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ボンダイビーチ、心のままに歩き、自分らしくいられる町。
ボンダイひとり旅、2日目。昨晩は少しホステル内が騒がしく、おまけに耳栓を忘れてしまったので熟睡できず…。遅くまで行きかう足音を聞きながら、シェアハウス時代を思い出しました。迎えた朝、重たい目をこじ開けて、向かった先は、朝焼けのボンダイビーチ。
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すでに散歩していたりサーフィンをしていたりする人たちが結構いました。春先のまだひんやりとした空気を吸い込みつつ、ぼんやりビーチを眺めていると、とっても素敵なグループが目に留まりました。
「30」という大きなバルーンをもち、もうすぐ昇ろうとする太陽を背景にポーズを決め、シャッターチャンスを待ち構えています。きっと、記念すべき30歳の誕生日にガールズ(年齢的にはガールズではないのかもしれませんが、とても楽しそうで青春そのもの)たちは、ビーチで一夜を明かしたのだと思います。
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どの人が誕生日なのだろう、どれくらい前からこの計画を温めてきたのかな、もしかすると数年越しだったのかもしれない、などと想像は尽きません。
やがて太陽が向こうの山から顔を出し、ガールズたちも思い思いに写真を撮ったのを見届け、私はアサイーボウルを食べに歩き出しました。
「メニューに砂糖なしのアサイーがあると思うんですけど…」
「あ、それ売り切れです」
「そうなんですね、そしたら普通のアサイーで大丈夫です。あとピーナッツバターをトッピングでお願いします」
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左手にアサイーのキンとした冷たさを感じながら、ビーチ沿いに腰をおろしました。アサイーはもちろん、バナナやベリー、ピーナッツバター、ザクザクのグラノーラのバランスが完璧で、あっという間に食べ終わりました。私のほかにも、このアサイーボウルを食べている人たちがちらほらおり、この辺りで有名のようです。
本当はカフェやベーカリーなどにも行きたかったのですが、そうすぐにはお腹は空かず、ボンダイの町を心の向かうままに散策することにしました。
町は、ハワイに似ていなくもないのですが、もう少しヨーロッパの避暑地のような雰囲気もあります。背の高い建物がなく、高級住宅やこじんまりとしたカフェやレストランが並んでいるからでしょうか。イタリアやフランスからと思われる観光客も多く見かけました。
古着屋巡りをしたり、雑貨店を覗いてみたりするうちに、どうやら海が一望できる岬が近いようなので、向かってみることに。
Googleマップに案内された先はゴルフ場で、本当に合っているのか疑いつつ、侵入してみると…。
目の前には真っ青な海と切り立った崖が広がっていました。どこまで遠くに目を凝らしてみても、見えるのは海だけです。
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圧倒されていると、向こうからクジラが近づいてきました。
この後は、日が暮れるまで海岸沿いを散歩したり、本を読んだり。ホテルに戻り万歩計アプリを開いてみると、3万数千歩と表示されていました。
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おまけに、最終日に食べたブランチの写真を。私の大好きなフムス(ひよこ豆のディップ)とターメリックラテです。
ボンダイは、シドニー中心部と比べると、行く場所ややることは少ないと思います。ですが、ビーチとレストランやカフェを行ったり来たりしながら、ゆったりと過ごすにはぴったりです。
着飾ったりせず、ヨガウェアなどで身軽に、心のままに歩きまわり、自分らしくいられる町だと感じました。