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RCCM試験の択一 過去問と出題傾向/問題4-2 専門技術 鋼構造コンクリート その2

この記事は、RCCM試験の択一問題、
問題4-2 専門技術問題 鋼構造及びコンクリート
の過去問と出題傾向を掲載しています

RCCM試験の択一問題は、2021年度(令和3年度)以降、出題問題は公開されていません。
そのため、それ以前の出題頻度の高い問題について、しっかりした対策が求められます。

2008年(H20)~2019年(R01)の12年度分の出題から、重点項目集とワンポイント解説を作成しています。
出題傾向の分析表から何をやるべきか、試験対策の優先順位がハッキリわかります。

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◇ 塩害、損傷・疲労・腐食、コンクリートの損傷と劣化


塩害


RCCM4-2鋼コン  H30-09
塗膜表面の塩分の測定方法
 
・ガーゼ拭き取り法は、次の特徴がある
ぬらしたガーゼで測定面から塩分を拭い取る方法である
測定面積が 50×50cm (0.25m2)と広い
採取試料量も多いため検知管で塩化物イオン量を測定しても誤差が少ない
塩分の除去後の管理にも適用できる
無機ジンクリッチペイントや MIO 塗膜面では、吸い込みが著しいため充分に試料採取ができず塩分の値が不正確になりやすい
 
・ブレッセル法は、次の特徴がある
測定面から塩分を溶出させる方法であり、器具が小さく測定や移動が容易に行える測定セル面積も小さく現場での作業に適していない
 
・電導度法は、次の特徴がある
脱イオン水の補充のみで継続して測定が可能である
器具が小さいので測定や移動が容易に行える
塩分の溶出濃度を測定するので素材の状態に左右されない
 
≪ワンポイント解説≫
アソード部は鉄筋が腐食しやすい部分、カソード部が健全な部分である。
ブレッセル法は現場での測定に適していない。
 
 
RCCM4-2鋼コン  R01-26  H29-17  H27-17  H22-20
塩害による鉄筋の腐食
 
・塩害では、鋼材表面の不動態皮膜が塩化物イオンにより破壊されて腐食が開始する
・鉄筋の腐食による体積膨張は約 2倍 ~ 4倍であるといわれている
ミクロセル腐食は、アノード反応とカソード反応が同じ場所で生じる
マクロセル腐食では、アノード反応とカソード反応が、離れた場所で生じる
・鉄筋の腐食速度は、海上大気中よりも海中部の方が小さい
・鉄筋の腐食によって生成される錆は、酸化の程度により色が変化する
・鉄筋腐食により形成されたアノードとカソードの間を流れる電流密度は、鋼材の腐食速度と比例する
 
≪ワンポイント解説≫
アソード部は鉄筋が腐食しやすい部分、カソード部が健全な部分である。
 
 
RCCM4-2鋼コン  R01-27  H29-29  H24-13
コンクリート橋の塩害と耐久性向上
 
・コンクリート橋の塩害による損傷は、一般に床版橋や箱桁に比べ、T 桁橋と I 桁橋に多く生じており、下フランジ隅角部の損傷が多く見られる
・コンクリート橋における最外縁鉄筋のかぶりは、死荷重の影響とひび割れの進展等の懸念から、70mm 程度以下に抑える
・塩害対策区分 S 地域の最小かぶりは 70mm 以上とする必要がある
・工揚で製作されるプレストレストコンクリート構造は、コンクリートの品質が良好であり、鋼材のかぶりは他の構造物より小さくすることができる
・無筋コンクリートの場合、塩化物イオンの侵入に対する対策を検討する必要はない
・鉄筋コンクリート部材における塩害対策は、鉄筋かぶりを増加させる方法、塗装鉄筋を使用、コンクリート表面塗装等がある
・鉄筋コンクリート構造で、対策区分 S 並びに鉄筋コンクリート構造の対策区分 Ⅰ の場合、かぶりを増す方策のみでは塩害に対する処置として適切ではない
・コンクリート桁は、隅角部をできるだけ少ない構造とし塩分の付着面積を少なくする
 
≪ワンポイント解説≫
コンクリート橋の最外縁鉄筋のかぶりは、70mm程度以下とするのが望ましい。
プレストレストコンクリート構造は、他の構造物よりかぶりを小さくできる。

出題傾向表 サンプル

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