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1級 舗装施工管理 応用試験 / 経験記述の解答例

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工程管理の解答例/1級舗装施工管理、応用試験の経験記述

解答文例 工程管理 01

(4)-① 留意した施工管理項目の課題

本工事は、国道○○線の渋滞緩和のために拡幅を行う舗装工事であった。この道路の交通渋滞の原因は、道路の一部区間のが、途中から車線が狭くなりとなっているためであり、本工事は、片側2車線を3車線に拡幅する工事であった。
工程的には、年末の帰省ラッシュ時に渋滞になるこの区間を、年末の一定期間だけ、片側一車線の拡幅工事を終えて道路を開放しなければならなかった。そのため、片側1車線の拡幅工事を完了させて、道路を開放させるには、当初工程より○日間の工程短縮の必要があった。
このような年末の一定期間だけ道路を開放させる工程管理が、本工事の最も重要な課題であった。

(4)-② 現場で実施した対策

車線拡幅工事の一部を終えて、年末の一定期間に車道を開放するには、○日間の工程の短縮が必要である。そのため、現場で下記の対策を実施した。
① 当初の計画では、1車線は歩道側に拡幅するので、最初に歩道移設工事を行い、完了後に切替えて車道の拡幅工事に取り掛かる手順であった。工期短縮のため、歩道移設工事と車道拡幅工事を同時に施工できるように計画の見直し変更を行った。
② 歩道移設工事と車道拡幅工事を同時に行うには、歩行者通路を確保する必要があるため、中央分離帯を撤去して車道の幅を広げて、車道側に歩行者通路を確保した。
③ 歩道移設工事と車道拡幅工事を同時に行うことで、当初計画にあった切替え工事が不要なり、工程短縮が実現した。

(4)-③ 得られた結果

工事計画の見直しを行い、歩道移設工事と車道拡幅工事を同時に施工したことで、切替え工事の削減もでき、○日間の工程の短縮が可能になった。
工程短縮によって、年末の道路開放に間に合い、交通渋滞を回避することができた。

解答文例 工程管理 02

(4)-① 留意した施工管理項目の課題

本工事は、交通量の多い県道〇〇線において、ひび割れ、わだち掘れ等が生じている舗装版を撤去し、上層路盤と表層を打換える、施工延長400mの補修工事であった。片側交互通行での施工であったが、G.Wの混雑を避けるために、発注者からは4月下旬までに付帯工事を除き、表層工までを完了するように要求されていた。
雨天時の工事中止等を考慮すると、工期が間に合わない可能性があり、施工効率の悪い舗装版撤去工、路盤撤去工における工程短縮が、本工事の課題となった。

(4)-② 現場で実施した対策

舗装版撤去工、路盤撤去工における工程短縮のため、次の対策を実施した。
① 舗装版撤去工・路盤撤去工の使用機械をバックホウから切削機に変更した。この変更により、切削された発生材をベルトコンベアーによりダンプトラックに直接積込むことができ、施工効率が向上した。過去の施工実績で施工延長が120m~150m/日となっており、本工事での実稼働日数は施工延長400mで4日であった。バックホウでの平均的な施工実績50m/日と比較して、4日以上の短縮が可能となったと考えられる。
② 縦断方向の5cmの段差のスリツケをアスファルト合材で行う手順であったが、予め反対車線に切削スリツケを施し、アスファルト合材によるスリツケの施工手順を省略した。

(4)-③ 得られた結果

以上の対策で、舗装版・路盤撤去工で4日、既設路盤整正・転圧と上層路盤工でも工程見直しにより2日、計6日間の工程短縮を図ることができた。付帯工事を含めてもG.W.前に施工を終了することができ、作業員もG.W.期間中に休暇を取得できた。

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