【note164枚目】川崎ロック座と横浜ロック座へ行ってきた
新横浜で降りるなんていつ振りだろう。
今回は『川崎ロック座ー横浜ロック座』のハシゴを実行すべくやってきました横浜。「今まで行ったことがない劇場へ、1つでも多く足を運んでいこう」を2024年の活動テーマにしていて、一度に両方へ足を運ぶ絶好のチャンスが11頭にやってきたんですねえ!行くしかないでしょう。
…と、喜び勇んで降り立ったはいいものの。第一目的地の川崎ロック座へ向かう道中、真反対の電車に乗り換えたことに関内駅で気づき、一旦下車したら途端に前日優勝した横浜ベイスターズファンの大波に揉まれることになるという…。
何とか川崎駅にたどり着いて川崎ロック座までマップに道案内を頼むもよくわからんルートから連れていかれるという…。方向音痴女、前途多難すぎる。1回目の開演に間に合うように予定を組んだはずが、到着したのは開演30分後くらいでした。とほほ。
川崎ロック座
写真で見るよりこぢんまりとした劇場。劇場へ向かう道中でふとした瞬間音漏れが聴こえてくるくらいの小ささ。「ロック座」と名付いた劇場がこんなに小さいの??と失礼な驚きがあった。ごめんなさい。場内もコンパクトで、本舞台、花道、盆が客席ビタ付きに展開されていて、こんなに近くで目にしていいんですかね!!??と戸惑うくらい。座席も年季を感じる傷み方をしていて、味がありすぎる。
2番目 藤咲茉莉花さん
遅れて入場してしばらく立って眺めたり、空いていた最前席に座ってみたりしたんですよ。それでもめちゃくちゃ近く感じて。藤咲さんって、手を翳す動作だけでもものすごい色気がある踊り子さんだと思っていて。直近で見たのがHEIANの羅生門だったからか、あの時の鬼気迫る、激情を抱えたような感じではなく、色気があって優雅なんだけどどこか冷たい。ゾクッとしました。
3番目 藤川菜緒さん
藤川菜緒さんの演目はいつもどこかで胸がギュっとなる。この演目の題材を理解しているが故の見ている側の深読みも込みの気持ちになるんだけど、彼はずっと一人だったけど、ずっと見守っていた。寂しい気持ちも愛しむ気持ちも全部舞に乗せて、美しい龍は彼女を送り返す。私は上手側からステージを見ていたんだけど、下手側に映る菜緒さんの影が後光がさしている壁画のようで美しかったんだ。神様だと思った。
4番目 桜庭うれあさん
今回は彼女が8周年を迎える週に出演があると知って川崎ロック座へ来たのだ。周年作は『イワナガヒメ』
別立てにして書きたい。
5番目 あすかみみさん
『クリスタル』と銘打たれた演目。今回、初めて彼女が東洋以外で踊るところを見た。頭からつま先まで純白のみみさん。少しずつネジを巻かれるようにぎこちなく動き始める。この間瞬きを見ていない気がするんだけど、どうだっただろうか?動きがスムーズになっていくごとに命を取り戻していくようにも見えて、序盤、薔薇があしらわれた重いスカートを脱いだ時に「あ、生まれた」と感じた。クリスタルとは生命の煌めきこのとなのかもしれない。
6番目 矢沢ようこさん
登場から圧倒された。浅草で見てきた矢沢ようこ様の演目は、しなやかで美しくて、縦にも奥にも広がる劇場にあってオーラがすさまじかった。浅草くらいの規模感で目にするくらいでちょうどいいのかもしれない。あまりに近くて、あまりにオーラがありすぎてやや記憶が飛んでいる。すごい存在。白いドレスで軽やかに舞う少女と、黒い装いで妖しく舞う女性。きっと同一の存在なのに一体何があったんだろう。演目が終わってからのOPで閣下が鳴り響き、チップを受け取った時の矢沢ようこ様の笑顔がとっても可愛らしくてキュンとした。
神様がモチーフになっている演目が多く感じられたから、勝手に神様香盤と呼んでいた。出雲大社の集まりのあとみんな川崎に直行したのかもしれない。ひとまずここで川崎ロック座をあとにして、お次の横浜ロック座へ向かうことに。川崎と横浜には女性専用共通スタンプカードなるものが発行されていて、記念に受け取ってきた。満券貯められるかなあ。
駅へ向かう道中、「特殊浴場」の文字を見つけてテンション上がった。関西ではなかなか街中で見ることがない。そういう街なんだなあ。
次の横浜ロック座までは京急で乗り換えなしでたどり着けるらしい。ありがたい。
横浜ロック座
日ノ出町駅を出て、マップで劇場への道を確認してみると意外と近そう。一筋入った場所や、やや奥まった場所にあるのが常のが劇場だと思っていたら、大通り沿いに突然大きな暖簾に入口を覆われた横浜ロック座が現れて驚いた。大通りの反対側にピンク映画館の光音座が鎮座しているのを見つけてテンションが上がると同時に、この辺はそういう町なのかなと思った。ビルの1階になるのかな?小さいのは入口だけじゃなくて、場内が川崎よりさらに小ぢんまりとしていた。ロビーも激狭い。座ってみているお客さんと立ち見のお客さんどちらが多いんだろう?と感じるくらい大賑わいだった。
1番目 micoさん
新作だったみたい。一番盛り上がるベッドの時に次々光始めるキンブレで、アイドルのコンサート会場かと思った。micoさんのステージは見ている人みんなが笑顔になるし、何よりmicoさんが一番笑顔なのが印象的。陽のオーラが波及してあったかいのが大好きだなあといつも思う。次にこの演目を拝見する機会があったら、誰の一番後ろで他の人の邪魔にならないように全力でケチャりたい。
2番目までの隙間で他のお客さん(タンバさん)が「女性専用席が空いてますよ」と教えてくれた。そんなんあんのかすげえな横浜。ありがたく女性専用席に座らせてもらった。隣にはカップルの彼女が座り、彼氏はその前に立っていた。ごめんなあ…ソロ活のアラフォーOLが隣にやってきて。
2番目 安田志穂さん
めっっっっちゃおもしろかった…。ストリップってこんなこともありなのかと感じるステージだった。とにかく笑える。笑えて、ほろっときて、なおかつエロもある。エロ面白い。こんな世界観を作れる踊り子さんは初めて見た気がする。すごいなあ…。〆の小道具でも場内をあったかくして演目を終えるのが心地良かった。
3番目 大見はるかさん
調べてみると猫ではあるけど猫娘ではないらしい。全体的に和風の世界観なんだけど、大見さんらしいパンキッシュさ、パワフルさも添えられていて、衣装や小道具を見ているだけでも楽しい。技術の高さは今さら疑いようがなく、盆と花道に広げられた打掛(かな?)を舞台装置にして、腰を括っていた紐で足や腕を結び、次々とポーズを切る。分厚いソールのブーツはとても重いはずなのに物ともしてなさそうに足を上げる。すごすぎる。
4番目 椿りんねさん
今回は彼女の5周年週にあたる。今回の遠征の目的、もうひとつが彼女の周年週に立ち会いたかったからだった。周年作は『GOTHICPINK』と『夢』
これも別立てにして書きたい。
帰りの新幹線の時間もあり、ここまでで中座することに。受け取る情報量が多すぎてパンクしそう。あと10数年デスクワークのOLには残念ながら体力が…。
間にこまごまとしたハプニングはありつつ、無事目的を果たすことが出来ました。
帰りにツイッターを覗いていると、実は川崎にも横浜にも相互フォロワーさんが数名いらっしゃったらしく、思いがけず同じ時間を共有していたと知って少しあたたかい気持ちになった。
お互いその時々で存在を認知していなくても、ここじゃなければ交差しなかったであろう出会いの一端な気がした。