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白血病 造血幹細胞移植とCar-t cell therapy⑫

老紳士との出逢い、そして癌再発

無事に移植を受けて退院して、週3回の通院が始まりました。ここで⑨話で少し話したボランティアドライバーさんといよいよ会う事になります😊
友達に紹介されたドライバーさんは、私と約束した初日には会うことが出来ませんでしたが
その後、ドナーになってくれた姉が幹細胞を採取する為に医師からの説明、同意、GFS自己注射、採取日の流れなどを聞くために数日癌センターへ通院しなくてはならず、姉のドライバーとして助けてくれていました。そして、旦那も面会の為に病院に送迎してもらって大変お世話になっていたのです😲
当時病院の駐車料金は30分で$9、1時間で$17と高い上にいつも満車なので送迎していただけると本当に助かるのです。その方と会えないまま入院になってしまったので、旦那から話を聞いて何て有難い方なんだろう、見知らぬ私達を無料で送迎してくれるなんて神様みたいな人に違いないと思い描いていました。そして退院後、初めての通院の日に漸く会うことができました。その方はとても小柄で姉と同じくらい、私より少し低いくらいの優しそうな老紳士でした。
見た目通り話し方もゆっくりと優しくて、御歳は何と82歳😲でしたがかなり余裕を感じさせるくらい運転が上手で、昔タクシードライバーでもしていたのかな?と連想させられるくらい道も詳しく色々質問したくなりましたが、初日に失礼があってはならないと思い、自分の自己紹介と今まで姉や主人を助けて頂いて有難う御座いますというお礼だけ伝えました。その後、週に3回の通院が週2、週1と減って行きましたがその間ずっと送迎をして頂いていました。私から家でお茶でもいかがですかとか、ディナー食べていきませんか?と誘っても1度もYESとは言わず、疲れてるんだからゆっくり家で休んでと言って毎回断られました。せめてガソリン代をと心ばかりお金を渡しても受取る事はありませんでした。それではと後日、骨髄移植基金から頂いたガソリンの$200券を渡してもこれは自分達で使ってと戻されました。
GIVE and TAKE ではなくて、GIVE GIVE GIVE でいつも与えてくれるだけなのです。クリスマス🎄の朝、家のドアを開けると袋が置いてあり、中にはカードと沢山の子供達、私達へのプレゼント🎁が入っていました。気を使ってドアをノックすら事もせずにそっとプレゼント🎁を置いてくれていました😭昔本で読んだ脚長叔父さんが私にも来てくれたんだーと感激感謝😭本当に信じられませんでした。
とそんな感じで、その老紳士に会うたびに心を癒やされ辛い時期も何とか乗り越えられました。80歳越えても見知らぬ私をこんなに親切に支えてくれる人に出会えた事に奇跡を感じました。
病気になったからこそこの方に巡り逢えたんだと思い、病気になった事も全てに感謝しました。
そして、1年と6ヶ月が過ぎDNAの血液検査から癌再発の疑いがあると宣告されたのです😨😨

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