ヨルシカ ブレーメン

ヨルシカのブレーメン。
曲全体のポップな感じが好きです。それに、ちょっと暗いテーマなのもこの曲の魅力をぐっと引き出しています。
この記事ではそんな歌の土台にある「ブレーメンの音楽師」について考えていきましょう。


ブレーメンの音楽師について

ブレーメンの音楽師

このブレーメンという音楽の土台、ブレーメンの音楽師のあらすじは書かずに自分が気になった文章だけ、ピックアップします。

しかし、風向きの悪いことを感づいたろばは、飼い主の家を抜け出して、ブレーメンへと旅立ちました。

新潮文庫「ブレーメンの音楽師―グリム童話集III―」 

四人の、ブレーメンの音楽師たちは、その家が非常に気に入りましたので、もう出ようとはしませんでした。

新潮文庫「ブレーメンの音楽師―グリム童話集III―」 

このお話を読み終わったあとは素敵なお話だなと思っていましたが、思い返してみると、この二つの文章に違和感を覚えました。上の文章は冒頭に出てくるもの、下の文章は最後に出てくるものです。
この二つに注目すると、ブレーメンを目指していた4匹の動物はもう立派な音楽師になっていて、最後の住処となる場所を決めたように思います。
しかし、驚くべきことに、この文章ではブレーメンという場所がどんな場所かは書かれておらず、文章で出てきた場所といえば、泥棒が寝床にしていた家ぐらいでしょうか。
それと物語の特徴で言うと、復讐タイプともいえるでしょうか。人間たちにひどい目に合ってきた動物たちが人間を脅すことで自分たちの生きる場所を得たのは十分に仕返しともいえそうです。

ブレーメンとのつながり

ブレーメンの音楽師についてみてきましたが、ヨルシカのブレーメンとどのように結び付ければいいのでしょうか。
ブレーメンはきっと夢の最果てと考えるべきだと思います。最初はブレーメンという夢を目指していたものの、最終的にたどり着いたのは泥棒の住処である家でした。動物たちは幸せではありましたが、人間のもとを離れ夢を追いかけた結果と考えると何とも言えない気持ちになります。
ブレーメンが収録されている幻燈のテーマとして、画家とのストーリーと聞いたことがあります。
これを整理してみると、ブレーメンという歌詞の物語は夢物語、それは美しい絵を描く、大きな名声を挙げるという画家の性分を満たしたい思い(ブレーメン)と二人でいることだけで十分な思い(最後に行き着いた家)、画家と恋人でのぶつかりあいの末に起きている喧嘩のひととき、だったんじゃないかという話と考えました。

最後に

ヨルシカの歌詞について細かく話すことも考えたのですが、それは多くの方がしているようなので、省いておきます。
気が向けばそういった記事も書きたいと思っております。
これを読んだ人が今までと違ったヨルシカを感じることになれたら幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?