの作品の世界観の変化。
タイムトラベルに対しては思うことはあるのだけど、それがあるからこそ日々というものの有り難みに説得力があるのでこれはアリなんだと思う。でも私の理解力の問題だろうけど、妹とタイムスリップして戻ったら子どもの性別が変わっていて、戻り直してのまた戻ってのルールがよくわからなかった。妹とタイムスリップしたこと自体を消滅させたってことかな?とは思っているのだけど…。あと、我が家の家系はこうだ〜!!って力技使われるとこれはこういう作品なのねと思うしかないけど、でももう少し説得力が欲しくなっちゃう。まあ「インサイドビューティ」ほどの何でやねん感はなかったので私的には許容範囲です。
後半のティムと父のやりとりで、私だったらいつに戻るかな?とかそんなことを考えて感情移入してしまって涙が止まらなくなってしまった。私だったら17歳のころ父親と最後に一緒に車に乗った日に戻るだろうなとは思う。これは過ぎた日々の後悔が頭に浮かぶ作品だけど、それを噛み締めて明日を大切にしようって同じくらい思える作品。喪失の記憶がある人ほど響くものがあるかもしれない。
あと出ているワキの方々も何気に豪華。マーゴット・ロビーもそうだけど、ザ・クラウンのマーガレット役のヴァネッサ・カービーが出ていたのも何だか嬉しかったな。マーゴット・ロビーとセックス・エデュケーションのエマ・マッキーってやっぱりそっくりね。ものすごく実感。この頃のマーゴットがちょうど今のエマ位の年齢なので、最初イギリス作品だしエマかな?と思ってしまった。
リチャード・カーティス流れなので次はノッティングヒル行こうかな。でも上映終わる前には212号室の方も行っておきたい…。
その他はマガジンとこちらの記事でまとめております、