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HEDI SLIMANE

 
 
先日、10月1日にセリーヌ(CELINE)からクリエイティブディレクターのエディ・スリマン(Hedi Slimane)の退任が発表されました。
2BCをご覧いただいている方はご存じと思いますが、長年、当サイトのメインテーマであり、個人的にもエディ・スリマン(Hedi Slimane)に思い入れが強いので消化してから、ここにこの話題を書くまでに少し時間がかかりました。

(ちなみに今回掲載した写真はかなり前のものになります。何度か2BCに載せていますが、引用画像ではなく、なるべく自分たちの撮影したものを使用したいという思いがあるので、当時、2BCを手伝ってくれていたK.Hさんが撮影してきてくれたエディの写真をここでもチョイスしています。PHOTO BY 2-B-C K.H / HEDI SLIMANE / © Copyright 2024 2-B-C)




PHOTO BY 2-B-C K.H / HEDI SLIMANE / © Copyright 2024 2-B-C

 
 
  

 
LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)は今回の退任について
「エディ・スリマン(Hedi Slimane)のクリエイティブかつアーティスティックなディレクションのもと、セリーヌ(CELINE)は類を見ない成長を見せ、アイコニックなフランスメゾンとして確立しました。エディのクリエイションからブランドイメージまでを統括する姿勢は厳格なものだったが、結果、セリーヌ(CELINE)はフェミニンでパリジャンなシックに満ちているというブランドの性格を再発信することができました。そしてメンズや香水のほか、クチュールにも興味を示し、メゾンが取り扱うカテゴリーを拡大。過去7年のエディとの旅路は、未来への素晴らしい基盤となりました。」
と声明を発表。


 また、時を同じくして後任として発表されたマイケル・ライダー(Michael Rider)は、過去に在籍したことのあるセリーヌ(CELINE)にクリエイティブディレクターとして帰ることについて
「セリーヌ(CELINE)は私の心に非常に近い価値観と美しい遺産を誇るブランドです。セリーヌに戻り、セリーヌチームと共にメゾンの未来を切り開けることを光栄に思います」
とコメントを発表。

今回、エディ・スリマン(Hedi Slimane)サイドからは今のところ声明は特に発表されていません。
これはサンローラン(SAINT LAURENT)退任時と同様です。
因みにディオール・オム(DIOR HOMME)を退任した際は、エディ・スリマン(Hedi Slimane)曰く、当時、何度も弁護士に確認してもらったうえで公表したという、各所に感謝を記したメッセージが発表されていました。

   

CELINE HOMME SS 2025 COLLECTIONのムービーのラストでお目見えしたゴシシックフォントのHedi Slimaneの文字

  
  
CELINE SS 2025 WOMENS COLLECTIONプレスリリースから

 


今回の発表は個人的にはとても残念ですが、いつかはこういう日が来るというのは分かっていたことでもあります。(これまでエディが在籍したメゾンのなかでは最長の在籍期間になるのではないでしょうか。)
また、今回の声明からも少し想像出来るのですが、セリーヌ(CELINE)としてはエディ・スリマン(Hedi Slimane)が確立した基盤はあまり変えず、それらを今後も受け継いでいくという姿勢が伺えます。

また、エディ・スリマン(Hedi Slimane)の最後のコレクション公開前、オフィシャルサイトやSNSにて公開された、ティザーやコレクションのプレスリリースには、とある人に捧げたとみられる一文が記載されていました。
聞いたところによると、エディの側近のスタッフのかたでエディ指揮のもと、レザーやファー、デニムのスタジオの運営やデザインに携わっていた人らしいのですが、その方に捧げるコレクションでもあったことが伺えます。
このことが、今回の退任と関係性があるのかはわかりませんが、追悼の意味が込められているということのようです。
   
 


PHOTO BY 2-B-C / V MAGAZINE #99 / © Copyright 2024 2-B-C 
未だに話題に上る、2016年にV MAGAZINEの誌面上で行われたレディ・ガガ(LADY GAGA) 発案のエディ・スリマン(Hedi Slimane)とカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)双方でお互いの撮影スタンスや編集で双方のポートレイトを撮影し、表紙を飾るという企画の号。

 
 

今回の退任のニュースを受けて、巷では今後の活動について噂が囁かれていますが、特に話題に上るのがシャネル(CHANEL)のクリエイティブディレクターの席ですが、これは過去のKarl Lagerfeld( カール・ラガーフェルド)との特別な関係から噂されているのかな?と思います。

個人的にはこれまでのエディのスタンス(ブランドロゴ変更から世界中のストアのデザイン変更やイメージの撮影や化粧品プロデュース等に至るまでの統括)を既に歴史や多くを確立している、シャネル(CHANEL)がそこを許容してくれるとは少し考え難いように思えます。(もし、これを許容してくれる場合は、かなりのサプライズになるくらい難しいことなのでは?と思います。)

一方で双方が体系的な変更は必要ないと考え、コレクション等のクリエイティブな面とイメージに専任する場合は、少しあり得るかも?とも思います。( 単なる個人的な予想を思い巡らせているだけなので間違っていてもご容赦ください。笑)

因みにサンローラン(SAINT LAURENT)退任時に契約条項やイメージ使用について、ケリング(KERING)と裁判で争っているのでケリング(KERING)系列のメゾンはあり得なさそうです。(エディが勝訴しています。)

これからはフォトグラファーに戻るだけも考えられますし、何はともあれ、今後の活動に注目したいと思います。


 
  


PHOTO BY 2-B-C / CELINE OMOTESANDO STORE / © Copyright 2024 2-B-C




最後に個人的には、セリーヌ(CELINE)の方々にはエディ・スリマン(Hedi Slimane)の手掛けるアイテムが先行発売された2018年末以来、様々なイベントに呼んで頂いたりして、この6年間は大変お世話になりました。
お陰様で、いつも楽しく買い物をすることができました。
担当いただいたスタッフのかたをはじめ、セリーヌ・ジャパンの皆様にはこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。
(今後ともよろしくお願いします。)

それではこの辺で失礼します。
今回もお付き合いありがとうございました。

"MERCI HEDI SLIMANE"
 


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