9月4日(月)日英、重要鉱物に共同投資
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📰今日のニュース
日英、重要鉱物に共同投資
アフリカで供給網を構築 経済安保、閣僚が協議
今日は重要鉱物の供給源の多角化について。
☝️一面のワケ
米中対立によって「脱炭素社会の実現」にも影響が出ている。
📚目次
重要鉱物とは
中国とアメリカの対立が契機に
2分で一面(ニブイチ)的視点
🪅ポイント
重要鉱物は脱炭素社会に必要な鉱物
日本は中国への依存度が高かった
米中対立が進む中で供給源の多角化が求めれる
💎重要鉱物とは
書いて字のごとく「重要」な「鉱物」ですが何において重要かというと「脱炭素社会の実現」に向けて重要だという位置づけです。
記事内では電気自動車のバッテリーに使われるリチウム、コバルト、ニッケルや、重要鉱物には指定されていませんが送電線等に使われる銅などがあげられています。
今後世界中でますます需要が増大していくことが見込まれており、安定的な供給を確保していくためにイギリスと共同しアフリカでの開発を進めていくというのが今日の記事です。
🇨🇳🇺🇸中国とアメリカの対立が契機に
背景にあるのは中国への依存度の高さ。
日本はリチウム調達の8割を、コバルトを生成するプロセスも6割以上を中国に依存している状態です。
米中の対立により中国に依存することがリスクになっています。
先日も中国が市場シェア8割を占めるレアメタル、ガリウムとゲルマニウムの輸出規制を発表したところです。
これから対立が激化していけばアメリカも規制を強め、また日本にも同様の規制を求めるようになります。
そうすると報復的に日本に対しても輸出規制がかかる可能性があり安定して経済活動を行っていく上で大きなリスクとなります。
供給リスクを低減させ安定した経済活動を行っていくために供給源を中国以外の国へ広げていきたいという思惑が日本にはあります。
また日本が加入する国際エネルギー機関(IEA)は年内に「重要鉱物の輸入依存度の目安」を策定する予定でそのことも影響しています。
🤔2分で一面(ニブイチ)的視点
個人的に興味深かったのは記事の最終盤。
イギリスはEU離脱後経済が低調気味。対応策としてTPP(環太平洋経済連携協定)に加入しましたが影響は限定的。さらなる策としてアフリカとの交易や、開発を経済回復に繋げたい思いが見えます。
また中国もこれまでお得意様だった日本が輸入量を減らす可能性が大きいわけで新規顧客獲得に動き出しているとのことです。
もともと「各国が自由に交易することで経済発展するよね」という理屈で自由貿易が推し進められてきました。
日本にとってみたらアフリカや南米より中国から輸入する方がコスパは断然良いわけですがそうは言ってられないよねという状況になってきています。
脱炭素社会という世界が協力していかないといけない課題にも関わらず政治的対立によって世界が余計なコスト(エネルギー等)を支払わされているわけで非常に悩ましいなと感じています。
📰今日のその他の一面
格差が拡大すると社会が不安定化しかねないため中国は格差是正を重要視してきたわけですがなかなかうまくいってません。
中国、遠い「共同富裕」 都市の所得格差が昨年最大 低所得層、「ゼロコロナ」痛手
航空機は温室効果ガスの排出量が多く削減が求められています。再生航空燃料(=SAF:Sustainable Aviation Fuel)の導入が進められていく予定です。
肥料はものによっては50%以上上昇したものもあり店頭価格で+6~7%であればよくその範囲で収まったなという印象です。十分に価格転嫁はできていないのではないかと見ています。