書評:『How Google Works』
シュミットやローゼンバーグあたりが中心に書いた本なんでしょうか。21世紀企業のマネジメントが前世紀組織と如何に違うのかを、私どもオジサン・オバサンに分かりやすく解説した一冊です。
本のキーワードは「スマートクリエイティブ」で、その解説がグダグダ書いてあります。「スマートクリエイティブ」を我々おっさんの為に、私が翻訳しますと「ニュータイプ」となります。
このニュータイプを前提にした組織は、今までのような組織じゃダメで、もっと自発的に動かないとだめよ、MBA型のマネジメントは通用しないよ、事業計画とか糞だからいらないよ、でも戦略は大事だね、一番給料の高い人の意見は無視しようね、悪党を退治しディーバを守れ、などなど。
某インターネット企業を経験させてもらった身としては(貴重な体験だったので、大変感謝しております)、「ニュータイプがたくさんいたな、あの人も、あの人も」とトピックにいちいち具体的なエピソードが浮かぶし、今の某大企業と比べてニュータイプ向きの組織だった所も多いし、Googleと比べて良くなかったと私が思うところもあるし、自らが良くなくしてしまった部分があって反省する部分もありました。
若い優秀なニュータイプを活用したパラダイムシフトした先の組織を作る、という意味では様々なヒントや方法論の詰まった本だと思いました。「20世紀のマネジメントの常識の一部は、学習棄却して捨てないと、なるほどニュータイプは使えない」と思いました。
『機動戦士ガンダム』で、アムロ・レイを活用したホワイトベースの艦長ブライトさんは19歳、というのを思い出しました。