33.中古品であるということ

私は離婚歴がある。

フリマサイトでは、新品未使用品が
高値で取引されているそうだが、

私は、中古使用済み品だ。
恐らくフリマサイトでは買い手がつかないかもしれない。

中古品というと
マイナスなイメージがあるが、
それでも市場に出回るということは
万人から欲しがられなくとも
一部の人からは需要があるからだ。

もしも全く需要がなければ、
価値がなければ、
ブックオフでも値段がつかないだろう。

10円ででも売値が付くならば
私は売りたい。

その価値が昔と比べて
何倍も下落していても

そもそも昔と今を比べるなんて
バカげた話だ。

私自身が違えば
相場も、景気も環境も違う。

大事なのは
今、自分だけだ。

ヴィンテージとしての
希少価値が欲しいなんて欲はない。

自己中心的と言われても、
誰しも自分以外の人生を生きているわけではないから、
みんな自己中だ。

今に夢中なんだ。

こんな考えじゃダメなのか。
これでも欲深い女だと言われるのか。

そっと自分の中の炎を吹き消した。