#3 う:うざ絡み
人生なんてとうにおしまいだよ
「全て意味がない壊れた魔剤。
敗北に満ちた情に棹さし鋳型に入れたような角たちぬ愛嬌は流れて漂ひ冷たさより熱した舌の平凡に勝る形質囚われなきに。心の底を叩き聞こえる音は形からは想像もできぬ哀しさよ。
前後を切断した表面偽善者は無能に現在を未完に詫びる。
自らを尊しと思わぬものは奴隷なりと。
暗いものも美味しく、
創口を癒合し角をとる時日が今日なのだ。」
ただ枕元に携えた妖気を放つこの手紙。
夢を唄い笑顔を放っていた彼は消えた。
気づくはずもない。あの陽気さに隠された情など。目の奥底を見破ることなど。どうすればよかったのか、僕にはわからないのだ。
僕が生きる限り、君のあの声はいつまでも、いつまでも、消えない。ずっと、ずっと、語りかけてくる。ならいっそ、どうして触れてこなかったのか、と。僕が後悔したところで彼は1ミリも戻らない。
線形が崩れ、波の形を示し、彼を切り刻んでいく。
表現の仕方は人それぞれだけど、戻らぬ人と、なっては欲しくなかった。