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出力の仕方と大局観が大事っぽい
スタンダードブックストアのトークイベントに行った。
『さよなら未来』刊行記念トークイベント
『編集者が文章を書くとき』
WIRED元編集長の若林恵さんと民俗学者の畑中章宏さんによるトークショー。
このnoteはそのイベントに参加して個人的に気になったことをつらつら話してるだけで、イベントについてのまとめのレポートではないのであしからず。
なぜわたしがこのイベントに行こうかと思ったかというのはわたしがWIREDの記事がすきなので元編集長の人ってどんな人だろうという完全にミーハー心で行きました。イベント始まる前に本を購入して半分くらい読んだんだけどすごくおもしろい。
本の内容については読んでみてください。
文章の表現の仕方の特徴についての話で、若林さんは思ったことをそのまま文章に変換できる。一方畑中さんはしゃべると大阪人ならではのおもしろい人だけど、文章は堅い真面目な印象になるらしく、大阪弁で文章を書くとすらすらとフランクな文が書けることに気づき、最近では話し言葉で文章を書いて本にしたそう。
思考のプロセスを文章にするにあたって変換が必要になる場合とそうでない場合で文章の表現が全く違うものになる。自分の中にあるものを表現するのによりその中身に近いもので出力するということが大事なのかも。人によってはたぶんそれが口語表現だったり写真とかになったりするのかもしれない。
若林さんが文章を書くようになった元をたどると、友だちに送っていた長文のメールの文章にあった。気になるトピックについて3尺ほどのメール文を送っていたそう。(3尺て!笑)
ブログなどは不特定多数の目にさらされるので読者の評価を考えた構成でものを書いたりしてしまうけれど、メールでは友人ひとりに対して自分のおもいが伝わるようにと書く。それが今の文章のかたちに繋がっている。
書き方に賛否両論はあるらしいけど。わたしはとてもすきです。
あとnoteの話にもなって、ブログは結局型にはまった記事になってしまっていて個人でやらなくてもそれはメディアでやってるやつだからなァという話もあった。
これはわたしは半分同意で半分そうでもないとおもう。
noteはライター志望の人や多くの人に読まれたい、アピールの場として商売に繋げたい、という層は確かにあってやはりそこは型にはまっている傾向にあるように感じることもあったり、その層は全体として目立つ場所にあるけど、自分のやってることをまとめて可視化したい、とかとりあえずおもったことを言語化して置いておきたいとかいう人の層も目立たない位置だけど確かにいて、わたしはそれを読むのがとても楽しくてnoteを続けている。商用でもないのにものすごい文章を書く人がいて、そういうのをみつけるのがたのしかったり。ここまで両極端になるのもめずらしいなとおもうけど、バッサリわかれてるかんじがする。
あとはカテゴライズの話で、今まで分類わけされていたものを違う見方で分類を作ったら新しいものがみえてくるということ。今まで主語で分類されていたものを述語で分類してみる。そうするといままで全然別物とされていて関わりのなかった専門分野同士のものがつながったりする。
(これは最近読んだ認知科学の本でも同じような話をしていたし、内藤廣著書でもそういう話をしてた記憶がある。)
大局観が大事で、それを編集という作業でその新しい分類をつくって様々な分野を繋ぐことができるんじゃないかな〜という予感的なやつ。
編集者の仕事は自分の専門や職人的な知識を発信するわけではなく、その企画に対する切り口をみつけて発信していくことで、若林さんは編集の仕事に対して"詐欺っぽい"と表現していた。専門家ではないけれど新しく向き合うものに対してそれらしく語る詐欺師。校了してからこの特集もう一度つくったらもっと詳しくて良いやつつくれるなと思う、と。でもそれで出したものが読者の一歩先をいっていればそれでよいのだとも。入り口になれるかどうかが大事なのだとおもう。
個人的にいちばんよかったのは「広告の延長線にメディアがあるわけじゃないって気付け」っていうのがよくぞ言ってくだすった!!!!というかんじだった 笑
ああ、それだ!と思ってめちゃくちゃすっきりした。気付け。笑
あと文章を書くにあたっての練習のメソッドとして、BRUT○Sふうな書き方で、とか週刊○春ふうな見出しで、とかいう、〜っぽさのイメージをもってそれが共有できて、それに対応する言葉や文体を自分で引き出せるようになる練習をしていくのが良いと。
この話聞きながら、これアレじゃん!岡崎体育じゃん!と思った。岡崎体育はJPOPへの愛がすごくて、ぜんぶのアーティストのコピーメソッドをもってるのでは??てかんじがすごい。カメレオンみたいだけどオリジナリティもある。岡崎体育すごい。そりゃ売れるわ。
いきなり岡崎体育を熱く語りだすやつになっちゃったな。
ここまでにしときます。
おわり。