不動産購入。予算の立て方
自宅のご購入を検討されている方、予算はどうやって立てていますか?
多くの方は住宅ローンを組まれると思いますが、不動産屋さんの言われるままに組んでいると将来、家計が赤字になることもありますよ。
住宅ローン。借りられる額と借りていい額は違う
よく「年収の何倍」と言われる住宅ローン。これは金融機関が貸してくれる限度額の目安になります。
不動産屋さんとしては、目の前のお客さんが欲しいと言っていて、購入金額がこの限度額圏内の物件なら激推ししてくるでしょう。
しかし、限度額いっぱいに借りて安全かどうかは慎重に判断するべきです。多くの不動産屋さんは売れればそれまでなので、あなたの30年後、40年後には興味がありません。言われるがままにローンを組むと30年後、40年後に貯蓄は赤字に転落しているということも。
お手伝いさせていただいたお客様のケースですが、一緒に将来も考えてしっかり予算組みをしてみると「借りて良い金額」は「借りられる金額」よりずっと低かったというケースもありました。
その逆で、ご自身の考えていた予算よりもまだ余裕があり、物件選びの幅が広がったという方も。
予算の立て方
ファイナンシャルプランナーにご相談され、キャッシュフロー表という将来を見越したシミュレーションをしてもらうとより明確で、住宅だけではない部分も見えてくるのでおすすめですが、相談料もかかるだろうし、そもそも相談専門の専業FPさんを見つけにくい。
(FPさんの多くは保険屋さんで、自社の保険を売ることに内容がシフトしていきそう…。勝手なイメージm(_ _)m)
返済を年収の25%〜30%に収まるように逆算する。
返済負担率という考え方があります。
この返済負担率とは、年収における「全ての」借入の返済額の割合です。
例えば、住宅ローンで買った家に住み、車をローンで買っているという場合、住宅ローンの返済額と車のローンの返済額の合算になりますので、住宅ローンの返済が月8万円。車が2万円だとしたら10万円。年間120万円の返済負担ということになります。
仮に年収400万円の人が年120万円の返済をしているとしたら返済負担率は30%ということになります。
一般的に家計において安全圏とされる返済負担率は25%〜30%といわれており、上記の人の場合はギリギリと圏内と捉えることができますね。
最近の物価上昇や金利上昇リスクを考えると少し怖いかもしれませんが…。
住宅ローンは年収の6倍〜8倍
借りられる金額の目安として年収の6倍〜8倍と言われます。大体はこの範囲に収まるので目安として使え流のは間違いないですが、個別の状況によります。
年収400万円の人の6倍〜8倍は2400万〜3200万。
2400万円を金利1%で35年間借りたとしたら、年間約81万円の返済額となり、上記の例の場合だと車のローンが24万円なので、年間の返済負担は105万円と圏内。3200万円だと108万円返済で車がなければ圏内ですが、車を足すと132万円で圏外となってしまいます。借りて良い金額が借りられる金額を下回るケースですね。
まとめ
住宅ローン以外の借り入れも考えて予算を立てないと、借りられるから借りたという安易な予算組みでは家計が辛くなることもあります。
一番大切な条件である予算。わりと軽くお考えの方が多い印象です。
不動産屋さんもわざわざ金額設定を下げる可能性のあることは言ってくれませんし、マイホーム探しにおいて一番大切な予算組みから検討をはじめることをお勧めしています。