20枚シナリオ『ウェディング』
シナリオセンター。
20枚シナリオ、ペラ20枚(200字詰め原稿用紙20枚)
課題:誘惑
あらすじ
鈴木理香は婚約者の藤田大地との結婚に向けて、ウェディングドレスを選んでいた。
だが、気になるドレスは太ってて着れない!?まずと思った理香はダイエットを始める。優柔不断な理香は無事ダイエットに成功して素敵な結婚式を迎えることができるのか・・・
登場人物
鈴木理香(19)大学生
大西洋子(19)理香の友人
藤田大地(23)理香の恋人
シナリオ
○カフェ
大西洋子(19)はフラペチーノを飲む。
鈴木理香(19)はフラペチーノを飲む。
テーブルにカタログを広げる。
洋子「これがカタログ?」
理香「そうそう。いろんな店舗から貰ってきたの。見て、いいドレスが多くて迷っちゃうでしょ?」
洋子「まあ、確かにね。試着はしたの?」
理香「まだなの。流石にある程度決めてからじゃないと大変だし」
洋子「そっか。目星もつけてない感じ?」
理香「そうなの。良いのがいっぱいあって決めれないのよ」
洋子「はあ、幸せな悩みねえ」
理香「えへへ〜」
理香はカタログのページをめくる。
理香「Aラインやプリンセスラインは定番って感じがしていいね」
○理香の妄想
理香がプリンセスラインのウェディングドレスを着て振り向く。
○カフェ
理香はフラペチーノのストローをくるくる回す。
洋子「確かに。でもスレンダー系もいいよね。マーメイドラインのドレスも可愛いじゃん」
理香「えー、スレンダーかあ」
○理香の妄想
理香がマーメイドドラインのウェディングドレスを着て振り向く。
○カフェ
理香は頬杖をつく。
洋子はカタログをめくる。
洋子「へえ、ミニスカとか可愛いじゃん。結構、色々あるんだね」
理香「ミニかあ」
○理香の妄想
理香がベルラインのウェディングドレスを着て振り向く。
手に持った花束を投げる。
○カフェ
理香はフラペチーノを飲む。
理香「あー、どうしよう!」
洋子「取り合えず、全種類着てみたら?着たらこれっての見つかるかもよ」
理香「そうしようかな。次の休みに行ってみようかな」
洋子「良いんじゃない?着たら感想教えてね」
理香「うん」
○ドレスショップ
理香はドレスを見ている。
藤田大地(23)はカタログを見ている。
店員が理香に近づく。
店員「お客様。ご要望のドレスがご用意できました。試着室にご案内いたします」
理香「わあ!ねえ、試着してくるね!」
藤田「うん。行ってらっしゃい」
理香「うん」
理香は早足で試着室に向かう。
○ドレスショップ・試着室
理香はドレスのチャックを持つ。
理香「う」
理香はドレスのチャックがあがらず、手を止める。
店員「お客様?お手伝いいたしますか?」
理香「え、あ。お願いします」
店員がチャックをあげようとする。
理香「ぐ、うぐ」
店員「申し訳ございません。チャックが壊れてるようなので、別のものをお持ち致します」
理香「あ、はい」
理香は新しいドレスを着る。
チャックがスムーズに上がる。
理香は顔をあげる。
○カフェ
洋子はフラペチーノを飲む。
理香はトールサイズのコーヒーを持つ。
洋子「ダイエット?」
理香「うん」
洋子「飽き性の理香には無理でしょ」
理香「そう思うけどさ」
理香はコーヒーを飲む。
理香「やっぱり結婚式は自分が一番好きなドレス着たいよ」
洋子「まあ、分かるけど。でもダイエットねえ。それならいっそサイズ違いの似たデザイン着た方が幸せかもよ?」
理香「まあ、気持ち的にはそうかもだけど」
洋子「あはは。でもいい機会じゃない?目標もあるなら、やれるかもね」
理香「一年間だけだし、頑張ってみる」
理香はグッと拳を握る。
○アパート・理香の部屋・脱衣所(夜)
理香は体重計に乗る。
理香「え!うっそ!」
理香は体重計から降りて、数値をじっと見つめる。
理香「一キロ痩せてる」
○喫茶店
理香は手を振り、藤田の向かいに座る。
藤田はコーヒーカップを置く。
理香「先にいるなんて珍しいね」
藤田「たまにはね」
理香「無理しないでね。仕事忙しいんでしょ?」
藤田「まあ、でも落ち着いてきたよ。それに結婚資金のためにまだまだ頑張んないと」
理香「本当に無理しないでね。何かあれば手伝うからさ」
理香は笑顔でメニューを見る。
藤田「ありがとう。あ、理香はいちご好きだろ?ここのショートケーキ美味しいから頼もうか」
理香「え!?」
理香は顔をあげる。
藤田「え?どうしたの?」
理香「え、い、いやー。あ、ほら他のケーキも美味しそうだし。ご飯も美味しそうだなって。あ!そうだ。ほら頼んだら、食べ切れるかなって」
藤田「ああ、じゃあ。ケーキ食べたいなら、ご飯半分こしようか?何食べたい?」
理香はメニューをじっと見る。
理香「え、えーと。いちご食べたいし、これとこれにしようかな」
藤田「これとこれね。わかった」
○喫茶店・女子トイレ・化粧室
理香は腕を組み、鏡を睨む。
理香「まあ、頑張ってたし。1日くらいわね」
理香はお腹をさする。
理香「部分的に絞れればいいし、帰ったら動画見てストレッチすればなんとかなるかも?」
理香は腰を数回ひねる。
理香「まあ、大丈夫でしょ」
○喫茶店
理香はスマホでショートケーキの写真を撮る。
理香「わあ!美味しそう」
理香はショートケーキを食べる。
理香「美味しい〜!」
藤田は理香を笑顔で見つめる。
藤田「喜んでもらえて良かった」
藤田はコーヒーを飲む。
藤田「そうだ。今度の土日どっちかで休める日ある?」
理香「え?なんで?」
藤田「いや、今の時期はスイーツビュッフェてさ、イチゴフェアだろ?終わる前に行かないか?毎年楽しみにしてただろ?」
理香「スイーツビュッフェ!?」
理香はフォークを置く。
藤田「どうしたの?」
理香「あ、いや、ほら。結婚資金!そうお金貯めてるじゃん。だからさ」
藤田「ああ。実はさ、ボーナスが入るんだ」
理香「ボーナス?」
藤田「そう。確かに資金を貯めるのも良いけど、我慢ばっかりだと気が滅入るだろ?また忙しくなる前に息抜きができたらっと思って」
理香「大地くん」
理香はフォークを握りしめる。
藤田「まあ、予算も決まってないし。ドレスはいいのにしたいって言ってから、無理して行かなくてもいいけど」
理香「いや、あ、その」
藤田「結婚式もさ、来年は入籍だけして再来年にしてもいいと思うんだよね」
藤田はコーヒーのカップを持つ。
藤田「一生に一度なんだし、楽しい気持ちでしたいだろ?まあ、考えておいてよ」
理香「うん。確かにそうかも。考えてみるね」
○アパート・理香の部屋(夜)
理香はストレッチをする。
理香「どーしよー。行ったら絶対食べちゃうよお。この間も我慢出来ずに食べちゃって体型がもどって大変だったのに」
理香はストレッチをする。
理香「あんな大変な思いするのやだ〜。でもケーキ食べたいよお。どうしよう返事が遅いと、大地くん困るよね」
理香はスマホを取り出す。
理香「今ってどこでイチゴフェアしてるかだけ見ようかな。見たら我慢できるかも!ちょっとだけ、ちょっとだけ」
To be continued…
感想
シナリオ作家養成講座の課題の1つです。
テンポ感を意識して制作しました。
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