満足に水が使えない(水道設備がない)状況でどうやって塗装の下地処理を行なうかについて
ワックスやコーティングの保護膜の能力を最大限発揮させよう。
そう思ったとしたら一般的には、「アルカリ性のシャンプー」「鉄粉除去剤」といったケミカル剤や「粘土」等を組み合わせて使ってリセットしていくものだと思います。場合によっては研磨する人もいるでしょう。
そして当たり前だとは思いますが、
そうしたことには「水で洗い流すこと」がつきものです。
僕はそこで一つの壁にぶち当たります。
それは水道設備なし、電源なし、騒音不可という洗車環境です。
水道設備がないから水で洗い流すことが出来ません。
仮にあっても使わせてもらえません。
つまりそうしたケミカル剤を使うことが出来ません。
僕が仕事にしている出張洗車ならではというだけでなく、洗車を趣味にしている一般の方でもこうしたシビアな洗車環境は少なくないように思います。
戸建て住宅 → 駐車場に水道設備がない、あっても遠い
アパート → 水道設備があっても共有設備なので使えない
マンション → 地下駐車場にはそもそも水道設備がない
月極め駐車場 → 水道設備がまずない
地域的問題 → 排水を泡だらけにすると怒られる白い目で見られる
近場にコイン洗車場等の場所がないetc
僕が持ち込んでいる水は約4リットルです。(水道水または井戸水)
そのバケツ一杯の水洗い洗車を採用しながらも、完璧とまではいかなくてもなんらかの違いが生まれる程度には「下地を整えたい」という願望があったとします。
今回は、洗車環境が厳しい中でも、出来る限りのことをしたいという方向けの記事となります。
どうやって下地を整えるのか。
下地を整えるとどのような違いが生まれるのか。
FLAYER1で下地を整えて、ご褒美マイティ3version6を施工した事例をご紹介していきます。
雨天走行後に未施工部分と施工済部分を比較してみた
検証の題材としたのは、僕自身が乗っているマツダロードスターです。
納車されてから9か月、走行距離が約11000kmです。
走行距離の半分は高速を走ったと思います。
また雨天の高速道路もバンバン走ったので、グチャグチャのドロドロに何度もなっている、そんなクルマです。
ようはFLAYER1で下地処理をしたのか、してないのかの違いです。
写真を撮っていませんでしたが、雨で濡れるまでは下地処理の有無による違いは目視ではよく分からなかったです。
この時に別の角度からも撮ったのでご紹介します。
断っておきますが、雨天走行後にフェンダー部分だけ水滴を拭き取ったり等の誤解を与えることは一切しておりません。
ちょっと細かい解説です
ちなみに下地処理のために使ったFLAYER1は、僕が扱っているボディに使うスポンジの中で一番固い「黄色の丸スポンジ」で施工しています。
(FLAYER1に付属するスポンジはもっと柔らかい「淡い黄色の丸スポンジ」となります。)
FLAYER1で下地処理(塗装表面を整える)してから、2022年12月23日現在においてはまだ公表していないご褒美マイティ3version6を施工しています。(商品テストを兼ねての施工)
そこで疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思います。
マイティ3の施工は下地処理になるのか?
FLAYER1で下地処理した上からマイティ3の施工でも良いのか?
まずは、マイティ3が下地処理になるのか、さらにはFLAYER1が下地処理になるか、これは下地(塗装)の状態と施工の仕方によります。
普段行っているマイティ3の施工では下地処理として不十分だと感じたのなら、まずは黄色の丸スポンジに持ち替え、少しチカラを入れての施工としたら良いと思います。
それでも不十分だと感じたのなら、FLAYER1を黄色の丸スポンジで施工するといったように段階を踏むのが丁寧なやり方です。
段階踏むのが面倒だと感じるのであれば、最初からFLAYER1+黄色の丸スポンジで施工したら良いと思います。(チカラ加減とどれだけ擦るかで調整する)
次に、下地処理したらご褒美マイティ3を施工しなければならないという訳ではありません。なので下地処理後にマイティ3でも良いです。
今回ご褒美マイティ3version6を塗ったのは、今までにない強い撥水をする商品ということで、その商品テストも兼ねたものだからです。
もしケミカル剤を一個だけしか選んではいけないと制限があったとしたら、僕はマイティ3を選びます。
施工の仕方によって、下地処理としたり普段のメンテナンスとなるよう使い分けることが出来るからです。
その使い分けとは、スポンジ選び、チカラの掛け方、どれだけ擦るか、それらの塩梅となります。
もしポリッシャーで施工したい方がいましたらそれも良いとは思います。
手で施工するにしてもポリッシャーで施工するにしても、余計な洗車キズを付けないためには、砂ぼこりにご注意ください。
事前の水洗いで完全に除去できたとしても、水洗い後に砂ぼこりが再付着することがあります。
なので風が強い日は避けてください。
洗車キズを気にしないのであればその限りではありません。
勘違いしないで欲しいこと
下地(塗装)を整えることで、保護膜の能力が最大限発揮され、本来の水弾き(撥水)となることによって、
「汚れなくなる」ということではありません。
過度に期待し過ぎてはいけないということです。
上の写真を見ての通り、FLAYER1による下地処理に加えご褒美マイティ3を施工すれば「汚れない」という訳ではありません。
よく見て頂くとやっぱりポツポツと汚れてはいます。
汚れやすい道(山の方の道を15kmほど)を走ったからというのもあるとは思います。(地元の分かる人向け:JR清水駅近辺から出発、国道52号(興津方面)を北上し県道75号(吉原・伊佐布方面)を下りました)
ですが結局はクルマは常に外の厳しい環境に晒されており、サボったらサボったなりのことになります。
僕が思うのはやはり
「簡単に汚れが落とせる内にさっさと洗車すること」
今も昔もこれが美観維持において一番の特効薬です。