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感覚遮断魔法とディズニープリンセスとぼくらの人生
さいきんの二次エ○漫画の人気ジャンルに「感覚遮断魔法」があるが、ぼくらの人生の展開はある意味この結末に非常に近い。
"ずっと知らないふりをしていても最後に現実に直面させられる"
からだ。
違うのは、マンガだと魔法が切れたラストシーンで溜まりにたまった快楽が一気に押し寄せるんだけど、現実世界のラストシーン(死)ではむしろ快楽の清算を迫られるところだ。
これまでに受け取った快感の説明が求められる。たとえば病床で。
ぼくに神がいなければ、自分に対して説明できなければならないのだ。
ディズニーのシンデレラも、人生の幕引きを暗示している。
0時の鐘(死)が鳴ると魔法(生命)は終わりを告げる。
しかし、一般的なフィクションはハッピーエンドで終わる。もちろんディズニーも。
大団円とかハッピーエンドも同様。
感覚遮断魔法のラストのイき狂いもそう。
フィクションのずるいところは結論が現実世界とは真逆になってる所だ。
人の人生の物語はおよそ拍手と笑顔とは縁遠い。
無意識のうちに、われわれは人生のラストシーンが良いものであることを願望してる。
それがフィクションに表出する。
ぼくたちの日常が立派な最期に見合ったものではないことに自分自身が気付いているからなんだと思う。