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エッセイ:バスって良いよね、って話

普段乗らないバスに乗った。

初めて乗るバスというのは、幾つになっても緊張する。シートに座って、本当にこのバスで合っているか、乗り過ごさないか、なんて考えながらそわそわ過ごしてしまう。
そして、この「そわそわ」がたまらなく好きだ。
なんだか、知らない世界に足を踏み入れたような気になる。
知らない住宅地を走るバスの中で、このバスで向かうのが仕事関係の場所じゃなかったらよかったのに、と思う。



仕事を終え、帰りのバスを待つ。 
田舎なので、バスは1時間に1本くらいしかない。バス停の時刻表を見ると、少し前にバスが出たばかりだった。40分以上待たなくてはならない。
近くに何もないし、暑いなかずっと立って待っているのも嫌なので、いくつか前のバス停を目指して歩いてみることにする。
知らない道。
知らない住宅地。
知らない家の、知らない犬に吠えられながらゆったりと歩く。悪くない時間だ。

結局、5駅ほどさかのぼってバスに乗った。良い運動になった。
帰りのバスは、目的地が終点なので、何も心配なしなくて良い。アナウンスに耳をすます必要も、寝過ごさないように気を張る必要もない。
イヤホンをつけて、音楽を流す。
シャッフル再生でちょうど流れてきたのは、レミオロメンさんの『リズム』だった。この曲を聴くたびに、藤巻さんの音域すごいなぁ、と思う。なんでこんな上がり下がりがある曲を良い声で歌えるんだろう。
2曲目は、同じくレミオロメンさんの『大晦日の歌』。心地よいバラードだ。

本当に好きな曲、流行りに乗っかってとりあえず入れた曲がごちゃまぜになって、音楽アプリの中には約200曲が入っている。そのうちレミオロメンさんが80曲以上。シャッフル再生でも3回に1回くらいのペースで彼らの曲が流れる(どうでもいい矢口のプチ情報)。
ちなみに、今までカラオケでいちばん高得点だったのは、レミオロメンさんの『プログラム』だ。2番目は『蛍』。どちらもひとりカラオケでよく唄っている(もっとどうでもいい矢口のプチ情報)。

バラードを聴きながらうとうとしていると、今度はAdoさんの『踊』が始まり目が覚める。彼女の音域もすごいなぁ。しかも年下。
歌が上手い人って、どのタイミングで「あ、自分歌上手いな」って気付くんだろう。わりとずっと気になっている。

景色と音楽を楽しんでいるうちに、バスは終点に着く。
バスを降りて、眠いなとか、明日も仕事だな、とかぼんやり考えながら歩く。

結局何の話か、自分でもよくわからなくなってきた。バスに乗るのが好き、というエッセイが書きたかったのだが、気がついたら全然まとまりがない文章になっている。エッセイって難しい。そもそもこの文章は「エッセイ」とは呼べない気がする。定義もよくわかってないけれど。


まあ、いっか。

こんな訳わかんないやつですが、とりあえず、note楽しんでます。

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