ベースの日
私はベースが好きだ。
10年も続けているんだもの、たいしたことである。
ただ、仕事終わりに疲れた身体で 寝る時間までに何かひとつくらいならする時間があるが、何をしようか?という状況になったとき、絶対にベースを弾くことはないだろう。ましてや、休みの日に解放的な気分で、さぁ!好きなことをしなさい!と言われたとしても、ベースを弾くことを選ぶかは怪しい。いや、弾かないだろうな。
私はお酒が好きだ。
「酒豪の占い師」という名前で仕事をしてしまう、はたまた バンド活動においても自分のモチーフキャラクターをお酒のマークにしてしまうほどである。
ただ、家で1人でお酒を呑んだことがない。呑みたい、という気持ちになったことがない。
誕生日プレゼントに当たり前のように良いお酒をいただくが、インテリアのように棚に飾っていて、年々溜まっていく一方である。
私は、本当は
「ベース」ではなく、「バンド活動」が好きなんだ。
「お酒」ではなく、「飲み会」が好きなんだ。
ただただ、「人間」が好きなだけなのである。
人は、たびたび勘違いをする。
今 自分の目の前にあるものが自分にとって頑張らなくてはならないものであり、好きなことであるはずだと信じてやまない。
得意なことと、好きなことも一緒のようで違う。
それで、勝手に期待して、上手くいかないと落ち込んだり、自分はなんてダメなんだと自分を責めたりする。
自分らしさの本質は、好きなはずのもの、今やっていること、の奥の、その奥にある。
なぜそれが好きなのか?どうしてそこに行き着いたのか?
ガムシャラに頑張ったら誰かがみていていつか報われる、なんて綺麗事はもうやめてほしい。
自然に呼吸をしていて何より心地の良い状態が、1番自分らしいのに。
私は人生をプロデュースする占い師になりたい。
少しずつでも、人々に伝えていけたらいいな。