内装工事業の許可はあるけど、外装(外壁)工事業の許可はないのですか?
外装(外壁)の工事をやりたいが、どの許可を取ったらよいのかという質問をよく耳にします。内装工事業は許可がありますから、外装工事業の許可もありそうです。しかし、実は「外装工事業」という許可の種類は存在しません。では、外壁工事を行うためにはどのような許可が必要なのでしょうか?本記事では、外装工事としてよく挙がる屋根工事、塗装工事、防水工事、外壁工事に関する許可の種類と、その詳細について解説します。
屋根工事
屋根工事を行うためには、「屋根工事業」の許可が必要です。これは、屋根の構造を形成し、または屋根を覆うための材料を施工する工事を指します。
具体的な工事内容(屋根工事は材料に関わらず屋根工事となります)
瓦葺工事: 瓦を用いて屋根を覆う工事。
金属屋根工事: 金属材料を用いて屋根を施工する工事。
シングル葺工事: アスファルトシングルなどを用いた屋根の施工。
塗装工事
塗装工事を行うためには、「塗装工事業」の許可が必要です。これは、建築物や工作物の表面に塗料を塗布する工事を指します。
具体的な工事内容
建築塗装工事: 建物の内外装に塗料を塗布する工事。
防水塗装工事: 防水性能を持つ塗料を使用して、建物の防水性を高める工事。
防水工事
防水工事を行うためには、「防水工事業」の許可が必要です。これは、建物の屋根、外壁、床などに防水材料を使用して、防水性能を持たせる工事を指します。
具体的な工事内容
アスファルト防水工事: アスファルトを用いて防水層を形成する工事。
シート防水工事: 防水シートを使用して防水層を施工する工事。
塗膜防水工事: 防水塗料を塗布して防水層を形成する工事。
外壁張替工事
外壁材の張替えやカバーリング工事は、使用する材料によって必要な許可が異なります。以下に代表的な外壁工事とそれに対応する許可について説明します。
金属サイディング工事:板金工事業の許可が必要です。
タイル外壁、窯業系サイディング:タイル・れんが・ブロック工事業の許可が必要です。
ウッドサイディング:大工工事業の許可が必要です。
外装工事の種類に対応するには?
これまで見てきたように、外装工事と言っても必要な許可は工事内容に変わってきます。多くのニーズにこたえようとすると内装工事と違い、複数の業種の許可が必要になってきます。
これかで業種が多いと、実務経験だけで許可を取得するのが大変なため資格の取得を検討することになります。
外装工事を手掛ける建設業者の方におすすめしたい資格は2級建築施工管理技士(仕上げ)です。この資格はこれまで挙げた業種をすべてカバーできる資格ですから、外装工事をやるために許可が必要という方はぜひ取得を検討してみてください。
まとめ
外壁工事を行いたいという質問はよく耳にしますが、「外装工事業」という許可は存在しません。外装工事には、具体的な工事内容に応じた許可が必要です。本記事では、外装工事として一般的な屋根工事、塗装工事、防水工事、外壁工事に関する許可の種類とその詳細を解説しました。
多くのニーズに応えるためには、複数の業種の許可が必要となるため、実務経験だけでなく資格の取得も検討することが重要です。外装工事を手掛ける建設業者には、2級建築施工管理技士(仕上げ)の資格取得がおすすめです。この資格は、多岐にわたる外装工事に対応できるため、外装工事に必要な許可を得るために役立ちます。