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akiさんに、Laputaにまた会えた2024年の「ALL BURST」は奇跡と幸福に包まれた最高の空間でした【備忘録的LIVEレポ】

2023年12月9日、開催発表から10ヶ月近く。ずっとこの日が早く来てほしいような、“いない”という現実を目の当たりにするのが怖くて来ないでほしいような、そんな気分で迎えた2024の「ALL BURST」の日。
5月の時点では、こんな予想をしていました。

で、最終的にはタイトル的に、解散LIVEの再演になるんじゃないかと。
しかし、実際は再演なんてものではなく、新しいLaputaを目の当たりにする夜となりました。奇跡のひと時を振り返っていきます。


開演前

入場

初めて訪れたダイアモンドホール。入場待機列はハートランド側の階段まで行くんですね。そして、ここがめちゃくちゃ暑かった!扇風機を持って行ってなかったと思うと、恐怖…。周囲には私と同じ、ソロ参戦の廃人さんも多そうだけど、その場で意気投合して語り合う方も。皆さん口々に、「どんな形になるんだろうね?」なんて言いながら、その時を待っておりました。

私の整理番号は700番台で、私が会場へ入ったのは17時15分ぐらい。初めて訪れた会場をくまなく探索したい気持ちはあったものの、足早にドリンクを引き換えてすぐに場内へ。このところ、スタンディングの会場では後方の1段、2段上から参戦することが多いのですが、この時すでに後方には大勢の人が。あきらめて、1番下の段の後方で待機。

客入れ

BGMはLaputaの名曲選。次々に流れる曲に体を揺らせたり、口ずさんだりして、思い思いにその時を待つ廃人たち。会場のドアが閉まったタイミングか、eveのブレイクの時かは記憶が定かじゃないけど、突如としてフロア中から「aki!aki!aki!」と、いつものようにakiさんを呼ぶ声が続々と上がって…その光景でもう我慢できず、始まる前から涙腺が崩壊。客電が落とされて、押し寄せる人波にさらわれて、前方まで流されていく私。さあ、いよいよ開幕。

ALL BURST

セットリスト

Destruction for evolution ALL BURST 024.09.28 from the cradle to the grave
2024.9.28 sat @ 名古屋ダイアモンドホール

01.Blast-Off Time
02.POPular UPrising
03.Beauty×Butterfly
04.New Temptation
05.Brand-new color
06.meet again
07.木洩れ陽
08.ナイフ
09.太陽と蒼い月~2 Lovers~
10.Sparks Monkey
11.Unusual
12.Final
13.Without your love
14.ALKALOID
15.WITH the WIND

EN-1.Breath
EN-2.eve ~Last night for you~

本編

Blast-Off Time
メンバーが順番にステージに上がって演奏スタート。中でもKouichiさんへ1番大きな歓声が。何年も表に出ていなかったし(私が知らないだけ?)、そりゃそうなるわよね。あの時と同じように真っ白な衣装に身を包み、あの時と同じように金髪…だけど、違うのはエレガントなロングの巻き髪を揺らしておるところ。なんじゃこりゃ、かっこよすぎ。
というか、Kouichiさんだけじゃなく、久々に見るJunjiさんもTomoiさんも、メンバーのカッコの良さがマシマシなんだけども。どうってるんだろうね、この世代。歳を重ねるたびに強くなっておる。
それは見た目だけじゃなく、もちろん音も。生音だとやばいな、これ。

POPular UPrising
頭から裏切られた。勝手に2004年の再演だと思って、深海の準備をしていたもんで。akiさんと廃人による「POP! POP! Keep Op!」の掛け合いがめちゃめちゃ楽しい!この曲、こんなにもアガるのかというのを、LIVEで体感して初めて知りました。

Beauty×Butterfly
放心というか呆然としていたのか、曲中の記憶が全くない…。
曲終わりに最初のMCに突入。Junjiさんの「Laputaです!」に震えたし、「今日はいろんな感情があると思います。泣いてもいいし、笑ってもいい」という言葉に救われたし、爽やかな笑顔が癒しだし、なんという多幸感なのでしょうか。

New Temptation
演ると思ってなかったからイントロが聴こえてきた瞬間に嬉しさが爆発!akiさんと一緒に唄いました。

Brand-new color
正直、昔はあんまり聞いてなくて、この10年ぐらいで良さを改めて感じ出した1曲。名古屋に向かう道すがらでも、結構な割合でリピートして聴いておりました。なんと言ってもサビのメロが美しくて、歌詞が儚くて、聴いて&唄っていて涙が止まらなかった。

幸せなんて儚くて
色褪せて消えていく

今、この瞬間の幸せを噛み締めました。

meet again
イントロのピアノが聴こえてきたらフロアがちょっとどよめきました。さすが、Laputaで最も有名な曲。Laputaのことは知らないV系界隈じゃない人も、同世代以上であれば「アニメの金田一の曲」って言えば分かってくれるやつ。メンバーの皆さんに、Laputaに再び会うことができて、本当に嬉しい。

ナイフ

あなたに会いに行こう
あなたが掠れていく
あなたに会えなくなる
あなたと愛し合えるから

akiさんとの掛け合いが嬉しくもあり、悲しくもあり。ここでも泣きながら唄っていました。

木洩れ陽
聴き入っていたのか、これも記憶がない…。

太陽と蒼い月~2 Lovers~
これもakiさんと一緒に唄いました。

一番愛した人が 僕の中にいる
空からいつも見ていてくれる人なんだ

逢えない愛しさに縛られていることで
太陽と蒼い月 交差する…
隣にいる君 守ること それが今できること
いつの日か空を越えるだろう…

そんな曲ではないんだけれど、今の廃人とakiさんの関係を勝手に重ねてしまいまして。会えないけれど、きっと空から見守ってくれているし、僕らは思い続けるし、いつかあちらへ行くときにまた会えるんだろう、と。

Sparks Monkey
切ない曲の後にドロップされたノリノリの1曲。全て忘れるわけはないし、耳を塞ぐこともないけど、歌い踊り、叫び続けえる。廃人の掛け声がとんでもないなと妙に感心しました。(この後、ALKALOIDがすぐに上書きしたけど)

Unusual
ノリノリなナンバーが連続。これも歌詞を嚙みしめて、akiさんと一緒に唄います。

逃げないで 探し出すから きっと
逃がさない 君を見ている ずっと

ポップでノリが良いのに、Unusual=普通じゃない人間の精神状態を映した異常な内容…というギャップが狂気じみてたまらない曲ながら、今は歌詞の意味を違った風に捉える私がいました。

Final
これも、とりあえず一緒に踊って唄ったという記憶しかない…。

Without your love
突然「ここでプレゼントがある」と切り出したJunjiさん。

実は未発表曲があります。2001年5月に完全RECしたけれど、諸事情で世に出ず、お蔵入りになった。今日はそれを披露します。だから配信をやめたんだよね、一番最初にここにいる皆に届けたくて。当然、akiちゃんの歌も歌詞も知らないでしょ?だから書いてきました

まさか、Laputaに完成している未発表曲があるだなんて思いもしなかった。フロアからはありがとうという声と共に、泣き声も聞こえてきます。
スクリーンに映し出された歌詞と世界観は別れがテーマの切ない感じだけど、曲調はとても明るくて前向きなもの。悲しいのに光を感じる…なんだか、この状況のためにあったというような気すらしてしまって。そんなわけはないのにね。涙が止まらなかった。
ここで終わりではなく、「みんなの手元に届けます」とJunjiさんが約束してくださいました。本当に本当にありがたい。

ALKALOID
イントロが聴こえた瞬間に感情爆発!待望のjoy joyできて感激…!ALL BURST 1999したら最高に楽しくて爆ぜてしまいますね。前の曲が初公開のWithout your loveで泣かされまくってたので、落差がかなりエグかった。廃人のみなさんと一緒に頭振って拳を上げて叫びまくって、良い思い出になりました!
この後に何の曲が演奏されるか分からなかったし、翌日にはIRON MAIDENが控えている中で、何も考えずに全力を出し切る。結果的にそれで良かったです。2日経った今も首の痛みは消えませんが。
※Junjiさんがjoy joy状態を少しだけ公開してくれました

WITH the WIND
Junjiさんが「最後は笑顔で」とのことで迎えたラストナンバー。ライヴ定番の大好きなこの曲を全身で感じることができて幸せでした。

染まれ あなたすぐに 僕の彩に
決して 消せやしない 僕の彩に染まれ 鮮やかに

廃人はみんなakiさんの彩に染まっておるのです。

アンコール

と、その前にMC
記憶を呼び起こしているだけなので、一言一句が合っているわけではないと思います。なんとなく、ニュアンスで受け取ってもらえたらと思います。

Junjiさん

あの時は本当にきつかった。
すぐに名古屋に向かった。
この1年準備してきたけど、結構楽しかった。
毎日頭にakiちゃんがいた。
今日は末っ子からメンバーへ恩返し。
末っ子ももう50だけど(笑)

最初のMCだったり、「akiちゃん喜んでるよ」と言ってくれたり、廃人の心を何度も振るわせるJunjiさんのありがたいお言葉の数々。動いていないバンドを動かすことはただでさえ大変なのに、フロントマンがいないという精神的にも物理的にも厳しい状況の中で、ここまで導いてくださって…本当に感謝しかないです。

Tomoiさん

54歳。あ、まだ53歳か。
ご心配、ご迷惑をおかけしました。
僕は幸い軽傷で、この通り元気にやってます。

この場で元気な姿を見せてくださったこと、会えたことが本当に嬉しくて。言葉は少ないながらも、あの頃と同じように寡黙なドラミングで、あの頃以上にイケメンっぷりを増して、Laputaサウンドの屋台骨を支えてくださいました。

Kouichiさん

喋るのは得意じゃないけど、今日は話しておきたいことがある。
実はこの9月にLaputaを演る予定だった。
3年ぐらい前、akiから電話が。
俺はこういうのよく分からないけど、2024年は30周年だか、解散から20年だからと。
俺はこんな性格だから「やんないよ」と言ってたけど、何度も電話が。
俺の彼女かよってぐらいに(笑)
じゃあ前向きにやりましょとなって、しばらく電話がこなくなって…こういうことに。

口下手なKouichiさんが語るからこそ、本当にぐっと来るものがありました。そこら中から廃人さんの何とも形容し難い、悲鳴にも似た複雑な想いが乗った声や、泣き声が聞こえました。
前に、元々再結成する予定があったんじゃ?とい予想していたことが本当に当たっていて、言葉を選ばずに言うと絶望感みたいなものもあり、akiさんが
動いてくれていたことに感謝したり、とても複雑な気分…。

Breath
名曲中の名曲。やっぱりこれがないと終われない。サビのベースレスになるところ、スクリーンにはバックステージやリハなんかの様子が流れ、在りし日のakiさんの笑顔やお茶目な様子をたくさん見ることができました。akiさん、本当にもういないんですか…?

eve
Breathで終わりだと思ってたもんだから、再び興奮と感動に包まれる。「最後の夜」だなんて言わないでほしいよね…。

衝撃のエンディング

1人、足早にはけていったKouichiさんを、JunjiさんとTomoiさんが再び呼び込む。集まった廃人たちへ改めて感謝を述べつつ、Junjiさんが最後に強烈な言葉を発していきました。

多くは説明しません。来年、東京で会いましょう

は?

歓声が巻き起こり、歓喜に包まれて、奇跡の夜は幕を下ろしました。

その他

映像とのシンクロ

hideさんのLIVEが「空の上との二元中継」と称されますが、今回のLaputaもそうでした。
どの曲だったかの記憶が曖昧ですが、Kouichiさんは映像の中と同じようにTomoiさんのドラム台まで行って奏でておりまして。そして、意図してやっていたのか、いつもそうだったからなのかは分からないけれど、映像の中のakiさんがステージ上手に移動すると、Junjiさんは代わりにセンターへ移動して…という場面が何度もあって、その光景を見るたびにうるっときてしまいました。
ソロ前に「ギターKouichi!」と叫び、「後ろ!真ん中!前!」とフロアを煽る…akiさんも、ちゃんと一緒に参加してくださっておりました。

配布Blu-ray

これを書いている時点でまだ観られていない(不届きものですみません)ので、感想はまた別途。
1998年〜2000年は、EMIからクラウンに移籍して、音楽性も変わっていく直前のタイミング。この辺りの話に触れてるんだろうか?

タイトルの「Reminiscence conclusion」は、直訳すると「回想の結論」

引き換えは、隣接のSPACE“D”に列を作る形で行われていました。入場も退場も割と並ぶ時間が多かったけれど、廃人はみんな大人なので、特に混乱はなく。
4人のスタッフさんで整理番号が並んだ紙にチェック入れてたけど、スプレッドシートを共有してリアルタイムで更新した方が、チェック漏れもなく、あとで照合する手間が省けて良いのに…と仕事脳になってしまった自分が悲しい。

使用機材

Kouichiさんは、あの日々と同じようにカラスを携えておって、私のギターキッズ魂が震えっぱなしでした。昔、雑誌やESPのカタログで死ぬほど見まくって死ぬほど憧れた、あの美しい流線形が今目の前に…という感じ。
Junjiさんもこれまた同様、Buzz(多分)をかき鳴らしていましたが、私の記憶にはない極悪(もちろん良い意味で)な歪みと重低音を放っておって、心地いいのなんのって。
残念ながら2人のアンプまで見る余裕はなかった…。
Tomoiさんはエレドラのセット。このセットリストだと、同期とも合わせやすいんだろうなー、なんて勝手に思ってました。それよりも、バスドラのヘッドにLaputaのロゴがきっちりと刻まれていまして。LIVE中盤ぐらいまで廃人の頭で隠れて見えなかったので、見つけた瞬間に泣いてしまいました。

※Tomoiさんが一部を公開してくださっておりました

グッズ

事前販売時、サイトに行った時にはもう既に完売していて。当日に何かしら手に入ればとは思っていたものの、会場前の販売時間は旧友と10数年ぶりの再会を果たして普通に飛ばしてしまったし、終演後に何か残っていれば…と一縷の望みを託したものの、何も手に入れることができなかったのが、個人的にはとても悔やまれます。もっと早く行動しとけよ、自分。
あ、来年は白のTシャツ出してほしいな!

総括

大満足か?と聞かれると、正直に言えばそんなことはなくて。全17曲、ボリューム的には20年前の6割だし、もっと罠に掛かりたかったし、奈落の底に落ちたかったし、Masterを愛し続けていたかったし、an eternityに息を吹き込まれたかった…けど、本当に最高のひと時だったし、めちゃくちゃ幸せでした。20年の時が止まったバンドが、ヴォーカル不在でパフォーマンスをするということはとても大変なこと。以前にも書いたけれど、映像や音源を使うにしても、単純に素材が不足しているし、この場を作るというだけで既に奇跡的な出来事なのです。
2024年のALL BURSTは実質、無料のLIVEでした。akiさんに会わせていただいた上に、未発表曲も1番最初に聴かせてもらえたし、尚且つBlu-rayもプレゼントして帰らせてくれるなんて。Junjiさんが尊すぎる。
2025年、再びLaputaが廃人の前に降臨してくださるようなので、その時をまた待ちたいと思います。
Kouichiさん、Tomoiさん、Junjiさん、ありがとう!
akiさん、ありがとう!

余談

ずっと訪れたかったライヴハウス

Laputaに会うのもそうですが、個人的にはダイアモンドホールという名古屋を代表する会場に行くこと自体もとても楽しみにしていました。
音楽に日々のめり込んでいった中学生時代、インターネットも今ほど普及していなく、雑誌やレコード屋、フライヤーなどが主な情報源だったわけですが、そこで色んなバンドのスケジュールを見ては「ここはどんなとこだろ?」と想いを巡らせたもの。〇〇県は△△ホール、みたいに自然と覚えていったものです。
伝説の場所に遂に来た!という思いと、ハートランドも同じ敷地内にあるということを初めて知った驚きと、公演以外にも興奮ポイントがあった旅となりました。
今回は会場をじっくり見渡したりする時間がなかったので、次回行くときの楽しみにしておきます。


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