牌の強打は本当に“悪”なのか?
お前のかけた先制タンピン形リーチに、小生意気な大学生ぐらいの若造がいっちょ前に平然とキツイとこを曲げて追いかけリーチを打ってきたとしよう。大してシュッとしてない容貌の分際で「デジで打ってるだけっす」みたいな雰囲気の、スカした大学生を想像してくれ。
ナニクソ逆らいおって。その千点棒巻き上げたらァ、Mリーガー志望でございみたいなツラで無表情努めとんちゃうぞワリャ。
お前という紳士的に淑女然とした雀士が心中ではどこまで口汚いかは知らないが、だいたいこんな感じの敵愾心を燃やしてツモ山に手を伸ばすと、引いてきたのは追っかけ者に通っておらず無スジで場に高い赤5だった。お前がサンマ打ちなら青や金に置き換えても良い。アメジストでもラピスラズリでもトルマリンでもなんでもけっこう。
それは、お前のアガり牌ではない。もちろん、カンも出来ない。故にツモ切るのみなわけだが。
さて、この牌をお前はどう切る?
私なら、ムチのしなるようなスナップを効かせ、これまたしなるムチを打ったようにスパァンと音を立てて強打するだろう。
・まあ落ち着け
「強打」と聞くや否やアレルギー反応を起こし蕁麻疹が止まらないそこのお前は、アブラムシが群れたようにブツブツ粟立った首筋を掻きむしる前にちょっと落ち着いて考えてほしい。
なぜ強打してはいけないのか、考えたことはあるか?
この問いを受けて、
「そういえばなんでダメなんだろう」とちょっと考えたお前はステージ1。
「そりゃ道具が傷つくし、対局者に威圧感を与えるから」と杓子定規な見解を示したお前はステージ2。
「理由とかじゃなくて、強打はダメな行為で、強打そのものが強打だから強打なので、したがって強打はダメなんだ!」とトートロジーを盲信するお前はステージ3。
ステージが上がるにつれ重症と捉えてくれてよい。何の、とは明言しないが、病状のステージだ。
「ステージ3はさすがに誇張しすぎ。強打を正当化したいがためにそれを咎める人を悪者にしたいだけでは?」と冷静に疑うステージ2以下のクランケもいよう。
ハッキリ言うが「ステージ3」の人間は実在する。
某雀荘にて、おもむろに“なぜ強打をしてはいけないのか”について議論を開始したところ、すでにステージ3の沼につむじまで浸かっている強打反対派が
「ン〜だっかっらァ!!なんでとかじゃなくてぇっ!強打はダメなんだってば!!!なんでそこがわかんねえの!?!?!?」
と体を上下に揺すりながらアレルギー反応を起こし、沼の中からボコボコ泡を立ててながら強打よりやかましく猿叫するのを見た瞬間これは相当根深い問題なのでは。と慄いた。おそらくもう一度彼の前で強打をしたらアナフィラキシーショックで死んでしまうかもしれない。今度試してみよう。
強打。おお、強打。
数多の雀荘のルー説で「絶対厳禁」とされながらもメンバーや常連のおじいちゃんがやるのは許される謎の禁止行為。
思わずやってしまっても「失礼しましたー」でなあなあになる、マナー違反っぽい所作。
ルールにおいて「禁止」とされながらも罰則や罰符などは設けられていない謎のタブー。
麻雀プロ団体の偉い人も強打するし、Mリーガーも強打する。
にも関わらず「強打する人で強い人見たことない」とかいうよくわからん牽制をしてでも咎めたがる勢力が存在する。見たことないからなんなのだ。お前の経験量の問題だろう。
別に強打が癖になっている弱い人が強打をやめたところで、それは強打をしない弱い人でしかない。
仮に、この牽制が本当に功を奏して
「えっ!?強打する人って弱いとされてるの!?あわわ、弱いとされないために強打をやめなきゃ…」
となるような人は【頭のいい人がハマるゲーム】というフレーズがついたスマホアプリの三十秒広告を見ると
「えっ!?頭のいい人がハマるの!?あわわ、頭が良くなるために自分もハマらなきゃ…」
とインストールするのだろうか。そら麻雀弱いわ。
私は考えた。強打をしてはいけない理由と、それに対する反証を。
このたび、各所(自称マナー重視な雀荘の店員や、野生のマナー警察)へのインタビュー調査を経て「強打が悪しとされる理由」について、おおよその共通を見出だせたので、本稿で紹介していこうと思う。
そして、いずれも強打を咎めるに値しないものであったことも先んじて伝えておく。
【よくある理由その1】
◇道具が傷付くから◇
要は、強打による衝撃で牌が割れるという非現実的なシチュエーションを危惧して強打は控えるべき。という言説が特に多かった。
あえて言うが割れるわけねえだろ。
というか、割れてもいいだろ。
誤解の無いように言うが、別に麻雀牌は絶対に破壊できない素材で出来てるから大丈夫!とかいう話ではない。
牌が割れたり、ないし欠けたりするアクシデントは起こる。あったりめーだ。
かつて目の前で牌が割れる瞬間を一度だけ見たことがあるが、驚くほどあっさり、あの三索は歪に分かれた。
あれだけ強打を繰り返しても割れなかったのに、たった一度不意の衝撃が加わっただけで青竹をみっつ彫られた石ころはそのカタチを成さなくなった。
ただし、割れたのは「打牌」ではなく「落牌」によってだ。
あるメンバーがポロッと取りこぼしたその三索は、床に落下して割れたのだ。フルスイングして叩きつけたわけでもなく、ポロッと、うっかり、自然的なエネルギー以外何も籠められていない勢いで、落っこちて、割れた。
そう、麻雀牌が強打で割れることはほぼない。あるとすれば、床に落っことしたとき。後は引きヅモで卓の枠に「パキィン!」と打ち付けたとき。要は硬いものにぶつかったときしか割れないのだ。
そしてありがたいことに、自動卓の天板には我々のように牌を鞭打するケダモノの存在を考慮してか、消音マットが貼られている。
最新の卓なら卓のフチに同様の素材で作られた消音テープも貼っており、引きヅモさえケアしてくれる。
これのお陰で消音こそまま叶わぬものの、牌は破損から守られる。
つまり、キチンとラシャの効いたマットを貼った雀卓を使っていれば、強打したって牌は割れないのだ。
「牌が割れなくてもラシャが摩耗するだろ」という意見もあろうが、前提としてラシャは摩擦によって打牌時の音を抑える仕組みのため、普通に打っていてもすり減っていく、摩耗する前提の消耗品だ。
擦り減って当たり前のモノを「擦り減るだろ!」と言われてもそうだよと首肯する他ない。
強打でラシャの摩耗が早まると言うのなら、麻雀牌の打牌によって消音マットがその効果を果たさなくなるまでの打数に通常の打牌と強打でどれほどの差があるのかを示せ。
たまにラシャがボロボロに剥げて黒ずんだ状態で卓を放置し、あまつさえそのような卓に通常料金で客を案内しておきながら「牌が割れるので強打しないでください」などとのたまうアホな店があるが、本当に牌を守りたいのなら店はまずマットを張り替えろ。
そもそも、本当に有意差があったとしてもなんだというのだ。
消耗品の消耗速度についてとやかく言われるのなら、我々は雀荘特有の不自然に床の濡れた便所でトイレットペーパーの消費量すら管理されねばならない。
牌が割れなくても、ヒビが入ったり欠けたりしたらガン牌になってしまう?それがどうした。
そもそもマットも麻雀牌もその単価は10万円未満だ。これは簿記の世界では消耗品として計上される。
さっき、ラシャが剥げたら張り替えろと言ったな。
同じく、麻雀牌も割れたりヒビが入ったら取り替えろ。
取り替えられないなどということはあり得ない。なんせ消耗品だ。消耗品ならばスペアがあるはずだ。麻雀の遊戯体験を提供する店に牌のスペアが無いなどありえない。あってはならない。
店が独自に使うオリジナルの花牌のような、特注ないし手製の牌ならともかく、通常のセットに含まれる数牌・字牌ならスペアはあって当たり前のはずだ。消耗品である備品のスペアも用意しない店が客の遊戯姿勢にとやかく言う資格などない。
仮に強打で牌が損耗したことで遊戯が続行出来なくなったところで、それは麻雀牌という消耗品で商売をしているにも関わらず消耗品のスペアすら用意していないアホな店が悪い。
たまに赤ドラや花牌の背中が経年で変色していて、スペアを混ぜて使うと注意深く見ればガン牌ができてしまう店もあるが、オープン当初から定期的に牌をスペアと入れ替えて使うなどの対応をすれば良い。スペアをスペアとして運用するならやって当然の運用だろう。
だいいち強打が云々とかでなく、単純に上であげたような落牌によるアクシデントで割れるケースは考慮するべきだ。それも踏まえずにスペアの牌を物陰で温存し続けているか、あるいはスペアを用意していないのならやっぱり店が悪い。
つまり、強打に対して「牌が割れる」という指摘は「お前どんなレアケ想定しとんねん」で片付くし、本当に牌が割れたり欠けたりしたら「すみませんスペア持ってきてくださーい」とアツシボでも頼む感覚で注文すればいいし、スペアが用意できないなら店側が謝るべきだ。
なんせ、ラシャも牌も消耗品なんだから。
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【よくある理由その2】
◇同卓者が驚くから◇
これは強打をブチかますと生じる、その大きな音に同卓者が驚くのでやめましょう。という知らんがなとしか言いようがないリスクに基づいて配慮を呼びかける言説のようだ。マジで知らんがな。
逆に聞こう。なぜ強打の音で驚く?
例えば、同卓者が「リーチ」と宣言したとしよう。
牌をそっと横に向けて河に置く。リーチ者の下家が次の牌をツモる。宣言牌で放銃しなかったことを確認したリーチ者は点箱から取り出した千点棒を卓中央のリー棒置き場に置く。すると……
『リーチ♪』
このような電子音声が卓から鳴り響いた。これを受けて
「う、うわああああああああああ!!!!!もうとっくにリーチ者がリーチ宣言を済ませてるのに卓から女の声でリーチ宣言がきたあああああああ!!!!!!!」
などと椅子から転げ落ちてひっくり返るやつはいまい。いたら強打より迷惑だ。たとえその電子音声が
『ピンポーン♪リーチ!』
『こうなったら…!リーチよ!』
だとしてもだ。まあ、この音声が再生される卓を設置している雀荘はほぼ確でド場末なので負けの込んでいる御新規さん以外から強打を咎められることはないだろう。
それでは、ここで読者諸氏に問いたい。
『同卓者が強打の音に驚く可能性がある』のに、
なぜリーチ時の電子音声には誰も驚かないのか?
『リーチ時の電子音声には驚かない人』はたくさんいるのに、
なぜ強打の音に驚く人がいるのか?
そんなもん、わかりきっている。
はっきり言うと『強打を禁止するルール』があるからだ。
ルー説で『強打は厳禁ですよ』と説明を受け、いざ卓についたら平然と強打を繰り返す同卓者がいれば、確かに驚くだろう。
『強打を禁止するルール』が布かれている店で強打を行う客がいるのだから。
オープンなしの店でオープンリーチを打たれたら誰だって「は?」ってなる。それと同じだ。
反対に、リーチ時に卓から音声が鳴っても誰も驚かないのは当然だ。
・肉声によるリーチ発声
・牌を横に曲げての打牌
・千点棒の供託
・そもそも店内のあちこちで聞こえてくる
これだけの前提条件が揃えば何デシベルで鳴ろうがリーチ音声に驚く者はいまい。
これは強打も同じだ。
ルール説明で強打について特に説明がなく、なんなら『強打は特に禁止してないです』と説明を受けていて、そのルール説明の只中に店内のあちこちで強打音がバシバシ聞こえてくるような雀荘でいざ卓について強打に驚く者はいまい。
もしいたら、そいつはちょっとアホだ。
要は【強打で同卓者が驚くのはキメの問題】というワケだが、「そんなんいうてもおっきい音なんやからビックリするやろ」という麻雀にハマるべくしてハマった知性の方もいよう。
なので、これについてはもう少し別の例えも用いてみる。
あなたは台湾麻雀をご存知だろうか。これは日本式の麻雀とは異なる点が多々あり、アガリ形が五面子一雀頭だの役や点数計算が特殊だの色々あるが、本稿で取り上げたいのは強打が進行上のマナー・ルールとして制定されている点だ。ウィキペディアには書いてなかったが、むこうぶちで書いてあった。
これはある意味当然の配慮で、なんと台湾麻雀は河を並べないのだ。適当に卓の真ん中らへんにポイポイ捨てていく。
ゆえに、出アガリ時に支払者を特定するため、または副露をしたい者のため、今切られた牌がどれなのかを明確化することを目的として牌を強打して音を出す必要性がある。
さて、麻雀人口は信じられないほどのバカが信じられないような割合を占めているので、こんなふうに書くと「台湾麻雀が強打を認めているから、日本式麻雀でも強打を認めるべきだ」などと主張しているように解釈されかねないため、信じられないほどのバカによる批判をケアするために先に言っておく。もちろんそうではない。(もし、あなたが私の主張をそのように解釈したのならマジでバカなのでしばらくネットから離れた方が良い)
私が問いたいのは
強打で人が驚くのなら、台湾麻雀は打牌ごとに同卓者が全員驚いているのか?
あなたが台湾麻雀をするなら、他家の打牌音にいちいち驚くのか?
ということだ。
もちろん、どちらも驚くわけがない。
繰り返しになるが、強打で驚くのは強打を禁止するルールがあるからだ。
必然性も合理性もなく禁止と定めたおかげで客は余計な気苦労を強いられるのだ。こんなアホな話はない。
客を強打の音で驚いてしまうショックから守りたいのであれば、こう提言しよう。
強打された人が驚くので、強打禁止のルールは撤廃してください!
【よくある理由その3】
◇不快に感じる人がいる◇
いやもう死ねよ。
さすがに言い過ぎな気もするが、少なくとも死ねば解決するのは事実なのであくまでこちらから提案するソリューションの一つと思ってほしい。
モチロン「命あっての物種」と云うように、血の通った命はあらゆる資本にその価値で優る。それを自ずと絶つことを勧めはしないが、死ねば助かるとは麻雀界で昔から伝わる格言だ。
この理屈は強打に限らず麻雀のマナー問題でよく見かけるが、機序も理由も説明せず、ただ“不快に感じる”とだけ言われてもこちらとしてはどうしようもない。
じゃあ、私だって某チャオの客によくいる麻プロを野球や将棋のそれのような、本物の職業プロフェッショナルだと信じ込んでいる「俺、打てますよ」ヅラをした客から
「ツモッ1600-3200」(高速テンパネ申告)
「ロン。(バタン)8300。ッアァ…(余韻)」
などと、淡々()と発声されるのは不愉快だしやめてほしい。
役満をアガって死ぬほど嬉しいだろうに平静を装って真顔で点数だけ申告するのもキモいからやめてほしい。
喜びを表情や声に出すとマナー違反?みんながアガりたいような手をアガってるくせに「いや別に嬉しくはないっす。ラッキーとかじゃないっす。†山読み†と期待値による†数学的な比較†に基づいて判断を下した腕によるアガリっす」みたいなツラを浮かべる奴こそマナー違反ではないのか。
牌を切るときに“ツイーーッ…”みたいな動きの、エレガント風な所作で静かに切るのも気取ってて痛いからやめてほしい。
私はこれをめっぽう不快に感じるのだが、いかがだろうか?言えばやめてもらえるのだろうか?
仮にやめてくれたとして、そこでさらに上で述べたような「自認だけはグッドプレイヤーのような気色の悪い所作をしてくれないと不快だ」とゴネる第三者が現れたらあなたはどうするのか?私とそいつとあなたで同卓したらどうする?
「不快に感じる人がいる」で何かを咎めたり禁止にしていては埒が明くまい。
私も、あなたの麻雀という賭博用ゲームに興じておきながら自分の中だけでまかり通る、独りよがりな品位風のナニカに沿おうとする滑稽な姿勢に対して何も言わない。だから、あなたも強打について気を立てるのはよしてくれまいか。
何も、「お前も強打をしろ」と迫っているわけではないんだから。
【よくある理由その4】
◇ルールだから◇
強打を禁止する理由について、疑義を投げかけるたびにああだこうだと後出しで新しい理由を説明するステージ3のクランケに対し、一つずつその理由に対し反論を重ねていくと、上述したように彼らは決まってこのように言うのだ。
「ンッッッだっかっらァ!」
「なんでとかじゃなくてぇっ!」
「強打はダメなんだってば!!!」
「なんで!!!!」
「そこが!!!!!」
「わ か ん ね え の !?!?!?」
もはや正常の対話は不可能な、麻雀のルールと人語を介するだけのサルと化したクランケに対して私はつとめて冷静にヒアリングを行い、その主張の真意を紐解いていく。すると、どうやらルールはルールなのだから正当性は関係ないということが言いたいらしい。
こうなってくるといよいよ思考放棄でしかないが、正直こればっかりは何も言えん。
なんせ、ルールならしょうがないからだ。
お手上げだ。参った。すみませんでした。私はルール違反者です。しかるべきペナルティ(マイナス20ポイント)を受けた後置き切りに努めます。
しかし、いやしかし。
見苦しいことはわかっているが、言い訳をさせてくれ。
私は雀荘が麻雀のルール以外の規則を守らなければならない場所だなんて知らなかったんだ。
いやはやまったく無知を晒してしまった。汗顔の至りである。
そうか、雀荘とは麻雀のルールだけ守っていればそれでいい場所ではなかったのか。本当に知らなかった。
では、麻雀店では対局の成績に応じて現金のやりとりなどしていないし、一発、裏ドラ、赤ドラを含む手をあがられて点棒を失ってもあなたは絶対に祝儀の類を払わないということなのだろうか?
言うまでもない。そりゃそうだ。
麻雀の牌を捨てる勢いに口出しをするルールですらつぶさに守ることを徹底する御仁なのだ。法律という何よりも強くて大きいルールなど守って当然だ。すごすぎる。
いや、それどころか他人のルール違反に口を出すのであれば、横移動であっても「あ、麻雀でお金やりとりしちゃダメですよ。そのチップはゲーム代の支払い用です」と注意するのか。痺れ返る。
もちろんそんなあなたがメンバーならば、立ち番中はフロア全体を見回して麻雀を賭博の道具に利用する不埒な輩を見過ごさないように目を光らせ、万が一「ゴットーの2枚」などと抜かして子役満相当の収支を噛みしめる大たわけがいたら飛んでいってフリー・貸卓を問わず大説教を下すのだろう。半端じゃない。
全国津々浦々に店舗を構えながらあちこちで賭場を開帳して収益をあげるマ●チ●オなど、見かけるたびに通報して回っているし、雀荘の深夜営業を確認したら生活安全課にチンコロを入れているのか。身が締まる思いだ。これでは真夜中のセットも組めない。
うむ、これは私が悪い。完全に間違っていた。以後は心を入れ替え、適法麻雀にのみ勤しむとしよう。
さて、差し当たって日本にある9割近くの雀荘は二度と行けなくなったため、ノーレート雀荘に河岸を移そう。
私の行動範囲内で営業しているフリー雀荘はことごとく賭場の開帳を図利しているので探すのに苦労しそうだが、やむを得まい。
軽く調べたところ、一番近い店でもちょっと遠くにはなるが新橋にノーレート雀荘を見つけたので、近くに寄ったら是非打たせてもらおう。かなり強打に厳しいらしく、なんでも音が出るだけで強打扱いになるらしい。っていうかあんなとこにもノーレート雀荘あるんだな。
では、新橋近辺に用事ができるまでは優勝賞金五千万円のノーレート麻雀リーグでも見て無聊を慰むとしよう。
今日はどこのチームの誰が出るんだったかな……おっ、ちょうどさっき見つけた新橋の雀荘にゲストで来たこともある選手が出てるじゃないか。どれどれ……。
ドゴォン!!!!!!!!
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バァァァァン!!!!!!!!
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……Mリーグはエンタメだから特別に強打してもいい?
そもそも麻雀は大衆娯楽という立派なエンタメだろうが。バカタレ。