さよならははじまりのあいさつ
人生は「わかれ」から始まる
母体から切り離される
一つなるものからのディスコネクト
反転する世界
冷たい空気
見る 触る 音を出す
声をあげる 快不快
手探りで獲得していく世界
背景から切り出したモノ=名前で世界を観る
言葉が世界をつくる
そして世界によって形づくられる わたし
あなたのあなたとして認識される自我
ほんものの私に名前はなく
いまだかつて不動な「 」
離れることで見える 分かる
一つだと見えないから 分からないから
あなたを見たくて 分かれるの
だからさよならははじまりのあいさつ
おかあさんのおなかのなかで
ひとつとなって安心してた世界から一転する
それはそれは恐怖だと
記憶にはないが無意識の奥底にある欲求は
はじまりのさよならに起因してるんじゃないか
そんなことを思った。
人類の歴史は安心と安全を求め続ける。
人が安心に執着するのもそこなんかな
なんてね