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目の前で泥棒をする人を見て気がついたこと

【考えすぎる人へ】

このnoteを購読していたり、たまに公開記事などを読みに来てくれている方は、傾向として生きている中で全てを「考えすぎてしまう」ことが多いんじゃないかと思います。私も概ね「考えすぎている人」に対して文章を書いています。もっと言ってしまえば「考えすぎている」というのは他人から見た一方的な感想であって、私としてはこれくらい考えないと人生がツイスターゲームくらい単純なものになってしまって退屈だと思っています。(過激な発想)

考えすぎている人は大体優しいことが多いです。自分のやったことが人にどう影響を及ぼすのか、そうなった場合どうすればいいのか、普段から細かいところまで考えすぎているからです。その結果変なくろうや損をしていることも多いかもしれません。なぜなら、考えすぎな人向けでない場がこの世には多いような気がするからです。

私としては何も考えていないより考えすぎている方が面白いし人生に複雑な味わいがあっていいんじゃないかと思うのですが、考えすぎている人は場の空気によっては攻撃的な人から攻撃の対象に選ばれて疲れてしまう事があります。これは特に学生や企業に就労している人に多いです。

それはなぜか。またどうすれば攻撃が収まるのか。

大学生の時に実体験から編み出した

どうして攻撃が始まるのか、またどうすれば攻撃を抑えられるのか

についての私なりのガイドラインがあるので記しておこうと思います。


【そもそも、なぜ攻撃が始まるのか】

私が大学生の時に体験したかなり驚きの実例があるので紹介します。

私は大学生時代に文化系のサークルに入っていました。大学2年時までは比較的熱心に活動をしていたのですが、3年時になった頃に新入部員が沢山入ってきてからサークルの雰囲気が一変しました。

なぜそうなったのか、すぐには理解できませんでした。が、しばらくして決定的な事態が発生しました。

公演に向けて、設営をしていた時のことです。

私はコーヒー飲料のようなパック飲料を学内の売店で買って、作業台の上に置いたまま作業をしていました。そのまま3時間ほど作業に集中していたのでパック飲料は作業台の上に置いたまま未開封だったのですが、なんと同じサークルに所属している方が近づいてきて私の目の前でパック飲料を開封してその場で飲み出したのです。私が驚愕の表情で飲んでいる人の顔を見たのですが、彼女は飲料をその場で全て飲み干し、ゴミを作業台の上に置いて立ち去ってしまいました


これには驚きました。泥棒(時効)だからです。
(ビックリしましたが、ゴミは私が捨てました)


こんなことって、あるのでしょうか。泥棒の相場としては、持ち主や店員がいないところでこっそりと持ち去る手法がスタンダードです。本人がいるところで泥棒をした場合、通報されたり告訴されたり、そこまでいかなくても弁償の責任や名誉の失墜など、当然のデメリットが発生するからです。

ところがこの場合、あまりにも白昼堂々泥棒行為(時効)が発生したために、ビックリして私は何もリアクションができませんでした。どうしてこんなことをするのか。というより、できてしまうのか。

たとえ泥棒相手から何も言われなかったとしても、少なくとも私に対しては「泥棒行為を実行する人間である」という事実が露呈するというデメリットがあります。そういった実態を周囲の人間に周知されるデメリットもあります。そうなった場合恥ずかしいと思いますし、最悪大学生活を継続できなくなるほどの風評的なダメージが発生する恐れすらあります。あまりにやっている事が非常識だからです。

それによって得られる利益が1000万円くらいあるのならばまだ理解の余地はないでもありませんが、この場合市場価格で198円くらいの利益しか得られていません。ここまでくると、泥棒行為が目の前で発生したショックよりも、どうしてここまでデメリットの多い行動が平気で取れてしまうのか。そういった心理状態の方に興味が湧いてしまいました。自分の常識からすると違法行為なのにほとんどメリットがなく、あり得ない発想だからです。

勘違いという可能性もありますが、驚いてジュースを飲んでいる当人の顔をしげしげと見てしまいそのまま目が合った状態でも泥棒行為は継続して行われ、また無言で立ち去った為、その可能性はかなり低いと思われました。


【直接聞いてみた】

ここまで意図が不明瞭だと、どれだけ考えたところでなぜこんな事態になったのか理解できるわけがありません。私としては、泥棒の方に対する不満や怒りよりも興味・好奇心の方がずっと大きくなっていたので、こうなったら直接本人に聞いてしまおうと考え直接聞いてみました。回りくどい話はどうでもいいと思ったので、かなり単刀直入にいわゆるASKを試みました。


「設営の時に私のジュースを無断で飲んだと思うのですが、それはなぜですか」


すると、当人はしばらく怪訝な顔で何か思い出すような態度を示し、数秒後にこう返しました。


「ああ、アレ。置いてあるから。飲まないかと思って」


彼女はそれだけ発言をすると、その場から立ち去りました。

私は二度ビックリして、しばしその場に立ち尽くしてしまいました。


【特に、理由がない】

市場価格にして198円程度のコーヒー飲料とはいえ、本人に無断で拝借したのですから窃盗は窃盗です。むしろ、店頭などで物品を持ち去る窃盗よりも、持ち主が購入している分飲みたいという意図を阻害するわけで悪質度はより高いと言えます。何かよっぽどのドラマチックな想像もつかない理由があるのではと期待していた私は大いなる肩透かしを食らいました。

特に理由がなかったからです。


となると考え方を大きく転換する必要があります。つまり、大きなデメリットを上回るほど特別なメリットが発生していたのではなく、そもそも

デメリットが発生していなかった

という事です。

【なぜデメリットが発生していなかったのか】

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