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鎌と鬼神と巨神兵と夫婦仲改善

前回投稿にて暗鬱とした胸の内を吐露したが
この際思いっきり発散してやろうではないか
と言うことで急遽参加した草刈り。


生まれて初めて鎌で刈る。
これはストレス発散と凶暴性の満喫にちょうど良いぞ、と
遠慮なく暴れんが如く刈ることにした。


前半は「我、鬼神なり!」と宣言しながら
ズッタズタに切っていく。

一方、相方は黙々と刈っていく。わたしにお構いなしなのは流石だ。


凶暴性の満喫とは、人間が本来持つ凶暴性を幼少期の発達段階で満喫する、出し切ること。

出し切れていないと後々いろいろ響いてくる。
詳しく書くと長いし専門家ではないので割愛。

わたしはこの凶暴性は多少なりとも残っているように思う。
鎌という凶器でバッサバッサ切っていくなど
現代の日常ではほとんど経験することがなくなってきているが
このようなかって日常にあたりまえにあった危険な生活作業は
人が心身ともに充実するために実はとても大切なことだ。


発達とは一生続くものだと認識している。
取りこぼしてもその人それぞれのタイミングで
回収するのだ。


お茶休憩を挟み
前半鬼神と化したわたしの後半は
「薙ぎ払え!!」と自らを鼓舞してみることにした。
巨神兵を降臨させてみる。


これもなかなか興が乗る。
「どうした化け物。それでも世界で最も邪悪な一族の末裔か!!」
と巨神兵は言われる側であるがお構いなしに
クシャナの名台詞を自ら言いながら
ひたすらに薙ぎ払っていく。


正確には巨神兵は焼き払い薙ぎ払うのだが、まぁ焼き払えないのでここはひたすら薙ぎ払う。

そんなセリフを吐きながら丈の高い草ゾーンで格闘するわたしに
相変わらず相方は見事なまでに淡々とマイペースを保持。


それにしても夫婦で鎌で草刈りなんて初だが
黙々と力技を2人で行使するのは
なんとも清々しい。

どんどん変化する視界に無心になり鬼神になり巨神兵になり凶器を振るう。


ストレスが溜まった人はこれをやると良い。
虫とか草のイガイガとかトカゲとか怖いーきゃー。
とか言ってられないくらい力がムキムキと湧いてくる感じがする。


バッティングセンターやゲーセンやスポッチャに行くのと
もしかしたら近い感覚かもしれない。


だが植物と言う生き物相手のリアルさは
五感が刺激されリラックス効果さえ感じる。


様々な草の匂い、軍手越しでもわかる湿気と冷たさを帯びた草を掴み、鎌でザクっと引く手応え、草が切れてわしゃわしゃと擦れてぶちぶち千切れる音、次はどこをどう刈るかを常に注視し続け、喉は渇きを覚え、日差しに暑さを体感し、汗が流れる。


これはもはや瞑想だ。


そんな夫婦初の共同作業をやってしまったら
自然とお互いご機嫌で自分と相手を認め合い称え合う。


普段の家の中のコミュニケーションでは一気にここまではわたしはこない。
思考が止まり言葉を超えたコミュニケーションが、鎌の草刈りにはあった。


農家は夫婦で作業することも多いようで
あんなにしょっちゅう一緒なのは大変そうだと思っていたが

農作業の中にたくさんの非言語コミュニケーションがあり
発散できる作業があり
何よりも自然を相手にすることは
人を整える作用もあるように感じる。


もちろんそれだけで夫婦仲良くとはならいだろうが、大きな後押しにはなり得ると思う。

夫婦仲改善をしたいなら、夫婦で農作業体験など良いかもしれないな、と

今思いついて書いてみる。


とりま鎌での草刈りはおすすめである。

相方が鬼神に成り切ろうが
クシャナのセリフを吐きながら巨神兵と名乗ろうが
「あなたはあなた。わたしはわたし」とすっきり爽やかに割り切って黙々と刈ることが出来るくらい

夢中になれる。


静かなるハイテンションは中々体験できない。
とっておきの楽しみを一つ見つけた
そんな気分だ。


そして明日は確実に右の首から肩から腕から指先まで
確実に筋肉痛だ。もうすでに痛い。

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