20240803 小型二輪AT一発試験1回目

2024年6月10日。
先週からの雨の予報を覆し、当日未明に雨が止んだため乾燥路面判定になっていた。
※路面が濡れているかどうかで急制動の難易度が変わるらしいが、どっちが難しいかはわからない。ただ、シンプルに雨の中をバイクで走りたくないので晴れてくれてよかった。

今日は普通免許を取得したときぶりに免許センターに赴く。
大学で留年が確定して時間が空いたあたりで普通車は取った気がするので、12、3年ぶりということになる。

試験場は中部運転免許センター。静岡県では小型二輪の一発試験はここでしか受けられないが、ここがかなり近所というのも一発試験を決めた理由のひとつではある。

受付開始の8時30分より15分ほど前に免許センターに到着したが、すでに結構な人が集まっていた。聞いてはいたが外国人がかなり多い。もちろんほとんどは普通の自動車免許のお客さんだが、日本人より多いかもしれない。そんでもって空気が悪い。受付前はカードショップ並の二酸化炭素濃度で気分が悪くなりそうだったので開くまでは外で待っていた。

時間になったらまずは視力検査から。(物理的に)空気が悪いが我慢して並ぶ。10分くらい並んで検査を受け、特に問題なし。眼鏡等の但し書きはある。
続いて向かいの窓口で証紙を購入して試験料を納付。4,050円也。自動車学校に通うことを思えば安いものだが、できればこの1回で済ませたいところ。
別の窓口で書類を出して受付、今日の試験は2コースと伝えられて黄色のゼッケンを渡された。その後は受験者(およびスタッフ)以外立ち入り禁止エリアの待合室に通される。
待合室にはコース順路が書かれた紙が張り出されている。携帯電話禁止の張り紙があったけど誰一人気にしている様子はなかった。

ここでひとつちょっとした問題が発生。上記の通り撮影禁止と書いてはあるものの、インターネットを探せばコースの紙を撮影した写真が平気で落ちているわけで、自分も当然のようにそれを見て予習していたわけだが、コース順路がしっかり変わっていた。1時間近くコースを歩ける時間が用意されているのでその時間を使って結局当日に全て覚え直したけど、まあ歩いていると案外覚えられるので別に予習する必要もなかった。
というか、ここの試験場はバイクについたスピーカーから試験官が「次、○○番の角を左です」とか逐一教えてくれるので最悪うろ覚えでも問題なかったというのは終わってから気づいた話。他のところは間違ってから教えてくれるらしいけど、かといってここで受けるのがそれほど有利なわけではないというのも後で気づくことになる。
色々調べてて奇跡的にここに迷い込んだ未来の受験者のためにコースはこっそり貼っとくね。



二輪の試験は6人。今日はというより、1回の人数の上限がこれくらいの様子。赤いゼッケンの大型二輪が3人、青いゼッケンの普通二輪が2人、あとは小型ATがひとり(自分)。排気量の大きい方から試験を実施するので自分は一番最後になった。
かなり独特な感じの試験官が来て、内容の説明をしてくれる。ことあるごとに「自分で考えてください。なぜかは言えません。ここは教習所ではないので教えません。教えられません。試験の結果に関わるからです。教えたら私はクビになっちゃいます。本を買ってもいいです。今の時代、インターネットでも調べられます。YouTubeで動画を見てもいいです。とにかくここは勉強するところではないので、覚えてきてください。いいですね? いいですね?」と捲し立ててくる。印象が強すぎてかなり鮮明に覚えている。MMOのチャットマクロか何かか。

その後、質問を受け付けると言ったので、疑問に思っていたことを聞いたら上述の定型文で返されてしまった。途中で「はい、わかりました」と言っているのに一連の台詞が終わるまで止まらない。もういいって。

ちなみに自分がした質問は「一本橋の出口は止まった方がいいですか?」というもので、これは調べたけど試験場によって扱いが違うらしいから当日に確認するしかなかった。が、「試験のコースは公道と同じとします。自分で判断してください」の一点張りで、他に質問した人もほとんどそれで返されていた。
公道に一本橋なんてないからそう聞いたんだけど、以降はもうめんどくさくなって質問する気はなくなった。まあどうせラストだし、全員一本橋は通るから見ておけばいいか。

その後はコースに降りて試験開始。他の受験者を眺めながら安全確認の位置とかを見ようと思ったけど、俯瞰で見ている試験官と違い受験者は平面のコースと同じ高さで待機しているので、正直あんまりよく見えなかった。

1番目の大型の兄ちゃんは日本人。乗る前の安全確認はもちろん、走行も安定していて、一本橋も10秒かけて渡れていた。後方確認もセオリーどおり大袈裟に首を降っている。端から見たら特に問題はないように思えるが、急制動でスピードが足りず1回やり直しになっていた。

2番目の大型は中国人っぽいおじさん。結構早い段階で中止になっていたが、よく見ていなかったので原因は不明。

3番目の大型は南米系の兄さん。あんまり印象にない。

4番目は普通二輪で東南アジア系の兄ちゃん。スタート後、最初の交差点で中止。スピーカーは一時不停止らしいことを言っているが、よくわからなかった。停止線踏んじゃった系かな。こんだけ待たされて4050円払って即終了は悲しい。

5番目は普通二輪の日本人おじ。一周して急制動まで終わったところでポイントが足りなくなったらしく強制終了。次は自分の番なので、前倒しで用意を促される。

やっと回ってきた6番目は自分。ATもだし、小型も自分だけ。
試験車両はスズキ・アドレス125。職場やパチ屋の駐輪場で見るものと形が違うしだいぶ年季が入っている。相当古いモデルなんだろうか。フロアボード等の黒いプラスチック部分も白化している。
ちなみにこの時に人生で初めて125ccに触れたのでさすがにビビっていた。他の人がやっていたように周囲をぐるっと確認して、両ブレーキに手を添えながら車両を前に押してスタンドを解除する。そしてすぐブレーキ。
この動き、50ccと同じなんだけど普段はスタンド立てたまま跨がっているので新鮮な感覚。
後方確認し、左足を残したまま乗り込み、両ブレーキが同時に離れないように気をつけてミラーを触る。キーを回してセルでエンジン起動。ここまで50ccと違うところはない。
高台にいる試験官おじに手振りで合図すると、テスト走行開始の指示が帰ってくる。一応、本番の前に1周だけ外周を走らせてくれることになっている。ウインカーを出し、後方確認し、深呼吸してスロットルを回す。
発信したあとも正直なところあんまり50ccとの違いがわからなかった。エンジン音が思ったより静かなのと加速の手応えが違うかな? くらい。実際はアクセルの絞りかたとかを無意識で変えていたりはした気がする。
一周回ってきて発着場から本番が始まる。

まずは直線。50キロ以上の加速が求められるが、最初のカーブが近いので減速ゾーンも考慮して強めにアクセルをかける。このあたりで明らかに加速が強烈なことがわかる。あたふたしているうちに最初のコーナーに差し掛かってしまったが、ポンピングしつつ減速しながらコーナー突入。カーブ中にブレーキをかけるとキツめの減点をされるらしいという知識は入れてあったので、慌ててちょっと急ブレーキ気味になる。もう既にかなり焦っていたことは確か。

次は丁字路を右折。カーブ出てからすぐくらいのタイミングで進路変更の準備をしないと間に合わない。控えめに言ってテキパキとはとてもいえない動作でなんとか右折。普通二輪の中国人が打ち切られた一時停止でちゃんと止まり、左折。次を左折して右折、さらに右折して一本橋がある二輪専用ゾーンに入る。
このあたりの右左折の感覚が相当に短く、よく言われている「後方確認してからウインカーを出すまでをちょっと空ける」「ウインカーを出してから進路変更するまで3秒」「30メートル手前で進路変更完了」みたいな余裕が物理的にない状態。じゃあどうすればいいかといえば、曲がった時点で寄せておく必要がある。なので試験官が「次は左」みたいな指示をしてくれるもののそれを聞いていたのでは間に合わない場面が多く、結局はコースを覚える必要があったんですね。
二輪専用ゾーンには一本橋やスラローム、でこぼこ道のようなアスレチックが置いてあるが小型で用があるのは一本橋だけ。白線で止まり、深呼吸してスタートした。
ここで事件発生。馴染みのない車体のせいか、はたまた緊張のせいかうまくバランスが取れない。後輪ブレーキをかけたままゆっくりいけば大丈夫やろの精神で走り出したがかなり右に傾き、右足がステップから浮く等、落ちはしなかったものの落ちてた方がマシまでありそうな醜態を晒す。結構恥ずかしかったし終わったと確信したが、スピーカーからは「次の交差点を左折してS字に向かってください」との指示。
えっ続けるの? と若干パニックを起こしながら指示通りS字に向かう。
その後は踏切、クランクと続いてプラットホーム前の急制動が終わったところで「本日はここで終了です。外周まわって戻ってきてください」とのこと。既に持ち点は合格点を割っていたらしい。

終了後は全体でアドバイスをもらったあと、各自でもアドバイスをもらう時間がある。
全体としては「左折するときに左側を空けないようにする理由はわかりますか?」と普通二輪の日本人おじが質問を食らっていた。「左折するからです」と返していて、笑いをこらえるのがキツかった。進次郎構文かよ。

自分個人での指摘は「1.ウインカーを出してから進路変更が早い」「2.交差点曲がるスピードが速すぎる」「3.一本橋は4.5秒、もう少しゆっくり」とのこと。
1については完全におっしゃる通り。テンパっててウインカー出し間違えとかしてたしな。
2についてもまあ納得。ちなみに自分は交差点を全て意識的にノーブレーキで曲がっていた。ここで気づいたけど、「カーブ中にブレーキをかけない」の意味を完全に誤解していたらしい。そりゃ何点あっても足らんわ。
3はかなり意外だった。バランスを崩して奇妙なダンスをしたことについては一切触れられなかったので、特にそこでの減点はなかったらしい。ただまあ落ちなかったのが奇跡なだけで理想的なフォームとは程遠かったので、ここは直さないといけない。

本日の二輪合格は0人。
ネットで一発試験は厳しいとの情報を得ていたが、やはりそのとおりだった……とはあんまり思えなかった。これ受験者側も相当やらかしてるわ。
他の受験者のレベルも結構ヤバイのがいるので、全体の合格率ってあんまりアテにはならなさそう。

それでもなんとかしないとマズいことには変わりない。少なくとも「免許取ったらどのスクーター買おうかな。おっPCXカッコいいなあ」などとウキウキしながらインターネットで検索している場合ではないことはわかった。

先は長そうだが、全くの絶望というわけではないしもう少し頑張ってみる予定。

以上、よろしくお願い致します。

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