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松本で講演会をしてきました

 ほとんど県名を出さず、もっぱら市の名前を前面に出す都市がある。たとえば仙台、横浜、神戸など。松本も、そんな街のひとつで、長野県という意識は、あまり濃くはなさそうだ。
 長年、松本には行ってみたいなと思いつつ、今まで縁がなかった。でも去年から講演依頼を頂いていたので、先日、初めて訪問した。講演会当日の朝、中央線の特急に乗車。中央線で甲府より先に行くのも初めてで、ワクワク。新幹線や飛行機じゃない旅もいいなあと思う。いくつもトンネルを抜けて、松本の盆地に出ると、白い山並みが見えてきて、いよいよワクワク。
 松本駅到着から会場入りまで2時間以上あったので、ホテルに荷物を預けて、とにかく松本城へ。お堀にかかる橋を渡る際に撮ったのが、上の写真。さすが国宝松本城! 素人写真でも美しい。
 時間に限りがあるので、つい気が急いて、とにかく天守閣に登らねばと、急な階段をセッセと昇り、最上階から街を見下ろして、またセッセと降りて、セッセと歩いて会場へ。おかげで翌々日まで脚が筋肉痛だったけれど。
 会場のまつもと市民芸術館は、とっても立派な建物で、毎年、オリジナルの芝居を上演しているらしい。今年は2月に「王様と私」を鹿鳴館時代に置き換えたコメディ「殿様と私」を予定しているという。そういう芝居が成立することからしても、文化的な都市だなと思う。

 私の講演は、その関連レクチャーだった。去年に刊行した「鹿鳴館の花は散らず」の内容を主に、パワーポイントを使いながら話をさせていただいた。そう大人数ではなく、皆さん、とても熱心に聞いてくださって、話しやすい雰囲気だった。

講演会の告知

 後で聞いたところによると、毎年、来てくださる方だけでなく、今年は初めての方も、けっこういらしたとか。私の本を気に入って、来てくださったのかなと思う。
 講演終了後、さっさと控室に戻っちゃったけれど、それならホールの外に立って、お見送りすればよかったなと、ちょい反省。そうすれば、ひと言でも、ふた言でも、話ができたのに。次からは、そうしようと思う。

 翌日は、まず市立博物館へ。まだ新しい建物で、城下町関係の展示が充実している。階段の吹き抜けの大空間も、ミュージアムショップも、とても洒落ていた。
 ステキな絵葉書があったので購入して、友人に送りたかったけれど、郵便局を探す余裕がなくて、東京に帰ってきてから書き送った。なんでもメールで片づいちゃう時代だからこそ、現地から絵葉書を送れたらいいなあと思う。今度から地方に出るときには、ハガキ用の切手を持参しようと思う。
 博物館の後は、スニーカー号というコミュニティバスを乗り降りして、ひとりで街歩き。アンティークショップや和ものの店が多く、なかなかオシャレ。特に「中町通り」には古い町並みが残っていて、立ち寄りたくなる店が多かった。川沿いの「なわて通り」は、庶民的な小さな店が並んで、これまた楽しい。
 下は博物館近くの鰹節屋さんのショーウィンドー。鰹節好きな猫たちが並んでいて可愛い。

松本市立博物館近くのショーウィンドー

 駅チカの丸善さんと、イオンモールの未来屋書店さんが「殿様と私」関係の本のフェアをなさっているというので、どちらにも、ご挨拶に寄った。店長さんが歓迎してくださって、色紙のポップを受け取って頂いた。「鹿鳴館の花は散らず」のほかに、12月に出した「侍たちの沃野」が、手前角に置いてあって、売れるといいなあ。

「殿様と私」の関連書籍コーナー

 下は地元の中日新聞に掲載された記事。カラオケを歌っているわけでは、ありませぬ。いろいろ嬉しい松本行だった。

2025年1月24日の中日新聞


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