真実の愛よりも重いたった一つの明晰な真実・あるいは、我々が突き付けられた巨大モノリス、脳という人類を滅ぼす残酷な死神について 〜バチェロレッテ終焉に向けて〜
先程、バチェロレッテ最終回、並びに、アフターファイナルローズを視聴しました。
全ての結末を踏まえた上で、萌子がただ一つだけ言葉にしなかったこと、言葉にする必要がなく、恐らく今後もされないであろう真実を、私は不遇にも目撃してしまいましたので不用意にも以下に記載します。※あと申し訳ないのですが恐らく語弊があるので限定公開です
※以下の文章は、バチェロレッテシーズン1についての全面的なネタバレを含みます
バビルサ!!!!!!!!!!!
と叫ぶ。
バチェロレッテ、最終回そしてアフターファイナルローズを視聴して。
我々は滅びるだろう。バビルサのように。
滅ぼすのは、脳だ。今、私の頭蓋に、克明な死神の刻印が見えた。
死のメタファーとして描かれる頭蓋骨は、やはり我々の死を明示した。
生殖の克服、そして訪れる死。孤立した脳。
結末を目撃して、私は前後不覚になる程の声をあげて泣いた。
産声のように泣いた。
なんなら産道を通っていくような感じがあったし、頭蓋骨が圧迫される感覚すら覚えた。
なんなんだこれは!!!!!!!!!
何も言えない。言葉にできない沈黙。
何も、言えることがない。最早、番組の趣旨など遥か彼方に置き去りにした
本当すぎる本当。何もない、宇宙創生以前の無の真空。
ただそこに光るものがあった。それは私の脳が知覚する一つの真実であった。
分かりました…
やはり私は、それをそれをそれをそれを言葉にしてしまうのだった。
何度も暗示にかけられ、消去されようとした脳内の不合理な敵対的プログラムは、しかしそれ自体がミトコンドリアに刻まれた人類の痕跡全てを覆すほどに重く、全てを物語り清算するだけの耐え難い知覚だった。
最終局面、杉田は愛を示した。
それは間違いない。目撃した真実。愛。事例として示されたあり得ないと思われたもの。セオリーを超越した今ここにおいてまやかしのないものが示され結実をした。
それは、不在証明によって成立する真実の愛のためのおとぎ話という虚構を全て無効化するかのように、未だかつてない強大な「心」の躍動によって全身の筋肉と神経系と電気信号のパルスを全駆動し、あらぬ強さで実物として目の前に引きずり出されたのだった。
恐らく、萌子さんにとっても、その場にいた全ての人間にとっても。
あり得ないと思われた証明が完了し明示されるという1フレーム手前まであり得ない奇跡とされていたものが見えた。
そして萌子はそれを拒んだ探し求めていたものを。
ただ一つ、語られなかった理由。
語る必要のなかった理由がそこにはあった。
語られる必要がなく、語られることもなかった。
虚無の真空の中で私の脳髄に唯一光るもの、真実を穿つもの。
口に出したら全てが破滅する一つの明晰な、克明に描画される像がありそれを否定できなかったのだとわかった。
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