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【note102枚目】DX東寺へ行ってきた2

✨伝統の金銀銅杯✨

…というのはツイッターのフォロワーさんから教えていただいた知識でして。元は開館記念興行がこのように銘打たれ、今日に至るという事のようです。何にせよ1年で1番盛り上がる興行というのは間違いなく、劇場は大変な盛況ぶりでした。2回目の訪問は京都駅から迷う事なく辿り着けました。

1.浅葱アゲハさん

 「空で踊る」とご自身のツイッターにも書かれている通り、エアリアルのパフォーマンスが凄すぎて、私の語彙力では適切に表現出来ない。素晴らしい。以前小宮山せりなさんのエアリアルを見た時に「生き物としてそこに存在しているよう」と表現したと思うのだけど、アゲハさんのエアリアルは滑らかで、ベストパートナーと正確に息のあったステップを踏む一流ダンサーの社交ダンスを見ているような感覚だった。DX東寺はこぢんまりとした劇場ではあるけど、天井がものすごく高い。剥き出しの梁から長く伸びるシルクと共に踊るアゲハさんは天女。天から降りる羽衣を纏って踊って見せてくださる天女なんよ。地上に降りてきてくださった…とてもありがたい気持ちになりました。それよりももっと前、板付してまだ場内が暗転しているその時から、「浅葱アゲハがそこにいる」ことを感じられた瞬間から場内が色めきだすあの感覚は初めて感じるものだった。心を求めたブリキが虹の素晴らしさに触れて心を手に入れた喜びが胸に押し寄せてくるアゲハさんのパフォーマンス、本当に素敵でした。会いたかった、会えて本当に嬉しいと伝えられてよかった。

2.MINAMIさん

 はじめましての、まさご座所属の踊り子さん。誤解と失礼を恐れずに表現するなら、平成のギャルと言った感じのオーラがある方だなと感じた。どんな人でも自分のペースにカラッと巻き込んでいくような雰囲気。1曲目の大正ロマンなはいからさんの装いはかわいらしくて、そこから曲が進むとどんどん平成のギャルになっていく流れに…私は置いていかれてしまった。着いていけなかった…申し訳なく思う。もう少し1人ずつ気持ちを落ち着けて観られる余裕のある香盤の時に改めて観られたら、その時はまた印象が変わるかもしれない。

3.有沢りささん

 爆乳〜!!!!!!この世の心に平穏をもたらし給う爆乳〜!!!!!!この方も初めましてなロック座所属の踊り子さん。あとになって調べたら、時間が合わずに行くのを諦めた10結東洋に乗られていたとの事で、行ってたらもっと早く出会えたのか…と。遅くなったけど今回出会えてよかった踊り子さん。戯曲・サロメをベースにした演目は、セクシーなダンスと小物を使った演出&ベッドの魅せ方が秀逸だった。小物を用いる踊り子さんは他にもいらっしゃるけど、あんなにホラーで狂気すら感じるのにめちゃくちゃエッチなのはすごい。10結初出しの新作との事なので、これからより磨かれてゆく演目になるんだろうな。もっと磨かれたものを今後改めてまた見たいと感じた演目でした。ポラタイムが始まってから悩んで悩んで結局撮りに行った。満足!

4.望月きららさん

 板付暗転の時から、小道具と言えないようなでっかい物影が本舞台に現れた時は驚きました。この人は一体何をするんだろうか(ストリップやで)(それはそう)毎週日曜に聴くあのファンファーレが鳴り響き、場内からは手拍子が湧き上がり、暗転が明けると現れたのは馬🐎ペダルを踏む事で前へ進む巨大な人形でした。「コーセーキララ号」と望月きららジョッキー。人馬一体となりDX東寺金銀銅ステークスへ出走。その時本舞台前後盆はターフとなり、所狭しと駆け抜ける。必死に馬追い、鞭を入れてラストスパート!盆と盆の間の段差など何のその、見事なペダル捌きと上体捌きで乗り越えてゆく姿には感動すら憶えました。晃生ショー所属の踊り子さんとの事で、同じ大阪の劇場でも毛色が違うのね…とか感じるのも束の間、相棒を労い、手入れしているうちに望月ジョッキーの様子が変わっていく。そんな意味でまで人馬一体にならんでええ!と、コーセーキララ号に跨り、身体をくねらせ、スパンキングしていくエッチなジョッキーに…。ちなみにコーセーキララ号は牝馬だそうです。こんな演目の見せ方もあるのかと1番驚いた方でした。

5.小宮山せりなさん

 今週のトリ!東洋ショーでは既に拝見した事があり、浅葱アゲハさんと同じくエアリアルでの演目をお持ちの踊り子さん。今回見られたのは前回と同じ「フローレンシアの猟犬」フープを使った疾走感ある演目でしたが、東洋とは違い東寺の高さがある中でやるフープはより迫力が増した感じがして圧倒された。前にこの演目を見た後にBLACK LAGOONを履修して、作品の世界観を染み込ませた上でまた見られたというのはとても良かった。感じ方が全然変わる。メイド服を翻しながら本舞台で華麗に舞うのは「メイド」として主人のために戦うロベルタの姿を思い出させる。解釈一致とはこの事。どんどん身軽になって前盆でポーズをバシバシ切っていくと、身体に刻まれた筋肉のラインがより浮かび上がって彼女の(ロベルタとしても、せりなさんとしても)決して平坦ではなかった道のりを感じて胸が苦しくなる。フープは身体が飛び散りそうと感じるくらいにスピードをつけて回転したと思った次の刹那には重力に逆らう格好に変わっていたり、狭いフープの中で次々に身体の形を変えて銃口を観客に向ける。なりふり構わず突き進み続けたロベルタの末期が重なる気がして、目の前で繰り広げられるショーは素晴らしいのにどこか胸が締め付けられるような感覚すらあった。

 劇場内にはエアリアルシルクが何本もセッティングされていて、みなさんがやるのかしらと思っていたけどそういうわけではなかった。せりなさんがフープをセッティングする時、めちゃくちゃ高いハシゴを自分で立てて、それに乗って暗転中にセッティングされていた。セッティングのために近くに座っていたお客さんがハシゴが倒れないようにしたから支えてあげたりと、自然発生的に起こっていたのがなんともあたたかみがあって良かった。あとスト劇通い始めてから初めて、リボンさん&タンバさんに揃って遭遇した。感動。乗られる踊り子さんの所属劇場にバラつきがあったのもおもしろかった。所属によっては乗れない劇場もあるそうなので、その点でDX東寺は割と流れ良く人材交流がなされてるんだなと感じた。踊り子興行の際にはまた足を運びたい。