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28.ワンコインの女

アプリで
お茶やごはんで1,ホテルで3っていわれたんだけどー
と、怒っている女性の発言をよく目にする。

そう、私は3万円の女なのであまり相場云々は気にしていない。

今でこそ3万円の女だが、
私がアプリに登録し始めの時は、1万や2万のこともあった。

それはなぜか、
【場数を踏みたかった】から。それだけである。

ある意味、初心者フリーランサーがココナラやランサーズで
安く仕事を引き受けるのと同じ感覚である。

パパ活市場に参入を始めた時は、
自分のそこでの価値や、相手にする男性の層、男性が求める需要、競合となる女性の属性などが
全く分からなかったので、とにもかくにも色々な人に会ってそれを知りたかったのである。

そしてたくさんのデータを自分で収集して、それを分析して
自分がこの市場で生き抜くにはどういった手段を取ればよいのかというのを
考えた。

だから、初期のころは
カフェで会うことも、ファミレスで会うことも会った。
最初の目的は会うことだったので、
顔合わせのお手当はなしでも嫌がらずに行って、話を聞いた。

アプリのやり取りで変な人過ぎて
気になるときは、こちらも変なフリをして
『大人ワンコインで』と持ち掛けることもあった。

初期のころは怖くて大人なんてできなかったけれど
たくさんの人にふつうに会う分には楽しかった。



ただ、やはりここには変人しかいなかった。

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定価3万円の女
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