テラス席にいた犬
今日カフェで顔を上げると犬が見えた。そのカフェには狭いベランダのような部分がありそこにもわずかに席がある。テラスへ出るドアのすぐそばの席に犬が1頭つながれていた。そのテーブルには文庫本が置かれていた。
犬種はおそらくシェットランドシープドッグで毛の色は深い茶色だった。体は少し小さめだったが長くて豊かな量の毛がまさにシェルティーという感じだった。以前実家で飼っていたかなり体格のよいシェルティーが記憶に残っているだけで、ひょっとしたら標準的な大きさなのかもしれない。
犬は店内を見ていた。かわいいから私はそれを眺めていた。するとコーヒーを持ったおじさんが私の横を通って、ドアからテラスへ出ていき、犬のいる席についた。おじさんは犬に紙コップの水を与えた。そのカフェでは用意されているポットと紙コップを客が使っていいことになっている。犬は水をペロペロと飲む様子もかわいかった。おじさんは文庫本を読み始めた。