ラルクの30周年アニバーサリー映像
アマプラでの配信がスタートして、ワクワクしながらスマホにかじりついた。
ライブ映像は最高のクリスマスプレゼントだった。
ドキュメンタリーは、めちゃくちゃ複雑な気持ちになったのが正直なところ。
長い付き合いになる人らは分かってくれるが、私の世界の土台は、故郷の海とラルクで作られている。
過言ではなく、ガッチガチのリアル。
ラルクを知らなければ、こうはなってないと断言できる。
5分足らずの1曲で、2時間ものの濃厚な映画をみるような感覚に陥るため、現実へ戻るのに苦労すらしてきた。
あの海で歌ったし、過去の私の日々に寄り添ってくれた音楽で、色で、匂いで、言葉だった。
ドキュメンタリーの途中で「これは観る必要があるのか?」と思った。
彼らの人柄やバンドの在り方なぞ、表しか見ていない私たちが分かるわけもなく、知る由もなく。
ドキュメンタリーをみても「たかが一部やろ」と思う。
彼らに偶像崇拝して夢見る時期は、とうに終えている。
彼らがGOサインを出したということは、ファンに届けたい、もしくは見せてもいいラインだと判断したわけだから、とりあえず最後まで観た。
あの映像から分かることは、それぞれが人間であり、職人であることだけ。
その他は、邪推になるから要らない。
ドキュメンタリーを観たからといって、過去の楽曲の世界は壊れない。私の土台も変わらない。
この先も新譜が出る度に、超大作の世界観で、きっと魂が散歩する。
じゃあ私は、ドキュメンタリーで何を観せられたんや?
これは、悲観でも批判でもない。
ネガティブ要素は1つもなく、感想と複雑さを言語化できない、ただの私の内心なんだけど。
大きな船を動かすにあたって、伝えることを諦め続けてきたのは、ファンに対してもそうなんだろうなと思うなど。