無尽蔵理不尽システム

「お前自分のこと頭いいと思ってるだろ」


っていう匿名のメッセージを送られたことがあります。

これはおそらく「クレーム」というより「いちゃもん」に分類されるメッセージだと思います。

しかし一体、何を言わんとしているのか分かりません
思っていたとしてなんなのでしょうか。思ってなかったとしてもなんなのか。


まさかとは思いますが、このメッセージを送った人物は例えば「立ち食いうどん屋」を見かけるたびに毎回厨房に立ち入り


「お前自分のことうどん打つのうまいとか思ってるだろ」


など言って回っているのでしょうか。

流石にそれはないと思いたいけど。要するに何が言いたいのか。

いかに「いちゃもん」と言えども内容が意味不明すぎます


送信者はいちゃもんを付けるという行為自体が徒労に終わるとは考えなかったのでしょうか。


まあでもイチャモンっていうのはどうやらそういうものらしいのです。最近把握しました。



というのも先日街中でチンピラに絡まれる機会があったんですよね。

チンピラというか、おそらく歓楽街のバーテンダーと女性という感じの二人組で


・よくないB’zのような出で立ちをされた男性

・LUMINEなどにいそうなそんなに特徴のない服装をしているが、顔が独特のやつれ方をしており多分覚醒剤か何かを常用されている女性


というラインナップであり、自分としてはかなり会話をしたくない印象だったのですがなんでか絡まれてしまいました。


絡まれの内容としては

「態度が悪い」

みたいな感じだったのですが、普段火中の栗を拾いまくりの自分でもさすがにこれはというラインナップでありました為に波風を立てないようにしようと心得、がんばって沈黙しておりました。

自分は思ったことをなんでも正直にいってしまうので、「言わない」ってかなり意識しないとできないのです。

ところが男性の後ろにいたおそらく薬物常習者と見られる女性が、同伴の男性に協力したい心境だったのでしょうか


「ブス!」


と後方から加勢の発言をしてきたのです。

なんとか沈黙していたのですが、これには流石に反論してしまいました。事実と異なるからです。


「それはどういった視点で?根拠は?具体的にはどの点」


と正当な反論をしたのですが、なんと当人は私の反論を完全に無視して今度は


「ダッセェ〜」


難癖を付けてきたのです。


自分はダサい人間ではない。これはよりいっそうの確信を持って反論できると感じました。


しかしながらこの反論の意見を口に出す前に


今まではなんとなく「よくないB’z」としか認識していなかった目の前にいる男性の服装が実に克明に浮かび上がってきたのです。


それまでは意識の領域になかったものが、突然目の前に出現して面食らいました。


肩パットの周辺にスタッズのついた革ジャン、異様に腰回りのシワが多いブーツカットのデニム、妙に大きなバックルのベルト

まあそれは個人の趣向として

私が最も気になり、克明に印象に焼きついたのが彼の「ペンダント」です。

それは胸元まで垂れ下がった革ひもの先端にガラス製のペンダントトップがついているという代物だったのですが、

なんと言ったらいいのか

ガラス玉の中に2つの歯車と時計、そして翼が埋め込まれているという信じられないような未だかつて目撃したことがないほどのあり得ない趣向だったのです。

ここから先は

2,329字

¥ 500

よろこびます