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「結婚はコスパが悪い」という風潮もある。でも喘息持ちの僕が気づいた意外な価値
「結婚はコスパが悪い」。そんな意見を最近、よく目にします。確かに、お金も時間も自由も制限される面はあります。でも僕は、自分を肯定してくれる人を逃すリスクの方が怖いと感じました。そして結婚後、喘息で悩まされ続けた体調までもが、思いがけず変化していったのです。
最近の「結婚=コスパ悪」という考え方
僕のタイムラインには、よく結婚に対するネガティブな意見が流れてきます。
「結婚式と新生活で数百万円が消える」
「家計が合算されて自由に使えるお金が減る」
「趣味の時間が制限される」
「コンビニや家事代行で独身生活は十分まかなえる」
確かに、数字で見ればその通りなのかもしれません。
でも、本当にそれだけなのでしょうか。
喘息持ちの僕と、大学1年での出会い
僕は学生時代から喘息持ちでした。
定期的に息苦しさを感じて、授業を休むことも多かった。社会人になってからも、その症状は続いていました。
そんな僕が、大学1年生の時に今の妻と出会いました。
まさか彼女が、後に僕の人生を大きく変えることになるとは、その時は想像もしていませんでした。
芸大受験という無謀な挑戦
大学4年生になった僕は、突然とも言える決断をします。
就職するあてもない。かといって大学院に行って研究を続けたいとも思わない。
そんな中で選んだのは、音楽の道でした。芸大の別科受験という、客観的に見ればかなり無謀な挑戦です。
結果は、不合格。
でも、彼女は僕を見捨てませんでした。
普通なら「就職もしないのに何を考えているの?」と言われても不思議ではありません。でも彼女は、そんな僕でも受け入れてくれたんです。
「この人を逃してはいけない」
その時に僕は強く感じました。
「ここまで自分のことを捨てない人は、きっと今後も自分を信頼してくれるだろう」
30歳までに結婚したいと考えていた僕は、直感的に判断しました。この人を逃してはいけないと。
結婚する直前、彼女が言ってくれた言葉を今でも覚えています。
「もし自分が働けなくなった時は私が稼げば良いから」
その言葉に、僕はかっこいいと感じました。お互いの生活を助け合えるという安心感。それは、お金では買えない価値でした。
予想外の変化
結婚後、不思議なことが起こりました。
それまで定期的に襲ってきた喘息の症状が、ほとんど出なくなったのです。
学生時代から社会人になっても、息苦しさで休むことは当たり前のように続いていました。でも結婚してからは、体調を崩すことがめっきり減ったんです。
その後の転職。独立。法人設立。
普通なら「大丈夫なの?」と心配される場面でも、妻は「シンバなら大丈夫」と背中を押してくれました。
お金では買えない安心感
振り返ってみると、この変化の理由が少しずつ見えてきます。
自分を完全に受け入れ、肯定してくれる存在がいる。
体調を崩しても大丈夫だと思える安心感がある。
新しいことにチャレンジする時も、支えてくれる人がいる。
その安心感は、日常生活の様々な場面で僕の背中を押してくれています。
数字では測れない価値
確かに、結婚には子育てなど様々なコストがかかります。
でも、それ以上の価値が確実にあると思います。
それは、お金や時間という物差しでは測れない価値。
自分を受け入れてくれる存在との暮らしがもたらす、心と体の安定。
それは僕にとって、何物にも代えがたい宝物になっています。