ナイフが導く最適解
頭の中のイメージや試してみたいことをつらつらと話していたら、旦那がスクレーパーを買ってきてくれた。
昔から刃物や工具が好きで、大人になってからの行きつけはホームセンターの工具コーナー。
ついうっかり、六角ボルトにムラっとする。
社会人になって初めてのボーナスでマイナイフを購入した時から「ナイフと男はしっかり選ぶべし」が教訓。
20代前半の頃にお付き合いしていた殿方は、ミリタリーショップでナイフを選んでいた私に「本当に必要なの?」とぬかした為、その場でお付き合いをお断りさせていただいた。
"必要だから買いに来る"というシンプルな私の原理に、彼の枠組みが当てはまらない。
それだけで価値観の違いは決定的なんだよぬ。
今夜、旦那が「安いやつやけど使ってみて、感覚やら今後のイメージ膨らませてみたら?」と言いながら、買い物袋からスクレーパーを出した時
(夫婦喧嘩したらコイツマジでブッコロって割と本気で思うし、世が世なら斬りかかってるんだけど、今は令和だし、ただ私の短気の問題。私が心底大事にしてる感覚を笑うことなく、むしろ枝葉を広げてくれる。私が夢中になる分野で深い知識を持ってる。私は教訓通りに良きナイフを持てて、良き旦那と一緒になれているのでは)
と思った。
今日はね。笑
皮をなめすのに脂を落とすんだけど「スクレーパーは角があるけんね。いっそ貝殻でやったら?」と旦那は笑った。
私は「おいおいおい弥生時代の再来か?悪くないぜ?」とウキウキだ。
日本帝国軍の軍人が残した記録から皮なめしの手法を書き起こしている、古いブログを読みながら(もうちょい小さいサイズのナイフもほしいな…)と思う。
この感覚も、旦那に話せば笑わずに聞いてくれることは分かってる。
夫婦は0 or 100でなく、分野ごとの異なる着地を探す戦友。
夜のしじまを切り裂く刃物談義。
ナイフに導かれる最適解。
行き先はとんと分からぬ!笑
が、それまた一興!!!