距離ガバのすゝめ

この記事は学生フォーミュラの現役学生、OB、審査委員などの関係者によって12/1から25日まで一日一記事づつリレーしていくアドベントカレンダーです.

前回の記事は、おかざきさんの「車検員のメンタルを考える」でした。

ウチも車検苦労しました……その時かは忘れましたが、確かに、きれいな車両を作れと言われたことがありましたね……


さて、また寄稿しました、WDです。関西の某私立大学でサスペンション班兼会計をやっていました。引退後、自動車部に所属した経歴があります。


世界は広いもので、(学F界隈に限定しても)自分以上の距離ガバ勢は大勢いらっしゃるのですが、この度は僭越ながら私が筆を取らせていただきます。

ゆるっと距離ガバのお話をします。


まず、こちらのタイトルをご覧ください。

なんなんすかこれ?とも言いたくなりますよね。
総距離約2000kmとのことです(ちなみに、このお人、帰りも当然高速で帰って行ってます。本当になんなんだ(畏敬))

……これは極端な例です。

青森から鹿児島行くなら新幹線乗り継ぎで10時間で着くそうです(運賃は45000円ほど)


では、どうしてわざわざ車でこんなことをするのでしょうか……?


距離ガバ勢のすゝめ

寝も葉もない表現になりますが、「距離ガバである方が楽しい」のです。

陳腐なことを言うと、バイク/クルマででしか見れない景色、というものが当然あります。
例えばこんなのとか……って例を示したかったんですけど、筆者は写真を普段撮らないのでまともなのが全然ありません。反省。


端的に言えば、そういうところは割と僻地が多いのですが、そこに行くにはやはり、クルマとかバイクが必要で。


そして継続的な視点だと、どこかに行くというハードルがめちゃくちゃ下がります。

よほどインドアでない限り、一度旅行したらまた行きたくなる場所が増えていきます。

そして、自分で行き先を自由に選択できる乗り物ならば、旅行の移動が点から点のワープではなく、点と点とをつなぐ線だということです。その線の途中にもその場所にしかない景色やおいしいごはんがあります。きっと味わい尽くすことは無理でしょう。

冒頭のアレは、ただの挑戦になってますけどね。それについては後述。

ところで距離ガバはどこから?

乗りものや条件によりその数値は前後しますが、
例えば、短期間なら
①1日に600㎞の移動を自動車で
②日帰り往復300㎞の自転車移動
③日帰り400㎞のバイク移動(参考ページ
時間にして8時間/日を超えるとだいたい距離ガバ要件満たします。


長期間だと
1年あたり3万㎞以上を自動車で

って言うと一般人は「え?走りすぎでは?」となるそうです。へー。
一般論として走行距離に応じて保険金額変わるというのは痛いところではあります。

しかし、車/バイクが単なる移動手段ではなく、趣味であるならば決して高くつく部類ではありません。


距離ガバ勢の知恵

距離ガバ勢の皆が皆超持久力を持っているわけではありません。もちろん工夫してます。

例えば、同じ距離ドライブするにしても楽なクルマとしんどいクルマがあります。結構いじってあるクルマ、軽自動車、特に軽トラで遠くに行くもんじゃありません。

バイク/クルマに共通して、お尻のケアは非常に大事です。お尻がランブータン。

時期によっては通気性の管理も重要です。

この2点は装備品で簡単に対応できます。これがいい!というダイレクトマーケティングはしません。なぜなら100均のクッションの有無だけでも雲泥の差があるから。腰の安定感が失われない程度にクッション性があるものが良いですね。

バイクのは専用品があるようですね。紹介しておきます。

前提として、疲れにくい姿勢を取るとか、自分の疲労度を把握しながら運転するのはともかく、工夫できることはやっておきましょう。

私はとにかくケチで時間に制約がある中でドライブすることが多いので、基本下道&車中泊。

そういう方であれば、束の間の仮眠の質を上げるために、アイマスク、簡易枕、布団は必須です。

それから、お風呂セット。道中の温泉を利用する。これは旅行の楽しみにもなりますし、血行良くしたり、疲労抜きになったりいいことずくめ。


余談ですが、深夜バスの場合は
アイマスク
簡易枕(無ければ鞄を抱きかかえて)
マスク
耳栓
を持参するとよいです。
どれも100均で揃いますね。座っている間、頭っていう重量物が頸部に絶えず負荷をかけるわけですから。マスクはこのご時世みんなしていますが、明らかに風邪をひいている乗客が割といます。しかもマスクしてないし(勘弁しちくり~)
道すがら必ず休憩を挟む運航スケジュールなので、都度いちいち目を覚ますなんて言うのは、結局到着してからの疲労を加速させるだけです。


閑話:そもそも長距離長時間移動って

バス関連でもうちょっと。水曜どうでしょうのサイコロの旅より、キングオブ深夜バス『はかた号』に乗ったミスター(鈴井さん)と大泉さんの疲弊をご覧ください。

画像1

※サイコロ2 〜西日本完全制覇〜より、壇ノ浦レポート

ある層にとっては聖地ですらある。

本編にて、いろいろ姿勢を変えてみた話とか、うなされた話とかが出てきます。

あれから何年も経って、社内装備も快適仕様になりました。

このご時世なんでバスは遠慮されるとは思いますが、ぜひ一度はやってみましょ???


競えるものではない。でも張り合う。

先に述べたように、環境によって挑戦条件は異なるから単純に時間/距離では比較にならないんですけど。

まぁ、そうなるな。

記事冒頭であの動画を紹介したのは、車においてはあれに勝るものはない(と思われる)からです。大勢の方が北海道最北端稚内-九州最南端佐多岬の日本縦断チャレンジをやっているので、別に目新しいものでもないんです。

先日列島縦断の似たようなTweetがあったのですが、リプ欄が自慢大会となりました。醜い争いだという意見もありましたが、

別にええやないか、と。

近場を満喫したら、そりゃ遠くに行くやろ、と。

少なくとも生涯で行きたい(行くべき)場所が尽きることはないでしょうし、むしろどこかに行った思い出が新しい思い出へのバトンになるのではないでしょうか。仲間内で、どこどこに行ったというのは土産話になって、次の活力になりますからね。


あえてのワンメイク(スーパーカブで1日1000kmとか)もあるという記載を見たことがありますが、今もあるんですかね。

車/バイクでの遠出が絶対的な環境悪と呼称される……そんな日は来てほしくないですねぇ。

どうしてYOUは距離ガバ勢に?

執筆中、どうして自分は走るのかっていう自問が始まり、結局自分もよくワカンネってなりました。ええ。

すこしだけ隙自語。

某大学と地元新潟までは約600㎞(新潟-東京の倍)あり、関西と新潟を公共交通機関で往来するには、飛行機、在来線、東京経由なら新幹線、深夜バスから選ぶことになります。この中でコスパが良いのは深夜バスです。新幹線が最も高価ですが、便数が多い。

出先で目的を果たすだけならこれらでいいのでしょう。だが、まぁつまらない。新潟から関西に出てくる人は関東に比べるとずっと少なく、友人と都合を合わせて帰るということがありません。つまりボッチ。

しかも新潟はクルマがないと移動がツラい。両親とも自身の車を持っていますが、いずれも通勤に使われるので、自分のを持っていかないと本当にどうにもならないのです。

とにもかくにも私にとっては、自車での移動が最もメリットのある手段だったわけで、600㎞級の移動は恒例行事だったということです。でも最短経路は決まりきっている(いつもR8)……そこで
そうだ
酷道
行こう

となるのは自然なことだと思いませんか?(酷ラリさん見て


今はヤフ〇クで車検なし15万で買ったAE110という車に乗っています。

結局は好きな相棒とどこかに行くこと、それ自体が堪らなく愉悦なのかな、と。


さてアドベントカレンダーもあと3日。

明日はYusuke Ondaさんの「英語を勉強しておくんだ、という話」です。

お楽しみに!!

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