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イエスと出会って病気が治る
きょう(2020年11月29日)から、アドベントになりました。一冊のクリスマス絵本を紹介しますね。
晴佐久昌英『あぶうばぶう』
(これ、うちにあるはずなのですが、なぜか見つからないので、思い出しつつ書きます。細かい表現が違うだろうと思いますが、おゆるしを。)
赤ちゃんのイエスさまが生まれました。「あぶう」とか「ばぶう」とか言っています。赤ちゃんですから。
そこへ、羊飼いがやってきました。羊のめめちゃんが病気なので、イエスさまに癒やしてもらおうと思って、きたのです。
でも、イエスさまは、「あぶう」とか「ばぶう」とかしか言いませんが、つぎのページをめくると、突然、「だいじょうぶう!」と言います。
たちまちにして、めめちゃんの病気は治り、羊飼いは、「イエスさま、ありがとう!」と言いながら去って行きます。
ここで、私の思う注目すべきポイントは、この話は、聖書にたくさん出てくる、イエスによって病気や障害が奇跡的に癒やされる話と、構造がまったく同じだということです。
聖書には、目の見えない人がイエスによって見えるようになった話、足のなえた人がイエスによって歩けるようになった話、重い皮膚病の人がイエスによって癒やされた話、などなど、そういう、奇跡的に病気や障害の癒やされる話がたくさん出てきます。
そういう話は、果たして古代の人の迷信なのでしょうか。おそらく、そうではないですよね。そのような話に、古今東西、たくさんの人が、励まされてきているのですよね。
しかも、めめちゃんの話のほうは、著者の晴佐久神父の創作だということはわかっています。創作だとわかっていても励まされるのです。いいではないか。どんな病気でも障害でも、イエスさまが「だいじょうぶう!」と言ったら、たちどころに治ってしまうのだ!
もうひとつ、ポイントを挙げるとすると、自分の病気もつらいですけど、自分の大切な人の病気も、また苦しいのだということです。
絵本の話も、羊飼いがたいせつにしている羊のめめちゃんを癒やしてもらう話です。聖書のイエスも、息子、娘を癒やすことはもちろん、百人隊長のしもべを癒やしたり、とにかく自分の大切な人が苦しんでいるのを癒やしてくださることは多いです。
われわれは、聖書をちょっと、読み過ぎではないでしょうか。「目が見えなかった人が、見えるようになった」その感動を、忘れてはいないでしょうか。
アドベントの初日、そんなことを思いました。『あぶうばぶう』の実物が手元にない状態で書いているのは、申し訳ないです。よろしければ、買ってお読みください。幼稚園生くらいから、読めると思います。
(つまり、聖書のメッセージって、幼稚園生くらいにはもうわかるんですね!というか、大人も、幼子のようになったほうがいいですね。)