![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/149336161/rectangle_large_type_2_1dd8d8059b4b085b58905eaeb7e044dd.jpeg?width=1200)
白血病 造血幹細胞移植とCar-t cell therapy⑧
コロナ渦中、造血幹細胞移植への道のり
7月、無事にOmmayaを取り除くオペも終わりました。残すは頭部への放射線治療を10回受け、移植できる病院へ転院するというミッション。放射線が正しい位置に当たる様に 前もってマスクを作ったり副作用の説明を受けたりして数日後、いよいよ放射線治療が開始しました。
頭皮が火傷して剝けてくる人もいますが、私はそこまで強い放線ではなくて髪の毛が抜けて薄く細くなると説明されました。抗癌剤ですでに髪は抜け落ちていましたが。患者さん達、本当に良く頑張っています😟その他にも後々出てくる副作用は記憶力が弱くなる、耳が遠くなるなど色々説明されました。
放射線治療も抗癌剤と似た副作用があり、治療の後は頭痛、嘔吐で辛くて休んでから帰宅するという流れでした。私が嘔吐をしながら休んでいると、その横では20歳くらいの痩せたやつれた若い女の子が泣いていて、お母さんが優しく励ましていました。何とも言えないその光景を目にし涙が止まらなくなって、自分の子供が癌ではなくて良かった、癌になったのが自分で救われたと思った事を思い出します。気丈に振る舞い娘を励ますそのお母さんの姿を見て、こんな時も母親は強くないといけないんだ、きっと一人の時は悲しくて泣いているだろうなと思った事を鮮明に覚えています。
ここまでの入院中には白血病、悪性リンパ腫などの患者さんと過ごし、お互いに励まし合ったり、終末期になって会話も出来ず、飲み物さえもとれず、小さく砕いた氷を口の中で溶かし何とか水分をとって空気みたいな小さい声で、終末期について医師や家族と今後どうしたいか話し合っている隣のベットの患者さんがいたりと、とても感慨深い経験をしました。完治できるチャンスがある私はとてもラッキーなんだと何度も思いました。