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12月19日(火)日鉄、USスチール2兆円買収 粗鋼世界3位に
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📰今日のニュース
今日は鉄鋼業界の合併・買収について。
💹マーケット
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☝️一面のワケ
今後、さらなる鉄鋼業界の再編に繋がる可能性。
📚目次
日鉄が巨額買収へ
実現にはまだいくつかハードルが
鉄鋼も脱炭素が必須に
🪅ポイント
日本製鉄はアメリカ市場を取るためにUSスチール買収を決断
USスチールは身売りが既定路線だった
買収の確定にはいくつかハードルがある
🏗️日鉄が巨額買収へ
日本製鉄がアメリカのUSスチールの買収を発表しました。
アメリカ国内ではEV(電気自動車)増産や半導体工場等の建設ラッシュなどこれからますます鉄の需要が見込まれています。
現在鉄の生産量は中国が圧倒的1位でアメリカも中国からの輸入に頼っていましたがトランプ政権下で鉄鋼への関税を強化し貿易摩擦に繋がっています。
バイデン政権でも同様の方針が引き継がれ供給網から「中国切り離し」を進めています。
日本製鉄としては旺盛なアメリカ需要を取り込む狙いがありそうです。
一方、USスチール(米国内では3位の規模)は6四半期連続で減益とじりじり競争力を下げており「身売り」が既定路線だったようです。
そこに巨額の買収案件がやってきて飛びついた。というのが今日の記事。
🏃実現にはまだいくつかハードルが
ただ、全米鉄鋼労働組合から反対の声明が出されています。
日鉄からの提案の前に米国2位の「クリーブランド・クリフス」から買収提案がありそれを蹴って「外資」に身売りすることを懸念してのこと。
またバイデン政権では大企業による合併・買収や業務提携の審査を厳しくしているようで「独占禁止法に抵触しないか、従業員の待遇はどうなるか」などこれから慎重に審査されることになります。
また鉄鋼業界もこれから「脱炭素」へと舵を切るために電気で製鉄を行う電気炉の導入が既定路線となっており巨額の投資が必要となります。
日鉄はアメリカ市場をつかみこれからの成長産業となる脱炭素へと繋げていけるかがポイントになりそうです。
🤔鉄鋼も脱炭素が必須に
《2分で一面(ニブイチ)的視点》
これから脱炭素が加速していく中で生産時の二酸化炭素排出量を削減した(要は電気炉で生産した…さらにはその電気を再生可能エネルギーで賄っている)「グリーンスチール」が求められる時代になっていきます。
じゃんじゃん二酸化炭素を排出している鉄鋼業もその流れについていけるかどうかが企業を存続させられるかどうかの分水嶺になりそうです。
📰今日のその他の一面
最後、イノベーションを生む土壌についての言及がありますが日本政府はわりと関与統制したがる傾向にあるよなと思います。臨時国会で通ってしまった改正国立大学法人法でも国の関与を強めておりこれではイノベーションは生まれないよなと思ってしまいます。
過去最高とはいえボーナスの伸び幅が小さくなったのはベースアップ(基本給の引き上げ)に向かっているからとも取れそうです。これまでは経営側も「いつなにがあるかわからない」との思惑から基本給ではなく賞与で調整してきました。基本給引き上げが続くようであれば本格的な経済回復が見えてきます。
ボーナス関連のところでも書いたように基本給の引き上げが継続して起こるようであれば経済回復が本格的に見えてきます。あとは物価上昇率を超えた賃金上昇となるかどうか。日銀の金融政策も影響してくるためひとまず今日の発表に注目です。
✉️追伸
今日は日銀の金融政策決定会合2日目です。どんな発表になるか注目。
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