
2020年11月からの電脳堺
いるかです🐬
今回のブログは2020年10月31日に発売されたBLAZING VORTEXに収録されたカードによって大幅に強化をもらった電脳堺デッキについて解説します。
ブログの趣旨は電脳堺の強みの紹介と、環境にいるデッキに対しての立ち回りについてが趣旨です。
相変わらず投稿の動機がcs出場機会の激減にあります(笑)。
以前のブログで個人的には良い評価を頂いたと思っているので、今回のブログは重要な部分を有料として出します。
★既にデッキを回してみた方で、
・手札誘発をどう交わせばいいのかわからない
・環境デッキに対してどう立ち回ればいいかわからない
★まだデッキを回したことがない方で、
・環境に一定数いるものの、使用者がいないため調整ができない
・対面してて妨害の当てどころがわからない
こんな悩みをもつみなさまに提供すべく筆をとりました。
大幅に強化をもらった、と表現できるカードがこちらです。

《電脳堺門(でんのうかいもん)-玄武(シェンウー)》
永続罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに他の「電脳堺門」カードが存在する場合、自分・相手のバトルフェイズに、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの表示形式を変更する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「電脳堺」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚する。
その後、手札を1枚選んで墓地へ送る。
みなさんはこのカードをみてどのように感じたでしょうか。
私個人は2020年9月から電脳堺デッキを触り始めましたが、革命的なカードだと評価しました。その強さについては後述します。
岡山オービス ベスト4
— いるか (@308dolphin) October 11, 2020
鬼ヶ島cs 優勝
2日間ほぼ同じ構築の電脳堺使って10-3でした。 pic.twitter.com/51leRcJXui
これが新規発売前の構築
TJT 個人戦
— いるか (@308dolphin) November 3, 2020
電脳堺使ってベスト4でした
閃刀姫 ○○
幻影 ○○
召喚教導 ○○
エルド ○○
閃刀姫 ○×○
召喚教導 ○×○
シード ○○
ドラリン ロス○×
6-0したのにいろいろやらかしてて負けました。
探さないでください。
デッキははちゃめちゃ強かったです。 pic.twitter.com/8OJbbfVgus
新規カードの発売後に初めて出た大会での構築です。
2020年10月適用の環境で、直近2ヶ月まとめると
0927 オービス杯個人戦 4-2ベスト4
1010オービス杯チーム 4-2ベスト4
1011鬼ヶ島csチーム 6-1優勝
1103TJT個人戦 6-1-1ベスト4
通算20-6-1で環境的にデッキ選択は間違っておらず、好感触です。
本記事は、途中から有料となっております。購入される場合は自己責任でお願いいたします。
どんな内容の記事を書いているか、気になる方は以前の記事をご参照ください<オルフェゴール×閃刀姫>。
なお、カードの効果や制約、遊戯王の一般的なルールを知っている前提で解説します。
もし効果がわからなければテキストを用意した上での購読をオススメします。
一部、略称を使用して文章を綴っています。わからない表現などがありましたら個別にTwitterのDMなどでご質問ください。
<1>先攻編
☆1ターン目(自ターン)
先攻で目指すべき理想盤面は
盤面 VFD(素材仙々) 朱雀
墓地 青龍 娘々
除外 電脳2種
手札 瑞々

です。分かりやすいように色分けしてみました(・∀・)
展開で通す優先順位が
① 墓地・手札のリソースを潤沢に構える
② 朱雀を場に準備して(除外の玉をつくる)ターンを返す
③ vfdを盤面に構える
④ ②or③+αの妨害モンスター
これを意識して覚えるといいでしょう。デッキの性質によっては①~③の優先順位が入れ替わる可能性もありますが、だいたいの認識はこれで問題ないと思います。
手札誘発を考えずに基本展開、、に行く前にまずは効果のおさらいです。
電脳堺デッキの基礎展開として
「対象に取られるカード」×「対象を取って動くカード」
を何度も繰り返して盤面にモンスターを並べ、シンクロ・エクシーズ召喚を経て盤面を構築します。
対象に取るカードの強さの基本は
永続罠 > モンスター > 永続魔法
です。
電脳堺の処理として選んだカードとは違う種類のカードを落とします。そのため、落とすカードがデッキに複数種類あった方が、選択肢の幅が広がりますよね!
先の構築をご覧下さい。採用カードの枚数と、墓地で起動する効果の強さを考えると、上のような関係図ができあがります。
また、動き方に2枚初動というイメージがつきやすいですが、厳密には2枚初動ではありません。実際のところ2枚初動+1枚の展開札orコスト札を要求されます。ここの認識から確認するため、前述の盤面が構築される過程を動画にしました。
https://x.com/irucablog/status/1325846176218800128?t=F7Vz3ZGu0IszshOFyoaMEw&s=19
最も一般的な組み合わせとしてで、前述の盤面に到達します。「厳密には2枚初動ではない」と述べたのは、展開途中の青龍サーチ効果で手札1枚を捨てる必要があるからです。展開は失ったコスト分を補充するためにスターダスト・チャージウォリアーやアーケティスを経由して展開するので、最終的なアドバンテージの差はほとんど発生しないどころか、墓地と手札にリソースを抱えてターンを返すのでむしろ+に転じます。
https://x.com/irucablog/status/1325855719724249088?t=Y1q9bmiAazyoMMLcM0bLOA&s=19
https://x.com/irucablog/status/1325860262507810818?t=1QLIlwTUXGARVjk9It9fYg&s=19
動画内でも確認できますが、老々スタートのみ最終盤面の☆9×2の用意が難しくなります。「豸々」ではなく「麟々」をサーチしても展開できますが、いずれにせよ墓地の朱雀のレベル変動効果を使う必要があります。特殊召喚回数は増えますが、手札回収で次の初動を確保できる、次の自分のターンの仙々のコストが準備しやすい、という理由から、リソース回収に充てる動きをしています。
さて、次はモンスター×aのパターンです。
https://x.com/irucablog/status/1326193193847721984?t=mnNpbPOOAlMKYB5c0nscew&s=19
展開動画
— ブログ用 (@irucablog) November 10, 2020
瑞々×麟々 老々使い切り pic.twitter.com/9E1ioaTJH5
ここまでが2枚の組み合わせによる展開パターンです。
もうお気づきかと思いますが、展開パターンの紹介だけで日が暮れてしまいます。
「実際に構築して回してみる」が最も良い学習方法ですが、そんな時間ないよ!?って人のために確認用のTwitterアカウントをご用意しました。こちらのアカウントからご確認ください。
☆2ターン目(相手ターン)
さて、ようやく相手ターンに移りました。長かったですね。ここの項目は量は少ないですが、勝ちに繋げるための項目ですので重要です。
なお、相手のデッキタイプがわからない前提での先攻展開か通った前提です。履き違えないでください。
目標:
「自分に圧倒的に有利な状況である3ターン目を迎える」です。
vfdが立たなかった場合、という状況はこの項目では一旦除外します。妨害のあてどころなど、立つ盤面と対戦相手のデッキタイプと行動にパターンがありすぎて追いきれません。後攻編で紹介します。
想定盤面は繰り返しますが、こちら。

vfdの効果の効果をいつ使うのか、という質問をたくさん受けます。基本的に「スタンバイフェイズに発動でいいですよ」と答えていますが、正確には「相手の残り手札と自分の残り妨害札+展開札による」です。

<ⅰ>スタンバイに能動的に発動した場合
①チェーンで無限泡影/聖杯/psyフレームギアγを発動させてvfdの効果が無効化される
②回避しようとvfd対象に発動した朱雀にチェーンしてスペルスピード2の魔法罠破壊カード(コズミックサイクロン等)を発動される、または更にvfdの効果を無効にするカードを発動される
<ⅱ>メインフェイズまで待って発動した場合(相手の1・2アクション目に対してチェーンで発動する、もしくはその効果処理後に発動する場合)
①教導デッキのエクレシア召喚から入られ、+手札フルルドリスの組み合わせで以降に発動するvfdの効果を無効化できる
②チェーンして発動された聖杯で無効化される
③上記①・②などの無効系効果で対象に取られた際に、無効効果を回避しようとvfdの対象にに発動した朱雀に対して、チェーンして前述<ⅰ>②の条件を満たすカード効果を発動される。またはその発動が可能となるパンクラトプスの特殊召喚・効果の発動を許してしまう
④vfdをリリースして壊獣を特殊召喚され、効果の発動タイミングを失う
です。
他にも探せば裏目は存在しますが、今の対戦環境において採用されているカードは上記の行動パターンで網羅できているのではないでしょうか。
発動基準の判断として重要なのは「相手の残り手札でどんな動きが予想されるか」です。
もちろん、vfdの効果が通れば文句なしの100点ですが、無理に通そうとして裏目を踏んだ結果、相手の展開を止められずに負けに繋がることだけは避けたいです。
目標にあるように「自分に圧倒的に有利な状況である3ターン目を迎える」が遂行できれば、極論vfdが通らなくてもいいのです。
前述のパンクラトプスは墓穴の指名者が、psyフレームギアγも灰流うららが、手札及び盤面に構えてあれば無効化することができます。いくらvfdや朱雀が除去されたところで、前のターンに指名者や三戦の才によるハンデスで残り手札が0になればリソースの数で上回ることができます。
その時々の盤面から、自分が最も嫌う動きを考えて相手ターンを凌ぎましょう。
Q.どの属性宣言すればいいの?
難しい問題ですね。対面のデッキが40枚で未公開なら基本は「光」を宣言しています。それぞれ、探る要素についてまとめました。
「光」:基本これ。対エルドリッチ・雷龍意識。メインデッキ60枚ならほぼ一択。シャドールの裏目はあるものの、シラユキや墓地のネフィリムを防げるので誤差。後攻の時はニビルやフルルドリスといったカードを未然に防げる。ドラグマの手札効果や旧神ヌトスの墓地・PSYフレームΩの効果なんかも止められます。
「闇」:デッキ枚数が40枚を超えてきたりするとたまにこれ。シャドール・魔術師を意識。勿論exデッキで発動するpモンスターの効果も止まります。アストロ・クロノグラフマジシャンの手札効果も使えません。閃刀姫レイの墓地効果も止まります。未界域はこれ宣言すれば天空から眺めることができますが、光宣言でも盤面に触る墓地の闇モンスター効果はほとんどなく、あったとしても三戦の才くらいなので誤差ですね。盤面の効果は止まるので的確に朱雀を使って妨害しましょう。
「炎」:対うらら。三戦で相手の手札を確認した後に自分の増殖するgを押し通してドローを重ねたい場合、墓穴・抹殺を別の誘発に当てたい場合に宣言。青龍含め電脳堺の効果を何が何でも通したい場合に選択することもある。
「水」:対氷結界?()
「地」:対十二獣・鉄獣戦線。増殖するGはチェーンで発動されるため、無効化できない。その後に引かれる誘発を止めるために光を宣言したほうが強そう。一応墓地の十二獣の効果やセフィラシウゴの破壊された時にexデッキで発動する効果は止まります。
「風」:電脳堺ミラー対面の一点読み。相手のデッキが電脳堺と分かっていればこれを選択しましょう。一応、風宣言されていても手札次第ではvfd構えられます。電脳堺が風効果を縛られた場合、効果で動けるのは「豸々」、「麟々」、「兎々」しかありません。「瑞々」or「緊テレ」+「豸々」+「麟々」の3枚があればvfdを立てることはできます。しかし、いずれにせよ朱雀へのアクセスを考えると、風宣言が出来ているかでゲームの勝敗が大きく左右されます。
☆3ターン目(自ターン)
さて、ターンが返ってきました。自分に優勢な状況、展開する準備は整っていますか?
目標:「相手とのボード・ハンドアドバンテージ差を広げてゲームを自分の勝ちに近づける」
です。
繰り返しますが、「相手のライフを0にする」ではなく「ゲームを自分の勝ちに近づける」です。
vfdが残っていれば光宣言の効果が通れば、そのターンにニビル・γ・ヴェーラー・フルルドリスといった非公開ゾーンから干渉される光属性の妨害は無視できるようになります。
しかしながら、前項でも挙げたように必ずしもvfdが盤面に残った状態でターンが戻るとは限りません。
意識したいプレイは
①瑞々の効果をなるべく通して手札を増やす
②老々の効果はなるべく温存して展開する
③娘々でリソースを回収する
この3点を意識するだけで相手の妨害の当てどころを分散でき、勝利に近づきます。
それぞれ解説しましょう。
①瑞々の効果をなるべく通す
手札が増えることによって、前のターンに墓地に送っていた青龍や玄武のコストを用意できます。
これによって展開の選択肢を増やすことができます。相手の伏せカードの動き方によって電脳堺の固有効果のうち、どれを通せばいいのか(エンド墓地回収/吊り上げ/追加送り)を選ぶことができるようになります。
前述の通り、基本選ぶ対象は罠でいいですが、状況によっては強貪の発動コストで罠飛びを回避するために罠をサーチした方が良い場合もあります。
②老々の効果をなるべく温存して展開する
電脳堺デッキの中で中盤以降、最も活躍するカードです。このカードの効果が通ることで、一度で場に3体の電脳堺モンスターを並べることが可能です。☆3非チューナーを吊り上げてシンクロで浮鵺城を作り、2体目のvfd成立を狙うこともできれば、付随して吊り上がる娘々で☆6シンクロを経由して★6エクシーズを狙うこともできます。多彩な選択肢が取れる分、このカードを上手く通せるかどうかでゲームスピードに天と地ほどの差が生まれます。相手の妨害を踏みながら老々の効果を確実に通しましょう。
展開で相手のライフを狩り取れなくても次のターンで一方的なゲームの押し付けができます。
③娘々で確実にリソースを回収する

《電脳堺姫(でんのうかいき)-娘々(ニャンニャン)》
効果モンスター
星3/風属性/サイキック族/攻1500/守1500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在し、自分フィールドにレベル3モンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードはチューナーとして扱い、フィールドから離れた場合に除外される。
このターン、自分はレベルまたはランクが3以上のモンスターしか特殊召喚できない。
(2):このカードが除外された場合、このカード以外の除外されている自分のカード1枚を対象として発動できる。そのカードをデッキに戻す。
このカードの存在が電脳堺のリソースを支えていると言っても過言ではありません。動画にあったようにEXデッキにモンスターを戻すこともできれば、強貪で裏側除外されたカードも戻すことができます。
また、グリオンガンドのシンクロ素材としてチューナー化した娘々を混ぜることで
チェーン1:グリオンガンド(1)除外効果
チェーン2:娘々(2)戻す効果
とチェーンを組めば、メルカバーやわらしといった発動無効系統の効果をグリオンガンドに充てられることなく、すり抜けてグリオンガンドの除外効果を通すことができます(無限泡影といったカードなどは流石に無理。)
各デッキ対面の動きは抜きにして、基礎的な展開と知識について確認をしました。
後攻編に移る前に共通効果や制約、細かいルールの確認をしましょう。
<2>効果・ルールの確認
1.下記の状況は電脳堺モンスターの手札から特殊召喚する効果が発動できない
①虚無空間が場に表側で存在する場合
②御前試合/群雄割拠/センサー万別など、制約にかかるモンスターが既に自分の場に表側で存在する場合
③メンタルドレインが場に表側で存在する場合
2.下記の状況は電脳堺モンスターの手札から特殊召喚する効果を発動できるが、特殊召喚の処理まで到達できない
①マクロコスモス/M・HEROダークロウといった、「墓地に送られるカードは墓地に送られず除外される」テキストを持ったカードが場に表側表示で存在する場合。本来墓地に送るカードを除外し、処理が終了する
②効果の発動として対象にとったモンスター/魔法/罠カードが、処理時に場に表側で存在しなくなった場合。参照するカードが不在となるためデッキからカードを墓地に落とせず処理が終了する。
③効果の発動にチェーンして1.-②と同様の状況になるカードが発動・適用された場合。処理として対象にとったカードとは違う種類をデッキから墓地に必ず落とした後、特殊召喚の処理が行われず処理が終了する。以降、1.-②の状況となり、効果の発動が行えなくなる。
3.娘々は以下のルールによる特殊召喚の制約が定められている
①「瑞々」「豸々」の効果で「娘々」を墓地に送った場合。「墓地に送ると特殊召喚は同時に行われる処理」という裁定が下っているため、現状のルールでは「娘々」の(1)の効果を適用して特殊召喚することができない。
②「老々」の効果で「娘々」を墓地に送った場合。まず「老々」自身を特殊召喚する処理をする。その後墓地からモンスターを特殊召喚するかを「選ぶ」ことができる。この際に☆3モンスターを特殊召喚した場合は先ほど墓地に送られた「娘々」の(1)の効果を発動することが可能。
<3>後攻・対面編
ある程度トーナメントに向けた調整やアドバンテージの概念をご存じだと思いますが、基本的にシンクロやエクシーズは強力なモンスターをEXデッキから呼べる分、展開のためにせっかく場に並べたモンスター数を減らしてしまうため、アドバンテージの概念でいうとマイナスを負っています。
「シンクロ・エクシーズ先に妨害をあてればアドバンテージを更に得ることができる」というプレイヤーの意識は経験値を積めば積むほど必ず根付きます。もちろん、召喚無効の効果を持つカウンター罠(例:神の宣告)などを発動されるとひとたまりもありませんが、前述のグリオンガンドや、後述の鷲々を成立して勝った経験があるのも、対戦相手に見えない場所から知らないカードが飛んできて、用意していた妨害がことごとく通らなくなる、という状況が最も勝ちに近づきます。後ほど電脳堺を相手にする時の視点や考察も述べますが、「採用されているカードを知らない」というのは最も勝ちを逃しやすい要因のひとつですので、認識を改めてご覧ください。
各項目に移る前に、電脳堺を使用する側が常時意識するプレイとして「電脳堺で対象にとったカードを除去されないようにする」です。
前項の2.ー②・③にあるように、対象に取られたカードが不在になった場合、墓地にリソースを貯めることができなくなります。例えばこれが通常召喚できる☆3モンスターならリカバーが効く場合もありますが、効果が不発に終わった上級電脳堺は手札コストにしかできません。また、他の電脳堺モンスターの手札効果を使用するつもりであったのならば、対象を取るカードを新しく準備する必要があるため、更にテンポロスが生じます。手札を潤沢に構えられるデッキではないため先攻展開を捲る場合はこれを心がけましょう。
先攻編 ☆3ターン目の項で述べた3つのポイントに加えて各デッキに対する心がけるプレイを解説していきます。
各デッキに対して
1-n 電脳堺側の思考を主に考えた目線パート
2-n 各デッキを使用する上での目線パート
で考察を進めていきます。私個人が3ヶ月調整や対面して感じたことをまとめたので、もしかすると内容に不足や不備がある場合も考えられます。そういった内容に関しては私自身の今後の糧にしたいため、是非指摘・論議する機会をいただけると幸いです。一部重複する思考や基礎的なプレイについては以降の解説項目で省略しております。
★対召喚ドラグマ
まずは電脳側の視点から解説。個人的な相性は事故らない前提で6:4くらい。ドラグマギミックに対して共通するプレイをまとめています。
1-1 朱雀の盤面維持

相手の盤面がどういう状況であれ、コズミック・サイクロンかパニッシュメントでEXから墓地に送られた旧神ヌトスの効果、パンクラトプスのカードを破壊する効果、くらいでしか除去ができません。九竜の効果による発動ができれば、召喚獣メルカバーの「カードの発動を無効にする」効果では既に表側表示になっている永続罠の「効果の発動」は無効にできないため一方的に破壊効果を毎ターン使用できます。
また、自分の場のモンスターカードも対象に取れるため、ドラグマ・パニッシュメントの効果で選ばれたモンスターをチェーンで破壊することで攻撃力参照ができなくなり、相手に一方的な制約を押し付け次の相手ターンの行動を縛ることができます。このカードを全力で盤面に維持することが勝ちへの近道です。
1-2 耐性持ち鷲々の成立

破壊耐性持ちと除去効果持ちです。その性能から個人的にドラグーンって呼んでます。電脳堺で鷲々を対象に手札効果を発動すれば、展開と+のアドバンテージを得やすくなります。こいつの制約を忘れてパニッシュメントを打ってくれれば儲け物。これだけで何本マッチを取れたことか。。。。
無限泡影や手札からのフルルドリス効果をパニッシュメントに重ねて除去される場合もありますが、相手のリソースをかなり削ることができるため、むしろ役割は果たしてくれています。基本はチューナーが絡みやすいサイキック族・風属性を墓地に用意できる状態で召喚し、相手の妨害を突破しましょう。老々や玄武の蘇生する効果によって吊り上がったこいつの効果は無効になっても除外のコストを払うことはできるので、朱雀のコストに困った時は効果を上手く使って弾を準備してあげましょう。
1-3 凰々は殴って放置が強い

電脳堺プリズマ3兄弟のうちの1体を担うモンスターです。メルカバーに勝る打点、優秀な除去範囲、リソースの繋ぎなど、こいつ1体で様々な役割を果たしてくれます。エクシーズモンスターの攻撃が完了していれば、迅雷の騎士ガイアドラグーンを経由して天霆號アーゼウスの特殊召喚につなげることもできますが、この対面に関しては放置しておいた方が強いです。アウゴエイデスという明確な突破手段がある以上、(2)の効果で後続を繋ぐ択をとった方が相手が嫌がります。
なお、アレイスターの攻撃力上昇込み召喚獣プルガトリオを用意されるとリソース含めて全て狩られる上にライフダメージを大量にもらうため(2)効果の発動には注意が必要です。
さて、ここまでが電脳堺側視点のプレイでした。ここからは召喚ドラグマ側の視点での考察ですが、筋の良い方はもうお気づきでしょう。上記の行動を許さなければ良いのです。
2-1 朱雀を許すな
死ぬ気で止める。それに尽きます。除外の弾が用意できていなければ場に電脳堺・朱雀の状況でパニッシュメントを打っても良いですが、これも状況によります。電脳側も九竜からの朱雀を全力で通したいのでそれにアクセスできる「瑞々」の発動タイミングも警戒しましょう。
メルカバー+1000(アレイスター)、フルルドリス(+500)、エクレシア(+500)を並べて次のターンに攻撃ができれば合計で8500取れます。パニッシュメントを発動して妨害するのであれば、その次のターンにゲームを終わらせるつもりで妨害を当てたほうがいいでしょう。
2-2 メルカバーって結局いつどこに使えばいいの?

手札コストにもよりますが、メインフェイズに手札誘発モンスターの効果を発動する、またはパニッシュメントを経由して旧神ヌトスの効果を発動する場合、メルカバーも早めに打っていいです。打ちどころは「瑞々」か「九竜」が狙い目。最初に墓地に永続魔法を落として動きの選択肢を増やすのが電脳堺の立ち回りなのでそこを止めるのが十中八九刺さります。もし発動した上でさらに手札から電脳堺効果を使われる状況は割り切って良いです。
電脳堺側の手札が展開札であふれている場合、攻撃力3500になる可能性のあるメルカバーにEXから出たモンスターで処理を挑むのはかなり無謀なので青龍や九竜→朱雀を使ってEXを経由せずに盤面に触るプレイを心がけてきます。
2-3 構築って電脳堺メタに寄せた方がいい?
プレイヤーの電脳堺に対する理解度によります。上位入賞デッキに名前を連ねている現状、1回のCSで確実に当たるといっても過言ではないです。
電脳堺の強みはVFDだけでなく厄介な耐性や効果を持つEXモンスターという部分もあるので勝率を伸ばしたいのであれば対戦を重ねるべきです。メタカードの紹介は後述します。
★対エルドリッチ
昨今のエルドリッチは40枚・60枚の構築をはじめ、前述のドラグマタッチ、十二獣入りといった様々な種類の構築に変容しつつあります。一概に”これ”と断言できるわけではないですが、一般的なエルドリッチギミックに対するプレイをまとめます。個人的な相性は7:3
1-1 朱雀の盤面維持

省略。召喚ドラグマと違って「黄金郷のコンキスタドール」や手札のエルドリッチ効果で突破されやすいので発動タイミングには気を付けましょう。エルドリッチの伏せカードはバレやすいのと、コンキスタドールに関しては追加効果さえ発動しなければ良いのでエルドリッチを盤面に残さないように鷲々や凰々で事前に除去しておくプレイングも大事ですね。
1-2 仙々の盤面維持

お待たせしました、電脳堺プリズマ3兄弟の壊れ兄貴。テキストをご覧ください。デメリット効果が無いに等しい。大概こういうモンスターって自己蘇生したら場から離れる時に除外される効果持ちなんですけどね(笑)。
あらゆるデッキに対する殺意の化身です。エルドリッチに関しては場で発動したカードが墓地に送られず除外されるため、墓地リソースを全て持っていきます。また、墓地の黄金卿エルドリッチの(2)の効果は「墓地に送る」がコストのため、そもそも効果の発動を許しません。
攻撃力の設定も2800と優秀で、守備表示のエルドリッチに攻撃しながら除外からモンスターを墓地に戻せるためリソース回復の役も買ってくれます。
なお、アンデットワールドを発動されている場合、(3)墓地の種族が異なるモンスターを除外できなくなります。注意して下さい。
1-3 灰流うららをトレミスで使いまわせ
エルドリッチ対面では紅き血染めのエルドリクシルや60枚デッキだと隣の芝刈り、名推理などの灰流うららの発動タイミングが山ほどあります。妨害を上手く踏んだ後にセイクリッドトレミスM7で灰流うららを回収する流れを一度作ってしまえば、次の相手のドローの結果に左右されることなく詰めに移ることができます。横にVFDを添えることができれば満点です。召喚ドラグマと違って誘発のスロットを割く余裕のあるデッキではないので、盤面の妨害を踏んでからゲームを有意に進めましょう。
このデッキを使っていて、最もオシャレなポイントだと思っています。
2-1 朱雀をな、止めるんや。
省略。
2-2 初動を全力で止めろ
いかんせん、妨害の絶対数が増えないエルドリッチ側からすると電脳堺はめちゃくちゃ難しい対面だと思います。一度リソースの循環を許してしまうと手に負えません。一番最初の電脳堺の手札効果の妨害、もしくは墓地に落ちた青龍の除外を率先して行いましょう。
幸い、初動を妨害すればライフは取りやすくなるので黄金郷カードとエルドリッチの高い打点を早めに並べて攻撃するのをオススメします。
2-3 墓穴の指名者を最大限ケアする
これだけで勝率はグッと伸びます。不利な対面は変わりないですが、3500/3800の耐性持ちエルドリッチを突破する手段がEXモンスターの効果しかないことからこのステータスを持った状態をいかに維持することが重要です。しかし、エルドリッチのどちらの効果を使用した場合でも、「墓穴の指名者」をあわせられることで甚大な被害が出ます。白き宿命や紅き血染めをチェーンできる盤面を構えた上で行動しましょう。
準制限カードになったとは言え、電脳堺は引いてきます。ドローソースがいっぱいあるので。「引いてないやろ」で動くと命取り。誘発の通り方などでチェックできればなお良いですね。
★対十二獣

少しずつ勢力が落ち着いてきたカテゴリー?ですかね。未来龍皇とアーゼウスがかなり追い風でしたが、徐々に対策が見られて入賞レシピでみかけることも少なくなってきました。対面の相性は6:4くらい。
1-1 朱雀で十二獣を破壊する
頑張る。ドランシアが基本的に居座っているので青龍で踏んだ後に貼るのが望ましい。維持すれば99%勝ち。一度場からドランシアを除去できれば死者蘇生や十二獣の方合などを経由しない限りは上から除去できるのがアーゼウスだけ。全身全霊魂を込めて維持。エクシーズモンスターのバトル成立を全力で止めます。ちなみに新しく収録された玄武はバトル中に場のモンスターの表示形式を変更できるので、十二獣対面で場においておくとかなり重宝します。原始生命態トークンを縦に向けたり(笑)。参考までに覚えておくといいでしょう。なお、十二獣ラムを素材にしたモンスターは対象にとっても無効化されます。ただ、破壊されるわけではなく、除外の玉も残るので、発動するに越したことはありません。ラビーナを素材にしたモンスターに対象に青龍の(1)の効果を発動した場合も同様です。
1-2 ドランシアを踏み越える
ドラグマデッキと違い、対象を取ったカードをドランシアで明確に除去される対面です。こういったデッキ対面の場合、優先して発動するのは上級ではなく下級の電脳堺モンスターになります。
例えば「緊急テレポート」「瑞々」「麟々」 残り手札誘発と指名者。
① 緊急テレポートから発動して娘々を特殊召喚
②-1 瑞々から効果を発動、チェーンでドランシア効果で娘々が破壊される →瑞々召喚から「麟々」効果発動でリカバリー
②-2 麟々から効果を発動、チェーンでドランシア効果で娘々が破壊される →瑞々召喚に反応して娘々蘇生するだけで、リソースが増えなくなる
このように分岐した未来が出来上がります。一見、通したい瑞々の効果発動を温存すべきかと思いますが、<先攻編>冒頭で紹介した①リソースを潤沢に構える、を達成できなくなります。次のターン以降のお互いの動きを考えて効果の発動順番を決めましょう。
明記していませんでしたが、ドラグマ・パニッシュメントによる妨害のケアも同様です。
1-3 玄武を墓地に構える
気を張ってプレイしていても、ちょっとした隙を見せると簡単にアーゼウスを経由して場を全壊してくるデッキです。新規の玄武を墓地に構えてアーゼウスの効果を使われても場にモンスターを用意できるようにリソースを構えましょう。自分の手札からの増殖するGを通すために、併せて抹殺・墓穴の指名者といったカードを伏せる傾向に陥りがちですが、次ターン以降の青龍や玄武のコストが必要になる場合が多々あります。無暗に伏せて本来あるはずだった手札を失わないようにしましょう。
2-1 朱雀。
ちなみにこのカード、「ちゅちゅえ」って読みます。かわいいでしょ?
十二獣ラムが朱雀の効果対象になったときに無効化する素材効果を付与できます。
2-2 ドランシアの素材ステータスを高めに維持しておく
青龍などでドランシア効果を使わせた後にサーチ効果や2・3回の特殊召喚を重ねて打点を用意し、ドランシアに攻撃するのが基本的な電脳堺の動きです(バトル前にシンクロ・エクシーズをすると後ろが召喚無効系だった場合に目も当てられないため)。
そのため、十二獣ラムやサラブレードを基本としてステータスの高いドランシアを準備するだけで2ターン目以降に繋がります。手札に十二獣ヴァイパーがある場合、奇襲して返り討ちにできたりするので、ぎりぎりまで温存していいでしょう。
前述したように素材の種類によっては電脳堺門を無効化できるので炎舞-「天璣」でサーチするモンスターは慎重に選びましょう。
2-3 ニビルにひよるな
ひよったら4素材アーゼウスや未来龍皇は成立できません。時には割り切って行動するのも大事。相手の手札を減らせているので残りの手札に初動が無い、または妨害できることを祈りましょう。
★対プランキッズ

圧倒的展開力と安定感を誇るデッキですね。一度展開が通れば手がつけられなくなるのは電脳堺と似た何かを感じます。プランキッズ側は1枚の下級プランキッズで展開が完結しているのが強みですね。個人的な相性は7:3。
1-1 朱雀+仙々の維持
永らく優先度1位を誇っていましたが、この対面に関しては一概に朱雀だけで勝てる、とは言い切れません。対プランキッズは「プランキッズの大暴走」というカードでサクリファイスエスケープが可能なため、仙々と一緒に維持することで初めて効力を成します。
大量にリンク召喚と融合召喚を場+手札で行い、安定した打点と下級の墓地効果により徐々にライフ差を広げられるコンセプトはなかなか手強いです。しかし、場に仙々を維持することで場から下級やプランキッズ魔法罠を除外していくことができ、リソースの循環を断ち切れます。特に「プランキッズ・プランク」を早めに除外できるかが鍵を握ります。
1-2 無理なvfdの成立を控える
この対面はどの属性を宣言してもリンク数の減少にさほど影響はなく、ただの”延命”でしかなく、あまり効力を発揮しません。
メイン戦に関しては対面がどれくらい電脳堺デッキをみているかによりますが、
☆9×2を用意する動きは墓地にむりやり罠をむしろ展開の柔軟性が欠ける傾向にあります。
先攻展開は2本目以降ニビルを貰う可能性が高まるので前述の仙々+朱雀のようにモンスターを並べてターンを返すと妨害を分散できます。☆3ターン目③の項目にもあるように老々の効果は温存して先攻展開をしましょう。
2-1 鷲々・凰々成立前にハウスバトラーの破壊効果を使う
三戦の才の裏目はあるものの、見えないカードにひよる前に目に見えてるカードの処理に徹しましょう。プランキッズのリソースと初動の安定感を持ってすれば誘発を引き込んで優勢に持ち込みましょう。
2-2 メインからデッキを電脳堺に寄せる
メインギミックのみでは分が悪いので誘発のスロットを増やしましょう。後述のカードを含め、アーティファクト・ロンギヌスや屋敷わらしなど撃たれどころによっては展開が破綻する場合もあるので、苦手意識があるなら構築段階から変える必要があります。
<4>メタカード・対策編
ここからは対策カードの紹介です。採用できるかどうかは別として、流行ったら嫌だなぁと思うカードを紹介します。

①ドロール&ロックバード
サーチとドローを多用して失ったアドバンテージを回収する強みをとめられるため、瑞々の効果前後に撃たれるこのカードは個人的に最も流行ってほしくありません。
電脳堺以外にも召喚ドラグマや未界域、閃刀といった一定数いるデッキにもついでで刺さってくれるので評価は高いです。後述のカードと違い、どのデッキでも採用される可能性が高いのが脅威です。
②カオス・ハンター
「相手は除外できない」制約を一方的に押し付けられるので出されたら処理に苦労します。EXモンスターで解決はできますが、墓地や場の青龍の効果、朱雀のコストが用意できなくなるため初動の着地に撃たれるとかなり辛いです。サンダードラゴンやエルドリッチなど、能動的に手札コストを切れる点では噛み合いの良いカードですね。採用にはデッキを選ぶのと、手札の質によっては乗り越えられるので過信は禁物です。
電脳堺の追加効果を使用した場合、タイミングを逃す点にも注意。
③メンタルドレイン
相手が先攻で開いてきたらほとんどゲームになりません。流行ったら伏せ割り増やします。
③手違い
朱雀へのアクセスができていない時に瑞々の効果を経由するしかないため、リソース循環が一気に苦しくなります。青龍の墓地効果で的確な電脳堺を加えられなくなるのも痛いですね。一応、瑚之龍や灼銀の機竜といった回答はexに入ってはいるため、即座にゲームエンドとはなりませんが回転力が落ちるため流行ってほしくないですね。
④王宮の鉄壁
②と同じく、除外ができないとかなり厳しくなります。電脳堺の永続カードのパワーが落ちるため厄介なカードです。自分にも制約がかかる点でサンダードラコン・エルドリッチには採用枚数を検討したほうが良さそうですね(エルドリッチに関しては自分で解除できますが)
⑤サモンリミッター
シンクロ・エクシーズ召喚をするためだけでも最低3回の召喚行為を必要とするため、このカードがあるだけでアドバンテージを取るスピードが激変します。先攻で開かれたらデッキを畳みたくなります。
<5>構築・採用理由編
さて、メイン戦についてのお話はこれくらいにしておきましょう。環境がどのように推移していくかの予想も含めながら構築の話に移りましょう。
☆メインデッキ

とりあえずこの枠は確定だと思っています。最大枚数入っているカードについては一部を除いて解説を省略します。
①電脳堺麟ー麟々 3枚目について
玄武が出る前までは「麟々」が落とすだけで手札に複数枚来るのを避けるため2枚にしていました。いくら玄武が来たからと言って「対象を取るカード」がなければ上級モンスターは効力を持たないため事故率が気になる方はここの枠を成金ゴブリンといったカードにしても良いかも知れません。先の展開動画にも上げましたが、決まれば老々を経由せずにvfdまで到達できる強いカードであることに間違いはないです。お好みの枚数を採用してください。
②電脳堺姫ー娘々
個人的には3枚確定だと思っています。csなど長い回戦、マッチ数を重ねて戦う場合、どうしても強欲で貪欲な壺の発動回数は増えます。娘々が全て裏側除外されるとパワーが半減以下まで落ちてしまうのでそれを防ぐために3入れています。1枚さえ残しておけばそこから循環ができるので、全て裏側で飛ばさない自信のある方は2枚でも良いでしょう。
③増殖するG
このカードが最も難しい枚数比ですね。現状は後述の抹殺の指名者と一緒に素引きした時に抹殺でGを弾くたまをデッキに入れておくために2枚採用していますが、金満で謙虚な壺の登場によりサーチを多用する展開デッキ(SPYRAL)といったデッキの分布が増えるのであれば増殖するGの枚数を3にする必要があるかもしれません。現環境で増殖するGを打たなくても未界域によるマジックテンペスター1ターンキルがなければ間違いなくターンは返ってきますから、環境の推移で相手の展開を控えさせるために採用するのが目的になりますね。メインデッキに誘発のスロットがほとんどないことと、初動の確保が課題のこのデッキは採用枚数や打ちどころで勝負が別れそうです。
④抹殺の指名者
3枚入れてます。ここと増殖するGの枠をPSYフレームギアγにする選択肢もありだと思っています。ただ、電脳堺の手札から特殊召喚する効果は先に通常召喚するモンスターを対象に取ることも多いので後述しますが、γが一概に強いとは言えないですね。ミラーや環境の電脳堺に対するメタの周り具合によって変えていけばいいと思います。
⑤三戦の才
自由枠です。展開動画のコストでこいつを採用しているように、相手が誘発や妨害を打ってくれる前提のカードのため、対面するデッキによって長短が激しいです。「決まれば強い」カードというのは人によって好みがでます。召喚ドラグマや十二獣といった仮想敵が明確に存在している今期は1枚くらい採用してもいいと思います。出場する地域の分布に合わせて採用枚数を考えましょう。私は中間択(ダブったら弱い、けど引いてうわ振れを狙いたい)ため2にしています。
⑥緊急テレポート
自由枠です。玄武の登場により麟々が墓地に手札リソースと盤面リソースを増やせられるようになったため、チューナ・非チューナーどちらも準備できる、奇襲性があるこのカードのパワーが少し上がったと感じているため現状2枚の採用です。
ただし、このカード自体に展開の応用は効かず、あくまで「対象に取られるカード」の準備もしくは「ニビルを貰ったあとに召喚権以外の行使による盤面の再構築」の役割しか担えません。「1枚初動」には繋がらないため枚数を減らす引き出しを持っておくといいでしょう。
バトルフェイズに使えば追撃ができます。
⑦コズミック・サイクロン
以前まではメインデッキに1枚採用していました。理由はエルドリッチやシャドールといったデッキへの相手の伏せカードを飛ばすだけでなく、自身の電脳堺門へのコズミック・サイクロンを抹殺の指名者で無力化する用でした。受け身的な構築だったのと、シャドールの分布減少によったコズミック・サイクロン自体のメインでの採用率が少し落ちたように感じたので現状はその枠を緊急テレポートに変えて、サイドデッキに落としています。
⑧ダイナレスラー・パンクラトプス
万能。ただ、⑦項目で上げたように後手想定のカードのため現状はサイドデッキに落としています。前述の永続罠メタカードが流行り始めたらメインデッキに採用する選択肢も十二分にあります。
⑨PSYフレームギアγ
所謂パワーカード。前項にも上げましたが噛み合わせがいまいち微妙であることと、バレた際に誘発をガメられるため採用に至れていません。ただ、相手ターンの妨害としての強さはピカイチのため、思い切って入れてみるのも良いかも知れません。奇襲性があること、発動できなかったとしても墓地に落ちた電脳魔法罠の効果コストに変わるため使い勝手は悪くないでしょう。
⑩王宮の勅命
⑨と同じくパワーカード。事故で動けない時には枷になりやすいカードですが、相手の指名者カードを弾けるなどリターンの大きいカードです。電脳堺の通常展開に関与するカードは九竜のみ。初動さえ準備できれば一滴やコズミックサイクロンといった前述のvfd発動に対する裏目を無視出来るようになるのも利点です。好みで採用してみて下さい。
曖昧な表現が多いですが、私個人が考えているイメージを文章におこしました。“確定枠”として思考を放棄するとそれ以上の成長はありません。常に新しい思考、新しいカードを取り入れられるように柔軟な発想を持ちましょう。
☆エクストラデッキ

個人的に確定枠だと考えているモンスター達。新規で登場したカードはほとんど前項でその必要性について述べているので割愛。
自由枠と認識しているカードについて、その理由も含めて述べていきます。
①-n融合モンスター
②-nシンクロモンスター
③-nエクシーズモンスター
でまとめました。
<融合>

①-1 旧神ヌトス
対召喚ドラグマの大神祇官で落とす要員。自身のモンスターで融合して正規召喚することも可能。朱雀を使わずに相手の盤面に触れることができます。
①-2 中生代化石騎士 スカルナイト
能動的にモンスターを破壊できるだけでなく、コストで除外した自身を仙々の(2)効果でまた戻せるのも◎。
<シンクロ>

②-1 インフェルニティ・ヘル・デーモン
出しやすい☆6シンクロで使い勝手の良い効果持ち。後述のオニマルに繋げると漏れなく相手の効果確認を3回は促せます。厄介な永続罠を無力化する役割が主。
②-2 ウィンドペガサス@イグニスター
①のカード達と似た役割。①-1+☆3チューナーで作ればスキルドレイン下でも除去を交えながら展開が可能。一度墓地に落としてしまえば②-2と同じく仙々の効果で墓地に戻すことができるのもシナジーが噛み合って◎。(2)の効果は条件は厳しいものの除去としては相手の耐性をほぼ無視できる点も差別化できます。
②-3 PSYフレームロードΩ
γを採用するなら併せて欲しい枠。リソース回復や妨害に強いです。そもそもγを採用しても枠が無いことがあるため、優先度は低め。
②-3 水晶機巧-グリオンガンド
仮想敵は横にモンスターが並んだドラグマ・エルドリッチ。☆3ターン目③でも述べましたが、特殊召喚時にチェーンブロックを挟みながら相手の盤面に触ることができるカードは②-5も含めて数少なく、相手の意識外から叩き込むことでゲームを一気に有利に進めることができます。サイド戦以降はロンギヌスや鉄壁下だと効果が発動できない、もしくは適用されないので注意が必要です。娘々を混ぜて撹乱しましょう。バトルフェイズにこいつを割れば除外から更にモンスターを出せて打点を稼げます。
②-4 氷結界の龍 トリシューラ
相手の手札まで干渉できるのはこいつと後述のプラズニルくらい。盤面に触りながら相手のリソースも根こそぎ奪える可能性があるドリームカード。こいつが無いと、、っていう仮想敵や盤面が無いため現状優先度が上がってこない。ドラグーン返ってきたら考えます。
②-5 A BF-神立のオニマル
ガン立ち。②-1+瑚之龍を素材にすれば6000×2で1.5人分のライフを吹き飛ばす火力を作れます。対モンスターでの上昇ではないため直接攻撃の際にも永続効果で倍になるのが偉い。打点面でファイナルシグマと差別化できます。
②-6 炎斬機ファイナルシグマ
ビヨンド+ファイナルシグマで縦モンスター並べた相手に9000ダメージ取れる奴です。効果を受けないテキストは優秀でヴァイパー素材持ちドランシアなどの上から叩けるのが強み。強化エルドリッチの打点に負けている点が△。
②-7 アルティマヤ・ツォルキン
麟々+青龍スタートで、+αの初動がある場合にめちゃくちゃ強いギミック。玄武を使って5回目以内の着地にクリスタルウィングを置けるのでその後の誘発を弾きやすく、電脳堺の通りが良くなる。構築の都合上、ドラゴンシンクロに枠を割きにくいのとクリスタルウィングに続く他の妨害ドラゴンは月華竜くらいしかいないため現状は不採用です。強いシンクロドラゴンが来たら考えましょう。
<エクシーズ>

③-1 電脳堺龍-龍々
電脳ネーム。十二獣に強く出られるカード。このデッキであれば出すだけならそこまで苦しくないです。このカードが通ってる時点でリソースもあるのでチューナー被りした時の選択肢ぐらいでしょう。ちなみにコストで場から消えるモンスターの効果(ハリファイバーなど)が発動したタイミングで場に同じ属性がいなければこいつで無効化できる裁定らしいです。的にするだけなら鷲々と役割が被っているため、(2)の効果を用いて差別化を図りたいですね。
③-2 No.47 ナイトメア・シャーク
電脳堺のワイルドボウ。障壁でシンクロが宣言されやすいので、自身の直接攻撃を通してアーゼウスを成立させやすくなります。ついで程度ですがグリオンガンドも直接攻撃できたりします(できるだけ)。
③-3 電脳堺凰-凰々
限りなく固定枠に近い自由枠。トレミスと違って盤面やリソースを根こそぎ奪う上に除去しても新たに湧いてくる効果が嫌らしいモンスター。トリシューラの採用に至れないのはこのカードでほとんどの除去を賄えるから、という理由があるくらいには使い勝手が良いです。
③-4 永遠の淑女 ベアトリーチェ
仁王立つ淑女として有名なカード。電脳堺に関しては優先して落としたいカードはあるものの、手札からの展開が主軸となるため仁王立ちが使える大会に関しては採用を考えてもいいでしょう。一応高いステータスで壁の役割はありますが、落とすことで爆発的なアドバンテージを生むギミックが明確に存在しない限りは採用が難しいです。
③-5 CNo.73 激瀧瀑神アビス・スープラ
ビヨンド枠。打点絶対通すマン。ビヨンドが高くて買いたくない人にはオススメ。守備力を超えられる可能性がある点では評価できるが、条件が重い割に大した耐性もないのが残念。一応アルティメット・ファルコンを突破することもできるが、vfdを立てながらドローを繰り返すことでアーケティスを打点4000にすれば上から殴り勝てるので突破手段がないわけではない。
③-6 No.39 希望皇ビヨンド・ザ・ホープ
コードトーカーの“対象取られない高打点モンスター”に対する回答。強化エルドリッチを返しに叩ける数少ないモンスター。条件が緩く、素材を使わず打点を下げられるところが、その後のガイアドラグーン→アーゼウスで素材4枚の確保に繋がっている点も優秀。
③-7 No.24 竜血鬼ドラギュラス
場持ちの良い★6エクシーズ。優秀なステータスと厄介な妨害は現環境で非常に刺さる…と思いきや、リンクモンスターを裏側にできないことから妨害として機能しないので召喚獣や十二獣、アーゼウス、ミラーといったデッキ対面を意識した採用になります。
★6の中で数少ない相手の盤面への干渉ができるカードのためγを採用する場合はついでに出るドライバーを噛ませてこいつを置くのも悪くないでしょう。
③-8 フォトン・ストリーク・バウンサー
★6妨害。場しか止められない残念な子。ただ、その優秀()なステータスからパンクラトプスだけは絶対に黙らせることができる。他にもアレイスターやエクレシア、コストで場を離れるハリファイバーなども止まります。バーンも入るからEXターンで有利!笑
手札の効果も止められてたら強かったですね。
③-9 人造人間サイコレイヤー
処理時にリリースするちょっと変わったおじさん。(2)はコストではなく効果でのリリースです。エクシーズモンスターを奪えば自身の戦闘をトリガーとしてアーゼウスを乗せることができます。目立って優先する理由はありませんが、今後環境に現れるデッキによっては採用を考えてもいいでしょう。
③-10 迅雷の騎士 ガイアドラグーン
アーゼウス前の下敷き。素材が3になろうと★6の上に乗せられる時に乗せましょう。アーゼウスの横でカードが破壊された場合に素材4に変換できます。守備貫通持ちでなけなしのエクレシアをどついてライフを刈り取る役割をお持ちですが、個人的には固定枠に近い自由枠。採用していて損はないです。
③-11 無限起動アースシェイカー
素材の数だけ破壊する効果と、戦闘破壊したモンスターを素材にできる1枚で役割が完結する優秀なカード。ただ、破壊による除去は灼銀の機竜などが担えるため若干役割が被っている気もします。こいつじゃなきゃいけない理由が今のところ見つかってないので自由枠。
③-12 神樹獣ハイペリュトン
★9でvfdと共に、相手ターンに妨害を構えられるモンスター。しかし、素材に入れるために自分のターンで何かしらの魔法or罠カードを発動する必要があること、+で墓地にその素材とするカードを用意しないといけないこと、(2)の効果が相手ターンにしか使えないことからイマイチ使い勝手が悪く、現状不採用です。
③-13 幻子力空母エンタープラズニル
器用な除去能力を持ったモンスター。個人的には枠さえあれば採用したいカード。ターン制限がないので☆9をたくさん並べられれば先攻3ハンデスも夢じゃないかも知れません。
<6>最後に
長々とご愛読いただき、ありがとうございました。今現状で私が持つ知識の大部分は記したはずです。少しでも皆様の勝ちに貢献できれば幸いです。
まだまだ新規の収録も望める未来輝かしいデッキです。多少事故ってもセットエンドでターンのやり取りができる現環境ではもってこいの素晴らしいデザインがされたデッキだと思います。
今回、各カードの採用理由など細かい構築の部分には触れることができませんでした。また機会がありましたら投稿を重ねたいと考えております。
私自身の励みにもなりますので引用リツイートで記事の批評を頂けると嬉しいです^^
質問などがありましたら下記にあります、私のTwitterアカウント<@308dolphin>までどうぞ。
皆様のご武運を祈ります。
いるか