教科書がウソをつくとき
小学校の算数の教科書を読みました。「割合」「百分率」のところを読みました。百分率とは、要するにパーセントのことです。少し脇道に入った、コラムのようなところで、消費税について書いてありました。パーセントの話としては、ちょうどよい例ということでしょう。ただし、いまは、消費税は、ものによって10%だったり8%だったりしていて、しかもその場合分けがとても難しいので(だいたい食べ物が8%でそれ以外が10%なんでしょうが、そんなおおざっぱなことは書けまい。教科書だから)、歯切れの悪い書き方になっていましたが。
それはともかく、その下に、なにかのマークのようなキャラクターが、両手を挙げてバンザイしながら、満面の笑みで、こう言っています。「消費税は、福祉や、子育て支援などに使われています」。これ、ウソですよ。
去年、聴いた、「伊藤塾」の伊藤真先生の講演でも言っていました。消費税が5%から8%に上がるとき(8%から10%にあがるとき、じゃないですよ。その前のときです)、政府は、あげたぶんは、福祉等に使う、と言っていたが、実際には、使っていない、と。伊藤先生、するどいですね。
だから、これは小学校の算数の教科書ですが、ウソが書いてあります。サンタを信じる小学生だってこのウソは見抜くでしょう(少なくとも「ウソくさい」と思うはず)。しかも、子どもにとって、とくに教訓的なのが、これを言っているキャラクターが、満面の笑みで、バンザイしながら言っているところ。ウソというものは、こうして、満面の笑みで、バンザイしながら言ってくるものだ、と。非常に教訓的です。
小学生よ、大人のウソを見破れ!